LAMA - Parallel Sign 

Artist: LAMA
Title: Parallel Sign
Label: Ki/oon Records
Catalog#: KSCL-2134
Format: CD
Released: 2012/11/28
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フルカワミキ、田渕ひさ子、中村弘二、牛尾憲輔によるLAMAのおよそ1年振りの録音作品。このあとにアルバム『Modanica』も出たのだけれど、やはり僕はこのシングルについて書かねばならない。そう、このシングルのカップリング曲について。
タイトル曲「Parallel Sign」はアニメ『エウレカセブンAO』の挿入歌で、SUPERCAR時代の「YUMEGIWA LAST BOY」のミラクル再びって感じの、疾走感とセンチメンタリズムを兼ね備えたエレクトリックな4つ打ちダンスチューン。これは文句なしに気持ちいいし、カッコいい。
で、だ。カップリング曲「Seven Swell -based on "Niji"-」っていうのが、タイトルにもあるように、何と電気グルーヴの1995年の曲「虹」のカヴァー・・・じゃなくてリビルド。ここで「虹」を取り上げる理由というのは、エウレカの1作めで「虹」が劇中歌として使われたということで(僕は観てないんだけど)エウレカ繋がりということもあるのだろうけど、それとともに電気グルーヴのサポートメンバーを勤めるagraphこと牛尾憲輔がLAMAのメンバーであることも大きかったんじゃないかしら。
その「Seven Swell -based on "Niji"-」は、あの聴こえてくるだけで泣きそうになる印象的なイントロはそのままだが、メロディーも歌詞も大幅な改変が見られる。そして引っ張るに引っ張ったのちに聴きなれたサビがドンッと表に出た時の高揚感たるや!
もう1つのカップリング曲は、アルバム『Modanica』収録曲「Know Your Rights」のショート・ヴァージョン。前2曲とくらべるとギター色強めのロックチューン。
それにしても、90年代の日本のテクノ・ブームの象徴的な曲だった「虹」が、けっしてネタ的な使われ方ではなく、日本の音楽シーンのクラシックとしての位置付けを得ながら、新たな解釈のもと生まれ変わる様を見ることができたというのは、感動的ですらある。

Parallel Sign(期間生産限定アニメ盤)Parallel Sign(期間生産限定アニメ盤)
(2012/11/28)
LAMA

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Parallel SignParallel Sign
(2012/11/28)
LAMA

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Tracklisting:
01. Parallel Sign
02. Seven Swell -based on "Niji"-
03. Know Your Rights (Short Version)
04. Parallel Sign (Instrumental)
05. Seven Swell -based on "Niji"- (Instrumental)
06. Know Your Rights (Short Version) (Instrumental)
07. Parallel Sign (Acapella)
08. Seven Swell -based on "Niji"- (Acapella)
09. Know Your Rights (Short Version) (Acapella)

Kabale Und Liebe & Lauhaus - Hiphouse 

Artist: Kabale Und Liebe & Lauhaus
Title: Hiphouse
Label: Rejected
Catalog#: REJ020
Format: MP3
Released: 2012
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Joris VoornとEdwin Oosterwalによる同名ユニットのレーベルRejectedから、確か半年くらい前に出たシングル。このKabale Und Liebeというひとは僕はよく知らないのだけれど、Lauhausについては、数年前MySpaceっていう今は亡きSNS系サイトでミニマル/テックハウス系の自作曲をフリーで公開していて聴いていたので知っていました。
ヒップホップ・クラシックEric B & Rakim「I Know You Got Soul」をほぼそのままべったりとサンプリングした、タイトル通りヒップハウスの現代解釈。使い勝手の良さそうなRejectedらしい淡白なグルーヴのテックハウスながらも、ラップが入ってくるあたりからの高揚感はヒップハウスそのもの。シカゴハウス好きにはたまらないですね。

Tracklisting:
01. Hiphouse (Original Mix)
02. Hiphouse (Dub)
03. Hiphouse (Kabale's Vocopella Mix)
04. Hiphouse (Paco Osuna Remix)

Luca M - Ibiza (LOK/2011) 

Luca M - Ibiza
Label: LOK Records (LOK031)
Format: MP3
Released: 2011
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ジャジーなミニマルやらテックハウスやらディープハウスって好物なんだけど、大抵、テキトーにどっかから取ってきたそれっぽいサンプルを乗っけただけの雰囲気もののトラックがほとんど。そんな中、去年あたりから注目していたのが、質の高いトラックを量産しているLuca Mというアーティストです。Discogsのページによるとルーマニアのプロデューサーだとか。
彼のトラックは、近年のミニマルっぽいデジタライズされた質感ではあるものの、リズムとサンプルの組み方や絡み具合がなかなかにファンキーでグルーヴィー。格好良いんです。ただ、デジタルリリースばかりなのと、多作かつリリースペースが早過ぎるので、その全容を把握するのが困難。多分Discogsのページも追っかけられてないと思われます。
本作は、同郷のLOK Recordsというレーベルからはおそらく2作目となるEP。どこが「Ibiza」なのかはよくわからんが、エフェクトで徐々に変化していくヴォイスサンプルとざっくりしたハウスビートがファンキー。90年代初期のNYハウスっぽい雰囲気すら感じる(蛇足ながら、今年あたりNYハウスリヴァイヴァル来るかも、というのが僕の私見)。リミキサーは最近FoundSoundからリリースしているアルゼンチンのRonan Portela。わりとオリジナルに忠実ですが、仕事きっちりハネ系グルーヴに料理しておりこちらも○。
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Luciano - 10diez10 (Cadenza Lab/2010) 

Luciano - 10diez10
Label: Cadenza Lab (CAL001)
Format: MP3
Released: 2010
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LucianoによるCadenzaが新たに配信限定のサブレーベルCadenza Labを立ち上げたということで、このEPがその第1弾。#1「La Nuve」はUnderworld「Moaner」の有機ミニマル版とでも言っておこう。Lucianoの近作の中では比較的かっちりとハウスビートが刻まれているので、家でも聴きやすいタイプのトラックでは。#2「Amael Drama」は、中盤以降フラメンコギターかファドギターのようなソロが延々と乗っかる有機ミニマル。それぞれの要素に異端性は少ないものの、異質なもの同士の組み合わせでウルトラC的なトリッピーな磁場を生み出している。2曲で35分近いロングトリップ。Lucianoの本質はやはりトリップミュージックなんだなぁ。
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Luciano - Tribute To The Sun (Cadenza/2009) 

Luciano - Tribute To The Sun
Label: Cadenza (CADCD05)
Format: MP3
Released: 2009
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ミニマルの最高峰レーベルCadenzaの総裁Lucianoの5年振りセカンド・フル。民族的で呪術的なヴォーカルやヴォイスサンプル、そして生楽器も容れた粘着性有機ミニマルは、トリップ・ミュージックとしても最高峰。僕はもう1曲目ですっかり牙を抜かれてしまったよ。
どうしても比較してしまう同じチリ出身のRicardo Villalobos同様に、Lucianoはミニマル、ひいてはテクノの次時代を模索し、見据えているアーティストであると思うのですが、Villalobosが本当に余人の届かぬ場所まで余人を置き去りにしたまま突き抜けてしまうのに対して、Lucianoのほうは、過去の産物であるはずのテクノやクラブミュージックの文法に沿った部分、つまり僕たち一般のリスナーやクラバーにとって親しみやすさを感じる部分が遺されている。これはVillalobosよりも突き抜け方が甘いという意味ではなく、実はLucianoのバランス感覚の顕現に他ならないのでは。しかし、この現世とのつながりを保持しようとする本能的なバランス感覚と、一方にあるオカルティズム寸前のシャーマン趣味は、Lucianoの中で一体どのようにバランスしているのだろう。
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