Jeff Mills - Blue Potential: Live with Montpellier Philharmonic Orchestra (Uncivilized World/ナウオンメディア/2006) 

Jeff Millsは電子音楽(エレクトロニック・ミュージック)に対して常に意識的だ。

Jeff Millsによる、UR時代以来10数年振りのライヴ・パフォーマンスを収録したCD+DVD。しかも、フランスのポン・デュ・ガールのユネスコ世界遺産指定20周年記念行事の一貫として、モンペリエ国立管弦楽団と競演したという話題盤。
エレクトロニック・ミュージックのレゾンデートルとアイデンティティを考えるに、電子楽器というものをどのように捉えるかによって、その意味合いは大きく変わって来ると思われる。必要なのは、電子楽器とは他のすでに存在する楽器のコピーや模倣のための代用品などではなく、電子楽器でしか出すことの出来ない音や響き、雰囲気を表現するために使うべきものだという考え方で、そうしたとらまえ方をした場合、今回のJeffとオーケストラとのコラボレーションも別段不自然なものではないし、それぞれの立ち位置も明らかになるように思う。
特にJeff Millsは、エレクトロニック・ミュージックの中でも "テクノ" に意識的のみならず、その可能性を模索し続けて、または拡張を計り続けている。今回のテクノとクラシック・ミュージックの異種交配も、前作のアルバム『Contact Special』同様、未知との遭遇=人種問題の超克がテーマなのかも知れない。

音楽的には、正直聴くまでほとんど期待してませんでした。多分退屈なものだろうと。でも聴いてみると普通に面白かったですわ。
私とクラシックとの接点って『のだめカンタービレ』とフィギュアスケートしかないくらいクラシックは聴かないんですけど、聞き慣れたJeffのトラックはアレンジがどう変わろうとやはりJeffの曲に聴こえるんですよねえ。UR時代の超名曲「Amazon」なんてグッとクるものがあったし(曲前のMCでは、この曲とMad MikeについてJeffがしゃべってます)。でもまあ感じ方は人それぞれかも知れないなあ。退屈に感じる人もいるだろうし、でもこの作品を熱狂的に好きになる人も少ないかも。
私はDVD観てからCDの方を聴いたんですけど、CDの方が音だけに集中出来てこのライヴの魅力に迫れたので良かったです。CDの方を聴くのがオススメ。

Jeffの挑戦はこれからも続く…。

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