Vince Watson - The eMotion Sequence (Delsin/2006) 

070223.jpgVince Watson - The eMotion Sequence
Label: Delsin Records (60DSR/VWS-CD1)
Format: CD
Released: 2006
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マンガは昔みたいに読まなくなって久しいですが、それでも子どもの頃から当然のようにあった雑誌がなくなるというのは何とも言えない気持ちになったりします。ってゆーか『月刊少年ジャンプ』のサイト見ても知ってるマンガなんてひとつもなかったけどな。

繊細、清涼感、疾走感、躍動感、エモーショナル・・・。
Vince Watsonのニューアルバムを表現するのに思いつく単語を並べるとこんな感じ。まあつまりは、基本的にはいつものVince Watsonなのだ。
ただ、アルバム全体が金太郎飴的なつくりではなくって、世界中のダンスフロアを揺さぶるであろうフロアチューンからホームリスニング向けのヘッドミュージックまで、ハードなユーロ・デトロイティッシュ・テクノからスペイシーなエレクトロニック・フュージョンまで、といった感じで振り幅はかなり広がってるし、何よりオリジナル・デトロイトテクノに噛み付かんばかりのイキオイでジャズからの影響を振りまき、心の琴線を深く震わせる絶妙なシンセワーク!
このアルバムが実はメイ牛山ことDerrick MayのTransmatからリリース予定だったという逸話もこれを聴けば納得で、Vince Watsonは、このアルバムで単なるデ市フォロワーから数歩抜きん出ましたね。
タワレコで抱き合わせで注文した商品の入荷が遅れた(ってゆーかキャンセル)おかげでこのアルバムを2006年のベストに入れそこなったので、かわりに2007年のベストに入れてやろうか。
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Vince Watson - Echoes From The Future: View To The Past (Bio/2005) 

Vince Watson - Echoes From The Future: View To The Past
Label: Bio (BIO 017 CD)
Format: AAC
Released: 2005
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昨2006年のテクノシーンは、何度目かのデトロイト・リバイバルと、クリック/ミニマルの発展型サウンドの二極化がさらに押し進められた1年だったように感じます。今まで、個人的には後者の方ばかりを好んで聴いて来て、前者の方、まあデトロイトのオリジネーターやネイティヴ達の音楽は別として、フォロワーたちの音楽にはあまり関心を持てずにいたのですが、昨年は遅ればせながらそういったデトロイト・フォロワーと呼ばれるひとたちのサウンドにも、少しずつ興味の幅を広げていった1年でした。そのきっかけとなったアーティストこそ、Vince Watsonそのひとであります。
本当ならニューアルバム『The eMotion Sequence』を紹介したいところなんですが、タワレコのネット通販で一緒に注文した商品の入荷が遅れているため、未だ手元に届いていないんですよ。
そんなわけで今回は、先日Beatportのクーポンが届いたので何に使おうかと色々サイト内を見ていた中で見つけて、即購入した『Echoes From The Future』を紹介します。

これ、前々から欲しかったアルバムで、Vinceの主宰するBioの音源を、Vince自身がAbleton Liveを使用してミックスしたものです。デトロイト譲りのアトモスフェリックで清涼感あるストリングスとハートに染み入る繊細でメロディアスなシンセ、そしてヨーロピアンなハードテクノ譲りの力強い疾走するダンスビートが融合した、Vince Watsonの魅力的なサウンドを思う存分味わうことができる素晴らしいお買い得アルバムです。
しかも、BeatportならAACもしくはMP3形式のサウンドファイルがたった1.49US$で購入できますよ(購入ページ >>)。アルバム単位で買うと9.99US$なんだけど、中身はこの1ファイルのみですから実に謎な価格設定ですわ。このアルバム欲しいけどまだ持ってないってひとには、Beatportのアカ取ってでも買え、と言いたくなる(笑)1枚。
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Villalobos - Fizheuer Zieheuer (Playhouse/2006) 

Villalobos - Fizheuer Zieheuer
Label: Playhouse (Play CD021)
Format: CD
Released: 2006
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大掃除が微妙に終わらないびびんばです、こんばんは。
今年のディスクレビューもこれが最後。次回は【びびんばが2006年に聴いた音盤10枚】をやりますよ。

さてさて、Ricardo Villalobosと言えばRichie Hawtinと並んでクリック/ミニマル界隈では人気者な訳ですが、先日リリースされたシングル『Fizheuer Zieheuer』がたいへんやばいことになってます。「Fizheuer Zieheuer」って曲は彼のライブではおなじみの曲らしいんだけど、これが37分もあるのね。しかもその曲のクラブ仕様バージョン「Fizbeast」も35分以上で、2曲入りシングルなのに70分超えちゃってる。お前はX Japanか!、ってツッコミは若い人には訴求しなさそうだから軽く流すとして、その内容も、一聴するともはやテクノとは言い難いようなミニマル・ダブ。ダビーなミニマルじゃなくて、ミニマルっぽいダブね。ダブが基本、これ大事ね。
「Fizheuer Zieheuer」は抑えめのホーンのフレーズが繰り返される中、トツトツとしたビートと、うねんうねんとまわるエフェクトが、目の前の景色を次々と違ったものに変えていく。かと思ったら、自分自身もいつの間にか縦にみよーんと伸びてたりなんかして、突然ホーンが高らかに鳴り響いたかと思えば、気付いたら今まで来たことのない場所に自分は立っていて、でも実はたった半径1mほどの場所を何度も何度もただぐるぐると回っていただけだった、みたいな、不思議な世界。包み隠さず言ってしまうと、クサ系の音なんだけど、めちゃくちゃ曲がるわー、気持ちいいー(悪りいー)みたいな感じかなあ(笑)
まあ冗談(?)はともかく、こんな逸脱した音が突然出て来るからテクノはやっぱり面白い。メインストリームから積極的に外れよう外れようとする意識こそがテクノなのだと言い切ってしまえば、このVillalobosのシングルは、今年最もテクノ的な作品であったと言えましょう。
ちなみに「Fizbeast」の方も、ホーンの音がなくなってビートの音圧を強めにエディットされてはいるけど、基本的に同じ性質。DJはこちらの方が使いやすいかもしれないけど、30分以上ある曲をどうやって使うのだろう、と思ったら、12"の方は15分と22分なんだと(それでも長いけど!)。
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Vince Watson - Sublimina (Headspace/2005) 

Vince Watson - Sublimina
Label: Headspace Recordings (HS-017CD)
Format: CD
Released: 2005
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もうすぐ出るVince Watsonのニューアルバム『The Emotion Sequence』、いつも通りデトロイティッシュながらもかなりハードなサウンドだそうじゃないですか。夏に出たライヴ盤『Live At Irizo』(過去レビュー)で、そのデトロイティッシュながらもズンドコしたバッキバキのハードさにヤラレてしまった僕としては、非常に楽しみです。

今回紹介するのは、最近中古で手に入れたVince Watsonの傑作と誉れの高いアルバム『Sublimina』。テクノ方面だけでなくハウス方面でも人気のあるアルバムだそうですが、それもこの繊細でメロディアスな美しいサウンドを目の当たりにすると納得です。
シンセの細やかさにはDerrick MayやStacey Pullenの諸作品を思わせる叙情性があり、ヨーロッパ産のテクノにしては比較的控えめのビートは、お家で聴くにも適した優しさがあります。もちろん低音を効かせて音量を上げるととってもダンサブルです(テクノ=ダンスミュージック、であることに変わりはないので)。

秋の夜長、ジャズもいいけど、優しげなエレクトロニック・ミュージックもまた良いものです。
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Vladimir Shafranov Trio - White Nights (Jazz Alliance/1990//澤野工房 Atelier Sawano/1999) 

今日、昼メシにジャズの流れるラーメン屋に入ったんですよ。ジャズとラーメンの食い合わせの是非はひとまずおいといて、秋になるとめっきりジャズが恋しくなりますよね。最近は家でもクルマでも、これをよく聴いています。
さて、このblogには2回目の登場となるフィンランド在住のピアニスト、シャッフィー(旧姓ゴンチャロフさん)ことウラジミール・シャフラノフです(でも正しい通称は "ボバ" だそうです)。

このアルバムは元々、1990年1月4・5日にニューヨークで録音され、Jazz Allianceよりリリースされたシャフラノフの代表作。ニホンの何とか言う評論家だかが取り上げた所為で人気が出たそうです。1999年にピアノトリオ専門(?)の浪速の家内制手工業レーベル澤野工房から再発。

シャフラノフのピアノはやはり軽快にスウィングしていて、まるで軽やかに歌い上げているかのよう。かと言って浮き足立ってるような音ではなくて、地に足のついた、低空飛行のファンクネスがあります。そして、とてもライヴ感の感じられる演奏。ベースとドラムの駆け抜けるリズムも含めて、やあ、これは小気味良い。最高です、としか言いようがない。
秋の夜長にジャズピアノ、これは良いものですよ。

ちなみにシャフラノフは来月アトリエ澤野コンサート2006にやって来ますよ。吾が家はチケット取りました。いまから楽しみです。

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