Neil Landstrumm ‎- Understanding Disinformation 

Artist: Neil Landstrumm
Title: Understanding Disinformation
Label: Tresor
Catalog#: Tresor 53
Format: CD
Released: 1996
CDで聴くハードミニマル 第18回

Cristian Vogelに続いてNo Futureからテクノ総合商社Tresorに引き抜かれたのがNeil Landstrummだった(と言っても、この頃はまだ彼らを指すNo Futureなる固有名詞は流通していなかったけど)。
Neil Landstrummと言えば、とにもかくにもPeace Frogからリリースされた1stアルバム『Brown By August』(過去記事)を聴いて欲しい。今回2ndを取り上げるのは単に1stがレビュー済だったからに過ぎない。

Cristian VogelもNeil Landstrummも、1994年にアシッド・リヴァイヴァルが収束してから表舞台に出てきたひとたちであり、TB-303をそのまま使うことに慎重だったり躊躇するところのある隙間世代なので、いかにしてTB-303を使わずにアシッドな効果を生み出すかということに注力していたと思うのです。
本作もアナログなオシレーター系のシンセ音でなんとかしてアシッドっぽい効果を狙っていて、それがアシッドとはまた違った独自のサウンドを作り出しており、この頃のNeil Landstrummならではのペナペナに潰されたリズム体と不規則なつんのめるドラムロールも健在。ハードめなトラックが多いのもポイント高し。何故か1stよりもラフに作ってる印象が強く、当時はあまり高評価とはいかなかった作品ではありますが。

Understanding DisinformatioUnderstanding Disinformatio
(2003/01/28)
Neil Landstrumm

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Understanding Disinformation [12 inch Analog]Understanding Disinformation [12 inch Analog]
(2003/01/28)
Neil Landstrumm

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Tracklist
01. Twisted In New York
02. Praline Horse
03. Range Rover Traxx
04. Invasion Of The Bovine Snatchers
05. The Glasvegas Experience
06. Pirate
07. S:Board Crash//ZX-81
08. Nasty And Suspicious Nature
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Nina Kraviz - Dance Mania Only Vinyl Live Mix 

Artist: Nina Kraviz
Title: Dance Mania Only Vinyl Live Mix
Label:
Catalog#:
Format: File
Released: 2014/02/10
(続き)で、Dance Maniaの音をもっと手軽に聴いてみたいという向きには、先日Twitterでも話題となった、このNina Kravizによるその名も『Dance Mania Only Vinyl Live Mix』はいかがでしょう。志村けんはいかがでしょう。
太っ腹にもフリー・ダウンロードのこのミックス、『Hardcore Traxx: Dance Mania Records 1986-1997』(過去記事)のプロモーション用に公開されたものなんですかね?

オープニングを飾るのはDJ Rushの「Childplay」。これ、実は『Traxmen presents Chicago Sound』(過去記事)のオープニングと一緒なんですね。多分意識したんでしょうね。
しかし全体としては、かのミックスCDのような冷たい感じでもなければゲットーな感じでもなく、トラックス、アシッドハウス、そしてアーリー・ハウスという、ちゃんとイマの現場の音、つまりロウハウス以降の音になっています。そのあたりはさすが現役テクノDJと言うべき。


Nina Kraviz - Dance Mania only vinyl live mix by Nina Kraviz

Neil Landstrumm - Dragon Under 

Artist: Neil Landstrumm
Title: Dragon Under
Label: Sneaker Social Club
Catalog#: SNKRLPD 001
Format: MP3
Released: 2013/11/18
『Dragon Under』はNeil Landstrummにとって10枚目のアルバムになるのだそうで、2009年のPlanet-μからの前作『Bambaataa Eats His Breakfast』からは4年振り。てかPlanet-μからは3枚もアルバム出してたんですね、ノーチェックでしたわ。
1996年のTresorからの2nd『Understanding Disinformation』以降、徐々に鈍重で鋭利なハードテクノを鞘に納め、ブリープとエレクトロ趣味を前面に押し出しつつ、その時代の音を取り入れてPlanet-μではダブステップをやったりもしていたNeilさんですが、本作はおそらく本人名義ではちょうひさしぶりとなるテクノ。
リリース元のSneaker Social Clubはブリストルのレーベルで、アルバムは初のカタログ。

Neil Landstrummテクノ復帰作! とは言えやはりアルバム全体としてはエレクトロが主体となっているのですが、アルバムのおよそ半数を占める4つ打ちトラックでは、ブリープ・シンセを多用したり、チープなアシッド・サウンドを鳴らしていたり、往年のハードテクノ時代の手クセを垣間見れる瞬間もあったりと、なかなか心躍るものがある。
あと、当たり前なんだけど、エレクトロもブリープもベース・ミュージックなんだなぁと改めて思ったり。

このひとの場合、いちばんインパクトのあった1stアルバム『Brown By August』(過去記事)だけが異質なのであって、実は彼自身ほとんどブレた活動はしていないのだけれど、そのことが(僕も含めた)往年のハードテクノ・ファンにイマイチ評価されていないところがなんともツライところです。
このアルバムにはベース・ミュージック好きだけでなくテクノ好きもテンション上がるカッコ良さがあるので聴いてほしいなぁ。

Dragon UnderDragon Under
(2013/12/15)
Neil Landstrumm

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Dragon Under [Analog]Dragon Under [Analog]
(2013/11/29)
Neil Landstrumm

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Tracklist
01. The Great Nonsense
02. Dragging Under
03. Nonplussed
04. Has Anyone Seen Raz
05. Electrified At Dawn
06. Kevin From Heaven
07. Mr Weird Loves Candyfloss
08. Two Stroke
09. £300 Just To Open The Door Yeh
10. Where Do We Begin
11. Septic Thumb
12. Keep Up
13. Shanghai Sliders
14. Want Me To Do
15. Last Little Bit
16. Bring The Dark Word

ノースリーブス - キリギリス人 (初回生産限定盤A) 

Artist: ノースリーブス
Title: キリギリス人 (初回生産限定盤A)
Label: Epic Records Japan
Catalog#: ESCL-3964
Format: AAC
Released: 2013/01/16
[試聴]
[Amazon.co.jp] [iTunes Store]
AKB関連はshooterさんのVinylismにまかせればいいかとも思ったけど、多分書いてくれなさそうなので。

AKB48のグループ内ユニット、ノースリーブスの9thシングルが4種類出ていて、その中の1枚に入ってる小嶋陽菜のソロ曲を石野卓球が書き下ろしています。

・・・って1文にまとめて書いたけど、この1文に込められた情報を理解するのに、俺はどれほどの時間を要したことか!
先ずはAKBのメンバーのソロ曲を卓球が作ったらしい、という情報をニュースサイトかどこかで目にしたところから始まる。で、発売日になって "小嶋陽菜" というアーティスト名のシングルを探すわけだが、これがいっこうに見つからない。そりゃそうですよ、そんなCD出てないんだもの。
さすがに2週間くらい経って、これはおかしいときちんと調べ直したら、どうやらノースリーブスっていうユニットのシングルに各メンバーのソロ曲がボーナストラック的に収録されていて、それらの曲が入ってるシングルは初回限定で、しかもメンバー3人のソロ曲は3種類のシングルに分けてバラ売りされているようなのだ。AKBとか何の知識も興味もない人間からすると、いきなりこれはちょっとハードルが高過ぎたわ。そんなグループ内ユニットのことなんて知らないもの。いや、わかってるって、おニャン子クラブで言うところの後ろ指さされ組みたいなもんでしょ・・・?
その後、卓球の曲は初回生産限定盤Aに入ってる「MY SHINING STARS」って言う曲であること、他のメンバーのソロ曲はそれぞれ小室哲哉と川本真琴が手がけたことなどが判明(俺の中で)。結局初回限定CDとか探さなくてもiTSで見つかりました。

前置きが長くなったけど、卓球が書き下ろした小嶋陽菜の「MY SHINING STARS」。透明感のあるピアノの旋律が非常に美しい、比較的スローなBPM120くらいのバレアリックなハウスという、めちゃくちゃ意外な作風。これはまたまたファンのひいき目かも知れないけど名曲来ましたね。昨年から卓球はリミックスを中心にメジャーワークをいくつかこなしていて、一部は当blogでも取り上げてきた通り、その質の高さには舌を巻く。
ちなみに、この「MY SHINING STARS」の仮歌を務めたのは篠原ともえなのだそうで、そちらの音源もぜひ聴きたいところだ。何らかのかたちで発表してくれないかしら。

え? ノースリーブス本来のシングル曲については、って? 言わせんなよ。

キリギリス人(初回生産限定盤A)(DVD付)キリギリス人(初回生産限定盤A)(DVD付)
(2013/01/16)
ノースリーブス、小嶋陽菜 他

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キリギリス人(初回生産限定盤B)(DVD付)キリギリス人(初回生産限定盤B)(DVD付)
(2013/01/16)
ノースリーブス、高橋みなみ 他

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キリギリス人(初回生産限定盤C)(DVD付)キリギリス人(初回生産限定盤C)(DVD付)
(2013/01/16)
ノースリーブス、峯岸みなみ 他

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キリギリス人キリギリス人
(2013/01/16)
ノースリーブス

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Tracklisting:
1. ノースリーブス - キリギリス人
2. ノースリーブス - いーんじゃね?
3. 小嶋陽菜 - MY SHINING STARS
4. ノースリーブス - キリギリス人 (Instrumental)
5. ノースリーブス - いーんじゃね? (Instrumental)
6. 小嶋陽菜 - MY SHINING STARS (Instrumental)

Noir - Satisfied 

Artist: Noir
Title: Satisfied
Label: NM2
Catalog#: NM2018
Format: MP3
Released: 2012
[試聴]
[Amazon.co.jp] [iTunes Store]
デンマークのNoirことRené Kristensenによるオウン・レーベルからのシングル。1990年前後のNYハウス調のドタドタとしたグルーヴに、ソウルフルな女性ヴォーカルのサンプリングとアシッド風シンセが乗っかるテックハウス・トラック。シンプルな作りではあるけど、こういうハウシーなのはLuca M以降継続して需要があるみたいですね。



Tracklisting:
01. Satisfied
02. Satisfied (Instrumental Mix)