ゲド戦記 (監督:宮崎吾朗/制作:スタジオジブリ/2006) 

よおおおおおおうやく観ました、吾朗ちゃん第1回監督作品『ゲド戦記』。相方の職場の共済会のチケットの期限が9月いっぱいまでだったので。
色々と噂は耳にしていたので期待値0で観に行ったのですが、その期待値をさらに下回ることはあっても上回ることはありませんでした。
以下、今さら書くことじゃないかもしれないけど、ジブリファン、宮崎駿ファンとして、愛を込めて...。

ジブリ作品としては非常に珍しく、"虚無" を感じさせる、またそれを意識した映画でした。ただしストーリーや設定、世界観など、映画が始まった当初曖昧だった様々な物事が、結局最後まで曖昧なまま終わっており、とても気持ちが悪い。当然カタルシスは皆無。それなりの社会風刺やメッセージを込めたい気持ちもわかるがそれもものすごく中途半端。かといってエンターテイメントにもなっていない。
時間枠を意識して脚本を端折ったとか言う問題ではなく、作中における強固な世界観の構築がおろそかで、細部まで突き詰めつめられていない。吾朗ちゃんは一定の物事をとことん突き詰めて考え抜くという、クリエイターに必要な能力に欠けてるんじゃないか?
作画のクオリティも先祖帰りを起こしていて、これじゃ『ナウシカ』や『カリオストロの城』どころか『未来少年コナン』レベルだよ。
宮崎駿の息子の第1回監督作品、『ゲド戦記』のアニメ化という話題性で、スポンサーからの資金も興行収入も見込める企画だったのだろうけど、これでは僕は吾朗ちゃんの次回作を観たいとは全く思わない。

ジブリを一企業として捉えた場合、企業の生き残りのためにはやはり次世代の看板となる監督なりが必要な訳で、それが宮崎駿の息子という存在ならまず文句のないアイコンとなるだろう。鈴木敏夫プロデューサーとしては、吾朗ちゃんにさらにキャリアを積ませたいところだと思うので、第2回以降の監督作品は必然。しかし今回の『ゲド戦記』を観た観客の評価から、次回の興行収入は恐らく今回ほど期待出来ない。興行収入が期待出来ないとなると、スポンサーも資金を出さない。なので、鈴木プロデューサーとしては、吾朗ちゃん第2回監督作品の興行収入を見込めるあっと言う企画を用意しなければ次回作の資金も手に入れられなくなる訳で、苦しい状況だと思う。
そこで、僕がもしも鈴木プロデューサーだったらこんな企画を通す、というのを、映画を観ながら考えていた。

今回の『ゲド戦記』を観たらわかるように脚本がグダグダだったので、吾朗ちゃんのオリジナルの脚本は問題外。原作がしっかりと練られたものか、すでにある作品のリメイクが妥当なところだろう。話題性の面では、過去のジブリ作品のリメイク、もしくは続編なら版権も取りやすいし容易だ。そこで父である宮崎駿作品のリメイクもしくは続編であれば、吾朗ちゃんへの期待値の低い観客からも一定の興行収入が期待出来るのではないか。
そんな訳で、僕なら『風邪の谷のナウシカ』の続編を、吾朗ちゃん第2回監督作品として企画します。『ナウシカ』なら強固な世界観が構築されているし、原作では映画以降のストーリーも描かれている。また、ファンからは続編を期待する声も未だ大きい。
吾朗ちゃんが監督するにあたって以下の事項さえ守らせることが出来れば、そこそこのものは出来上がるのではないか。[1]原作の世界観、脚本を最大限重視すること。[2]監督のエゴで下手クソな新人を起用しない。

今回の映画を観て思ったことは、吾朗ちゃんってかなりエゴの強い人のようですねってこと。まあ、この映画も吾朗ちゃんからすれば、手嶌葵のプロモーションビデオみたいなもんなんですよ、きっと。

最後に、この記事をもしも関係者が目にすることがあれば、ムカつく前に自らを省みて、次作への糧として下さい。それがクリエイターの責任というものです。ファンとして、心よりお願い申し上げます。
そしてもしも本当に『ナウシカ』の続編なりリメイク作ったら、隅っこにちっちゃくでいいからエンドロールに僕の名前も載せてね(笑)
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