909state - DB07 EP 

Artist: 909state
Title: DB07 EP
Label: DESTRUCTION BABY
Catalog#: DB​-​007
Format: File
Released: 2016/06/15
909さんのプライベート・レーベル "DESTRUCTION BABY" の007番は、非303アシッドの作品集。

"非303アシッド" ってひとことで書いたのは、今回の記事はこれだけで訴求すると思われる層に向けて書いてるからだけど、為念で説明しておくと、TB-303もしくはそれ系のシンセやサウンドを使わずにアシッドな効果を生み出してるアシッドハウスやテクノ等のことだ。

今回のEPの非303アシッドなサウンドはモジュラー・シンセで作られているらしく、その脳の裏側をかきむしられるような強烈な電子音は執拗に繰り返され、同時に規則的なキックが打ち鳴らされることにより、本来鳴っていない音が鳴っているように聴こえたりと、アシッドハウス/テクノの持つオプティカルな魅力や効果が存分に楽しめる。
しかもそれがダンストラックとして機能するだなんて、こんな痛快なことはなかなかない。

かつてのNo Futureとか、Neil Landstrummの1stアルバムが好きだったひとには諸手を上げてオススメいたしたく。



Tracklist
01. db07 01
02. db07 02
03. db07 03
04. db07 04
05. db07 05
06. db07 06

909state - DB06 EP 

Artist: 909state
Title: DB06 EP
Label: DESTRUCTION BABY
Catalog#: DB​-​006
Format: File
Released: 2015/08/18
909stateのプライベート・レーベルDESTRUCTION BABYの006番(あれ、005番は欠番なんですかね?)。

今回のアートワークは、ライヴ会場で先行販売されたCD-R盤の写真なのだと思うけど、パッケージ商品ではなく配信で供される作品のアートワークに、パッケージ商品に使用した画像等のオリジナル・データをそのまま使うのではなく、こうしてメタ化した写真を使うのって、Hardfloorのこれ(過去記事)なんかもそうだったけど、配信作品のジャケ写としては個人的にかなり好み。

EPの内容は、909さんの非アシッド路線のうち、デトロイトとミニマル(エレクトロニック)にフォーカスした4トラックス。アシッド路線に関しては、今はAcidWorxという母艦があるから、という切り分けなのだろうたぶん。

これまで、彼の作るデトロイティッシュなテクノは、デトロイト直参というよりは、90年代にピュア・テクノとかインテリジェント・テクノとか呼ばれた、デトロイトから影響を受けつつヨーロピアンな叙情性を打ち出したタイプの音楽に近いような気がしていて、そのあたりは日本人的だなぁと感じるところでもあったのだけれど…。
本作、特にトラック1の「russ」とトラック2の「CC」に関しては、1992年あたりのTransmatの未発表音源が発掘されたのかと思うようなアーリー・デトロイト感が非常によく出ていて、これまでのイメージとはまたちょっと違った音に驚いた。
曲のタイトルにヒントが隠されているっぽいけど、ここでは深くツッコむのはやめておこう。そういった先入観なしに聴いたほうが絶対楽しい。

あと、僕は彼のデトロイト+アシッドな作風のトラックも大好物なので、ぼちぼちそんなキラーチューンも聴きたいと思っておりますよ。



Tracklist
01. russ
02. CC
03. ring ring
04. fabry

909state - Waldo 

Artist: 909state
Title: Waldo
Label: AcidWorx
Catalog#: ACIDWORX35
Format: File
Released: 2015
AcidWorxより、909stateの1st EP『Waldo』がリリースされた。

これまでもフリーのネットレーベルや自身のBandcamp、あるいは手売りのCD-Rなどでいくつもの作品を発表してきたアーティストなので、この作品が1st EPなんだという公式見解には違和感もおぼえたが、Beatport、iTunes Store、Amazon、Juno Downloadなどの大手音楽ダウンロード・ショップを介して世界的に販売される初めての909stateのまとまった作品、という意味では、本作をデビューEPと位置づけても間違いではないだろう。

『Waldo』は、新曲のタイトル・トラックと既発2曲の、計3曲入り。
「Turret Track」はAcidWorxのコンピ『TB Will Survive』(過去記事)からの再録、「Beak Spider」はAcidWorxのアナログ第4弾『Acid 4』(過去記事)からの再録で、ともにリマスタリングが施されている。

新曲「Waldo」は、オールドスクールな80年代のアーリー・アシッドハウスっぽいイントロのリズムマシンのサウンドと、ディストーションのかかった90年代のアシッド・リヴァイヴァルっぽい303のサウンドの対比が面白い。この303のサウンドは909stateならでは。
特に曲の中盤からは、303のフレーズ、ドンドコと叩かれるタム、そして繰り返し打ち鳴らされるクラップの三者が織りなす強烈なグルーヴが、とてつもない高揚感を生み出している。この、ぎゅっと固く握られたかのような三位一体のグルーヴが、たぶんこのトラックのキモ。



Tracklist
01. Waldo
02. Turret Track (Remastered)
03. Beak Spider (Remastered)

8:58 - 8:58 

Artist: 8:58
Title: 8:58 (Deluxe Edition)
Label: ACP Recordings
Catalog#: ACPCD1502
Format: CD×2
Released: 2015
2008年に再結成し、昨年めでたく(?)2度目の解散を行ったOrbitalのPaul Hartnoll(弟)のソロ・プロジェクト、"8:58" のデビュー・アルバム。
このblogには書き損ねたけど、活動再開中の2012年に出たアルバム『Wonky』は、ダンスとリスニングのはざまをエレクトロニックな音色でつなぎまとめあげ、荘厳さと牧歌性を合わせ持った、じつにOrbitalらしさにあふれた傑作だと思っていて、なのでOrbitalの再解散はひそかに残念だったんだけど、本作のおかげでその気持ちもようやくまぎれましたね。

本作『8:58』は、前作(と呼んでしまおう)『Wonky』の延長線上にある、ダンスとリスニングの双方に目配せしたエレクトロニック・ミュージック。アルバムとしてはヴォーカル曲主体ではあるが、とりわけ白眉なのは、推敲に推敲を重ねられたであろう、快楽指数の極めて高い電子音の音色だ。このアルバムを聴いて、特に後期のOrbitalの音楽性を引っぱっていたのはPhil Hartnoll(兄)ではなく弟のほうだったんだなぁという認識を新たにした次第です。
初期Aphex TwinやAutechreを思わせるインダストリアル・ビートから、303を使ったアシッドまで、そして、かつてはドラッギーと評された特徴的なエレクトロニックな音色の洪水に心躍らせ、いつまでも身を任せていたい。




Tracklist
1-01. 8:58 (feat. Cillian Murphy)
1-02. Please (feat. Robert Smith & Lianne Hall)
1-03. The Past Now (feat. Lisa Knapp)
1-04. Villain (feat. Ed Harcourt)
1-05. The Clock (feat. Cillian Murphy)
1-06. A Forest (feat. The Unthanks)
1-07. Broken Up
1-08. Nearly There
1-09. Cemetery (feat. Fable)
2-01. 8:58 (Instrumental)
2-02. Please (Instrumental)
2-03. The Past Now (Instrumental)
2-04. Villain (Instrumental)
2-05. The Clock (Instrumental)
2-06. A Forest (Instrumental)
2-07. Broken Up
2-08. Nearly There
2-09. Cemetery (Instrumental)
2-10. Risky

909state - fantastic flight EP 

Artist: 909state
Title: fantastic flight EP
Label: DESTRUCTION BABY
Catalog#: DB-004
Format: File
Released: 2014/10/28
909stateのセルフ・レーベルDESTRUCTION BABY、7ヶ月振りの第4弾、4曲入りEP。ジャケット画像はスティールパンですかね。
今回は909さんが得意とするアシッドやミニマルではなく、モンドなサンプルの乗ったラウンジ・ステップ。タイトルの "fantastic" って単語はやっぱり某ジャパニーズ・レーベルの某モンド・ドラムンベース・ユニットから採られてるのかな。それともモンゴルの王みたいなあだ名で呼ばれてる京都出身DJによる某お洒落ユニット?
909さんの作るドラムンベースは今までもSoundCloudとかで何曲か聴く機会があったけど、ざっくりした感触のブレイクビーツがめちゃくちゃ気持ち良くて大好きなんですよね。
本作はLuke Vibertが好きなひとなんかにもぜひ聴いてほしい。



Tracklist
01. fantastic beats
02. fantastic flight
03. fantastic bass
04. fantastic ending