DJ W!ld - W!ldstyle 

Artist: DJ W!ld
Title: W!ldstyle
Label: Robsoul Recordings
Catalog#: Robsoul 107
Format: MP3
Released: 2012
[試聴]
[Amazon.co.jp] [iTunes Store]
DJ W!ldは90年代から活動しているフランスのDJ/トラックメイカーなんだそうだけど、僕が聴くようになったのはここ1年くらいのこと。おそらくDJ SneakのミックスCD『Fabric 62』に彼のトラックが収録されたあたりからシカゴハウス好き界隈の注目も集めるようになったことだろう。フランスはもともとディスコが強い土地柄で、また、シカゴハウスの影響をその作風に感じさせるアーティストも枚挙に暇がない。DJ W!ldはまさに、ディスコティークなシカゴハウスをミニマル主体の現在のテクノシーンにねじ込む役割を果たしているひとりであると言えよう。DJ SneakやPaul Johnsonなどと比べても遜色のないファットなビートとファンキーなディスコ・サンプルはシカゴ好きは必聴。そして、DJ SneakやGeminiといったシカゴの重鎮を、未だにフランスから世界に紹介し続けているリリース元のRobsoulというレーベルが機能しているということもまた面白い。
Tracklisting >>

Wolfgang Voigt - Apathie/Empathie (Protest/2010) 

Wolfgang Voigt - Apathie/Empathie
Label: Protest (PROTEST 02)
Format: MP3
Released: 2010
試聴 >>
Amazon.co.jp >> iTS >>
で、問題のProtestの2枚目。前作『Robert Schumann / Clara Wieck』(過去レビュー >>)のレビュー部分をわりかしさらっとはしょって書いたのは、この2枚目がヤヴァかったからです。
このシングルは、ここ最近のWolfgang Voigtがやらかしていた現代音楽風味の腰が弱いエレクトロニックミュージックではない。実にテクノなのだ。#A「Apathie」は固めの図太いキックが打ち鳴らされるハウシーなトラック。高音のモノフォニックなウワものが奏でるメロディだけが、なんとか最近のWolfgang Voigtの芸風と関連づけられる要素かな。そして#B「Empathie」はフル・エレクトロニックなミニマル(テクノ)。山をひたすら登り歩くような低域のシーケンスと、空に浮かび上がるような広域のシーケンスの対比を見せながらも、淡々としたグルーヴで徐々に開けていく様なんて、もう!
いやー、ここに来て突然のテクノ回帰だとは思ってもみなかったが、今後も続けられるのか、それともただの気まぐれか、楽しみに自作を待ちたいと思います。
Tracklisting >>

Wolfgang Voigt - Robert Schumann / Clara Wieck (Protest/2010) 

Wolfgang Voigt - Robert Schumann / Clara Wieck
Label: Protest (PROTEST 01)
Format: MP3
Released: 2010
試聴 >>
Amazon.co.jp >> iTS >>
ecrnゼロ年代ベストアルバムアワードに投稿しました。気づけば、ecrn awardへの投稿は2006年のベスト以来でした。ゼロ年代ベストについては、後日当blogで焼き直し記事をUPするかも知れません(しないかも知れませんが)。

90年代初頭にガバからアンビエントまで節操なくやっていたジャーマン・アシッドテクノ野郎Mike Ink=Wolfgang Voigtは、1993年に自身のレーベルProfanを設立すると、その作風を徐々にソフィストケイトされた実験的なディープ・エレクトロニックミュージックに移行していき、現ミニマルの始祖となるスタイルを築き上げた。1998年にはProfanを新たなレーベルKompaktに発展させて、ミニマル周辺のエレクトロニックミュージックを幅広くカバーする受け皿として機能する反面、Wolfgang Voigt個人のミュージシャンとしての活動はフェイドアウト気味に。で、ここから以前のSog『Abweichung』の記事につながるのだけれど、2008年に劇的復活を果たしたProfanとWolfgang Voigtはいくつかの前衛的なリリースを経て、この度Profanの新しいサブレーベル "Protest" の設立と相成りました。
というわけで、Protestの第1弾リリース。近作のWolfgang Voigtの作品同様にクラッシック音楽、現代音楽、ミニマルミュージックの要素を導入した4つ打ちトラックスなんだけど、特に「Robert Schumann / Clara Wieck」は、突如飛び込んで来るホーンのフレーズがVillalobosの「Fizheuer Zieheuer」を連想させるトリッピーな酩酊作。かつて新しい時代を築いたWolfgang Voigtは、この時代にこれからどこに向かおうとしてるのか、とことん追いかけたいと思います。
Tracklisting >>

Wolfgang Voigt - Freiland Geduld Remix (Profan/2010) 

Wolfgang Voigt - Freiland Geduld Remix
Label: Profan (PRO 033)
Format: 12"/MP3
Released: 2010
試聴 >>
Amazon.co.jp >> iTS >>
消費税が値上がりしたら今の自分の生活がどうなるか、みんなもっと想像力をはたらかせた方が良いと思うよ! (政治には先ず当事者意識を持ってあたるべし、です。)

前々回取り上げたWolfgang Voigtのアルバム『Freiland Klaviermusik』(過去レビュー >>)から2曲をカット。さらにDJ Kozeによるリミックスを追録。Kozeは比較的フリーフォームな音楽も巧くDJトラックに改編することができるプロデューサーなので、今回の起用は当たり。このあたりのリミキサーの選球眼はさすがKompaktのボス、といったところ。
ゆるく打ち鳴らされるざらついた硬質のキックは、まさにベルリン地下テクノ(いや、このひとたちはケルンですが)。オリジナルで特徴的だったミニマルなピアノの音を組み替えて展開を作り、ジャーマンプログレのようなスペーシーなシンセ音で仕上げ。Kozeは仕事がいちいち憎い。
Tracklisting >>

Wolfgang Voigt - Freiland Klaviermusik (Profan/2010) 

Wolfgang Voigt - Freiland Klaviermusik
Label: Profan (PROFAN CD 9)
Format: CD/MP3
Released: 2010
試聴 >>
Amazon.co.jp >> iTS >>
僕にとってのワールドカップ南アフリカ大会が終わりました。もちろんニホンがパラグアイに敗れたからではなく、ポルトガルがスペインに敗れたからです(非国民)。残念だけどスペインのほうが巧かった・・・。さて、4年後はファビオ・コエントラオンなんかがチームの中心になってるのかな。それはそれで楽しみです。

で、これがProfanの10年振りのアルバム。2008年にリリースされたProfanの復活作は同名の12"でした。そのときの5曲はすべてこのアルバムに再録。それにしても、いつの間にProfanって現代音楽のレーベルになったんだよ!?ってな具合の、ピアノの音を使用したミニマルなミュージック・コンクレート作品。ぺらっとした4つ打ちのキックが入ってる曲もあるけど、今日現在、未だこれをクラブミュージック/ダンスミュージックとは呼びにくい。しかし、かつてテクノシーンの極北として唯一無比の電子音楽を奏でていたWolfgang Voigt/Profanの音が、今や "テックハウス" や "ミニマル" という名前でテクノシーンの主流を占めている状況を振り返ると、もしかすると5年後10年後にはクラブでDJたちがミュージック・コンクレートやミニマル・ミュージックをスピンしてクラバーを踊らせているかも知れない。結局のところ未来はわからないし、しかしWolfgang Voigtのような実験家がいないことには新しい未来が開かれることはないのだ。
Tracklisting >>