脇田もなり - Boy Friend 

Artist: 脇田もなり
Title: Boy Friend
Label: Vivid Sound/High Contrast
Catalog#: HCR-9673
Format: 7"
Released: 2017/02/15
『Boy Friend』は、2016年11月にソロデビューした女性シンガー、脇田もなりのセカンドシングル。
デビュー作『IN THE CITY』(過去記事)がCD+アナログ7インチというリリース形態だったのに対し、今作はCD、CD+DVD、そしてアナログ7インチの3形態。おそらくデビュー作の売れ行きは好調だったんだろうなと推測します。

今作は、星野みちるなどのプロデュースを手がけるマイクロスターの佐藤清喜と飯泉裕子によるプロデュース作品。
「Boy Friend」はまさかのハイエナジー/80's初期ユーロビート、しかもまんまKylie MinogueかSinittaか、てな感じのPWLサウンドで、彼女の声質との相性はもう間違いがない。というのも、Especia時代にも「ミッドナイトConfusion (Pureness Waterman Edit)」という名曲・名バージョンが存在しましたからね。
(余談ですが、先日Especiaのラストツアー(過去記事)のダブルアンコールで「ミッドナイトConfusion (Pureness Waterman Edit)」を演ってくれたときは嬉し過ぎてガン踊りしてしまいましたよ。僕はこのハイエナジー・ガールズポップが本当に大好きなんだ。)
この曲はすでにライブでも大盛り上がりだそうですが、例えば将来彼女のアルバムが出るとしたらアルバムの一番いい位置に収まるであろう、彼女の代表曲となり得るキラーチューンだと思いますよ。

カップリングの「赤いスカート」のほうも80's感のある爽快なエレポップで、ファーストシングルとセカンドシングルではそれぞれ作風は違うものの、彼女がかつて在籍していたグループのお客さんを取り込むことができる音楽性を清々しいくらい前面に出しているなぁ。
(結局彼女がかつて在籍していたグループは解散することになってしまったので、彼女が受け皿にならざるをえない状況になったことはなんとも皮肉なものだ。)



Tracklist
01. Boy Friend
02. 赤いスカート

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脇田もなり - IN THE CITY 

Artist: 脇田もなり
Title: IN THE CITY
Label: Vivid Sound/High Contrast
Catalog#: HCCD-9579
Format: CD+7"
Released: 2016/11/16
『IN THE CITY』は、2016年2月をもって大阪の堀江系ガールズグループEspeciaを脱退した脇田もなりのソロ・シンガーとしてのデビュー作。星野みちるを擁するVivid Soundから、はせはじむプロデュースによる、CDと7インチ・シングルのカップリングというリリースは、ファンにとっても彼女にとっても、おそらくこれ以上望むべくもない好条件でのアーティスト・デビューとなったと言えよう。

「IN THE CITY」は、スウィングしたグルーヴ感のあるアップリフティングなディスコ・チューン。80年代の歌謡曲を思わせるメロディを、彼女は少し走り気味のドライブ感のある歌い方をしていて、それがバックトラックとボーカルの横と縦のうねりとなっていて本当にかっこいい。この曲はぜひともターンテーブルに乗せて聴いてほしい。
一方のカップリングの「あのね、、、」は、春の淡い明るさを思わせる可愛らしいアーバン・ポップ。

僕はEspecia時代から彼女の声のファンだったのだが、本作では、Especia時代の、特に後期に顕著だった彼女の特徴的な声質と発声法によるフェイクはひかえめとなり、代わって、まっすぐで素直な歌唱法を身につけている。おそらく僕らの想像以上にボイトレなどの努力があったのだろう。その結果は本作で見事に花開いてると思いますよ。


Tracklist (CD)
1. IN THE CITY
2. あのね、、、
3. IN THE CITY (INST)
4. あのね、、、 (INST)

Tracklist (7")
A. IN THE CITY
B. あのね、、、

Wax Master - Let Me See Ya Foot Work 

Artist: Wax Master
Title: Let Me See Ya Foot Work
Label: Dance Mania Records / Waxmaster Entertainment
Catalog#: DMR004-2
Format: CD-R
Released: 1995 / 2014
90年代のシカゴ・ゲットーハウスを代表するWaxmasterことWax Master Mauriceが1995年にDance Mania Recordsからリリースした激レアなDJミックスCDが再発されました。雑過ぎる、ちょう雑過ぎる仕様で。
ジャケは多分Discogsの画像を拾ってきてプリントアウトしてるのでブロックノイズが入ってるし、盤は当然のごとくCD-R。オリジナルのCDにはDance Maniaのカタログナンバーが付いてるんだけど、今回のCD-RのラベルにはWaxmaster Entertainmentなる謎のレーベル(?)の文字が。diskunionのニュースページを見るとラストストックとか書いてあったけど、おいおいこれどう見ても海賊盤でしょ。まぁこの手の貴重な音源は手に入るだけでありがたいことですが。

Waxmasterは、ヒップホップあがりのミックス・スキルでガシガシとつないで行くタイプのプレイ・スタイル。DJ Funkとかと違ってミックス上手いよなぁ。いや、Funkのライヴ・ミックスは別として、ミックス作品の実は緻密に作り込んだ感じも好きなんですが。
(そういやFunk御大、今年7月に来日するらしいですね。どうにかして関西にも来てくれないだろうか。)
で、個人的な見解なんだけど、今のジューク/フットワークのヒップホップっぽさって、このWaxmasterあたりが始祖なんじゃないだろうか。

ともあれ、diskunionさんには、DJ Funk『Pumpin The Trax』とかJammin Gerald『Trak Phaze』とか、失われたゲットーハウスのCD作品の再発に今後とも取り組んでいただきたいものである。

Tracklist
01〜40. Untitled

Washerman - Raw Poet 

Artist: Washerman
Title: Raw Poet
Label: Drumpoet Community
Catalog#: DPC0463
Format: MP3
Released: 2013
[Amazon.co.jp] [試聴]
チューリヒのプロデューサーGianni Siravoのプロジェクト、Washermanの1stアルバム。
ひとことで言うと、100パーセント・ピュアな、シカゴハウス・スタイルのディープハウス。
リズムはアナログライクでファットなキックや、スクエアなバシバシとくるスネアが小気味良い。ベースラインは図太くとぐろを巻いていて、ディスコティークな声ネタはごっさファンキー。ウワものはミニマルダブにも通じる霞がかったアブストラクトな浮遊感があり、これまた気持ちいい。
Phil WeeksやDJ Sneak、Glenn UndergroundなんかががGAGA好きなひとには特におすすめ。

Raw Poet [Analog]Raw Poet [Analog]
(2013/10/15)
Washerman

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Raw Poet Ep [Analog]Raw Poet Ep [Analog]
(2013/10/01)
Washerman

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Tracklist:
01. Morning Dew
02. Solitaire Deepness
03. Distant Planet
04. Superstring
05. Sneaker Girlz
06. Dub Chord
07. Aries
08. Siren Chords
09. Belts Of Orion
10. Imagination
11. Celestial Spheres

WestBam - Götterstrasse 

bam.jpgArtist: WestBam
Title: Götterstrasse (Deluxe Edition)
Label: Vertigo Berlin
Catalog#: 06025 3734566 3
Format: MP3
Released: 2013
[試聴]
[Amazon.co.jp] [iTunes Store]
前作『Do You Believe In the Westworld』(過去記事)からは7年半振りとなるWestBamのニューアルバム。
Bamの代名詞でもあったドライなビートのテクノエレクトロは脇役となり、前作以上にポストパンク/ニューウェイヴからの影響を前面に押し出している。全編ゲスト・ヴォーカルリストを迎えており、ここへ来て全曲ヴォーカルの入った、しかもニューウェイヴ色の強いアルバムを出してきた辺りは、電気グルーヴ『人間と動物』(過去記事)との近似性や同時代性を感じないでもない。
ゲストもIggy Popを筆頭に、Bernard Sumner、Kanye Westといったビッグネームだけでなく、The Psychedelic FursのRichard Butlerや、Inga Humpe、Hugh Cornwellといったニューウェイヴのオリジナル世代のヴェテランも迎えており、レジェンドと呼ばれるプロデューサー達をこれでもかと招聘したDaft Punkの『Random Access Memories』から図らずも臭い出してくる無邪気さとは違って、自らがリアルタイムで通過してきた音楽に対する、地に足の着いた敬意が感じ取れる。
このアルバムは1曲目を飾るRichard Butlerが歌う「You Need The Drugs」が持つ気怠さと退廃感がすべてと言ってもいいほど素晴らしい世界感を構築していると思うんだけど、このアルバムのことを言及しているひとって僕はほとんど見かけなかった(DJ Tasakaのツイートくらい)。こういう書き方は本当は好きではないけど、2013年にこのアルバムを聴いておかないのはハッキリ言って損してると思うよ。

GoetterstrasseGoetterstrasse
(2013/04/25)
Westbam

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(2013/04/25)
Westbam

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Goetterstrasse [Analog]Goetterstrasse [Analog]
(2013/04/30)
Westbam

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Tracklist:
1-01. You Need The Drugs (feat. Richard Butler)
1-02. Kick It Like Sensei (feat. Lil Wayne)
1-03. Rebel Heart (feat. Katt Rockell)
1-04. Iron Music (feat. Iggy Pop)
1-05. She Wants (feat. Bernard Sumner)
1-06. Götterstrasse No.1 (feat. Inga Humpe)
1-07. Sick (feat. Brian Molko)
1-08. To The Middle Of Nowhere (feat. Inga Humpe)
1-09. Radio Siberia (feat. Kanye West)
1-10. We Feel Love (feat. Afrika Baby Bam, Boo Boo)
1-11. Solid Sound (feat. Andrew Tyler)
1-12. Where We're From (feat. Katt Rockell)
1-13. A Night To Remember (feat. Hugh Cornwell)
1-14. Reprise
2-01. Rebel Dub
2-02. Memorable Dub
2-03. Dub It Like A Sensei
2-04. You Need The Dub
2-05. Götterdub
2-06. Sick Dub
2-07. Iron Dub
2-08. Solid Dub
2-09. To The Middle Of Dub
2-10. Rebel Without A Voice