VA - ele-king presents Wildman's House (Ki/oon/1998) 

『Loud』って音楽誌、っていうかクラブカルチャーを中心としたユースカルチャーを取り上げる雑誌を創刊号から欠かさず10年ちょっと買い続けてたんですが、この度、購読をやめることにしました。
元々ここ数年はほとんど惰性で買い続けてただけだったし、って言うのも、創刊当時は非常にカッティングエッジな雑誌だったんだけど、いつの間にやら業界でそれなりの影響力を持つようになって、気付けばレコード会社の広告をわざわざ金払って読んでるような状態になったからですよ。
イマの『Loud』の中では小林正弘だけが唯一の良心と言うか、ほとんど孤軍奮闘状態じゃないですか?
それに、情報を得るだけならネットで充分。タイムラグもないし。
(ただ、ネットの情報には正確性に欠けるところがあるから、こちらに情報を見分ける能力が必要ですが。)
最近の雑誌だと、『remix』がまた頑張ってるように感じますね。
今出てる号の特集も、エレクトロニカ~クリック/ミニマル/マイクロ・ハウス~グリッチ/パルスまでフォローしていて、勉強になりました。

このCDは、現在『remix』の編集長(なの?)の野田努が編集者だった『ele-king』(現在休刊中)によってまとめられた「ディープ・ハウス」のコンピレーション。
ここでは「ディープ・ハウス」は以下のように定義されています。

ディープ・ハウスというのは曖昧な呼び方だが、その音楽性に意識的であろうとするアンダーグラウンドなハウスを、僕らはとりあえずそう呼ぶ。(野田努)

一応ミックスされてますが、コレ、選曲がいいんすよ。
エルマロの変名ワイルドマンズ・ディスコの早すぎたカットアップ・ハウスから始まり、ベースメントジャックス、4AMのダーク・ファンクなトゥ・ローンズ・ソーズメン・リミックス、フレンチハウスのダークサイドモーターベース田中フミヤのカラフト名義の1stシングルから「Funky Squad」、ムーディーマンのどす黒いジャズ・ハウス、アトモスフェリックな横田進のHARTHOUSEからの作品、ジャジーなロイ・デイヴィス・ジュニア…。
って豪華でしょ?
そしてしっとりとシメてくれるのは、フリースタイルマンことDJサッセの名曲「Love Story」。
この曲は涙が出そうになる位切なくてドリーミーでロマンティックな極上のハウス・トラックですよ。
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