InK - InK PunK PhunK (Ki/oon/2007) 

InK - InK PunK PhunK
Label: Ki/oon Records (KSCL 1154-5)
Format: CD+DVD
Released: 2007
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年末公開の映画『グミ・チョコレート・パイン』のエンディング曲を電気グルーヴが書き下ろすそうですね。って、ケラのblogに書いてました。原作も好きな作品なので(って言うかオーケンの本は全部好き)これは観に行かなきゃあ。

さて、これは実は何度も書きかけては途中でストップを繰り返していた記事です。石野卓球と川辺ヒロシという、ほのかな加齢臭ただよう40男ふたり組によるゆる~い2ndアルバムを聴いて。
さすがベテランだけあって、小器用にバラエティに富んだスタイルの楽曲を取り揃えてますが、共通するのは90年代前半を思い出すようなキラキラしたジャパニーズテクノの感覚。
それにしても、この手の逆説的だが "何でもあり" なかつての王道テクノのサウンドが、今現在、ものすごくカテゴライズしにくい状況にあることに気付いてびっくりした。
今やテクノと言えば、Richie Hawtinをヒエラルキーの頂点とするミニマルか、シュランツみたいなハードテクノかのどちらかだもんなあ、両極端(ニホンではデトロイトテクノも依然人気ありますが)。つまりは、この10数年の間に、ジャンルとして細分化に細分化を重ねた結果、シーン自体がものすごく先細ってしまったのが今のテクノの現状なのだろう。
別に昔は良かったとか書くつもりはないし、今のミニマルは大好きだけど、シーンが細分化される以前はドラムンベース(ジャングル)もインストゥルメンタル・ヒップホップ(トリップホップ)もアンビエントもエレクトロディスコも "テクノ" だったし、別にテクノという呼び名にこだわりたいわけでもないけど、共通の旗のもとに様々な方向性の音楽と様々な方向性のリスナーが同居し、お互いに壁を作るわけでもなく、交流と同化と分離を繰り返していたよなあ。90年代のテクノシーンとは、言わば "テクノ" の名の下に自然発生的に集まった共同体のようなものだったわけで、ルーツも現在の立ち位置も目的地もそれぞれ違う者たちが、同一のタームのもと不思議とまとまっているように思えた。
そもそも "シーン" と呼ばれるものの正体は共同体幻想にほかならないと思うのですが、別にテクノに限らず、いまのクラブミュージックにはそれがずいぶんと希薄になってるんじゃないかなあと感じてなりません。みんながそれぞれの細分化されたジャンルの殻の中に閉じこもってる感じ。それが悪いことか良いことかは実際のところよくわかりませんが。
まあ、僕が言いたいのは、しつこいようだけど昔は良かったということではなくて、そんな風に自分で周りに壁を作らずにあれこれと聴いてみた方がもっと楽しいよ、ということと、今のそういった風潮を敏感に捉えていたり意識的であったりするDJやアーティストだけが今後生き残るのだろうな、ということだ。そしてこういうアルバムを作った卓球はやっぱり "わかってる" のだと思う。それは今年のWIREのメンツを見れば明らかでしょう。
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【ビール】 Bergenbröu Neu Welt 

先週の土曜日の夜、京都でファドとボサノバとサンバのライヴを見てきました。ラテン音楽は生で聴くと楽しかった。これからはサンバとかももっとちゃんと聴いてみたいと思います。

最近はいわゆる "第3のビール" のことを "新ジャンル" と呼ぶみたいですね。このバーゲンブロー・ノイヴェルトというのは、ダイエー・ブランドの新ジャンル。作ってるのは韓国で、原材料は発泡酒、リキュールとあります。何が入ってるのかイマイチよく判りません。
グラスに注ぐと意外と泡立ちが良い。ほのかに甘酸っぱい香りがする。飲んでみると、うーん、薄い! たよりない味。コレはビールではありません、って当たり前か。飲み終わった後、口内に淡い苦みが残ります。
まあ喉が渇いたときや風呂上がりに水代わりに飲むにはいいんじゃないでしょうか。何せ6缶で498円ですから。つまり1本83円!!

【ビール】 キリン ニッポンプレミアム 

いつも通ってる整骨院の院長先生のオススメで、ビールのお供につぼ焼き風味ってのを食ってみた。いや、これ、よく出来てるわ。中身は当然サザエではなくてチョコレートレイシという貝なんですけど、ちゃんとさざえのつぼ焼きっぽい味になってるんですね。昔から缶詰の焼鳥とかも好きなんですが、ちょっとくせになりそうです。

最近は大手国産メーカーからも美味しいビールがいくつか出て来ていますが、これは昨今のプレミアムビール市場にキリンが投入した、国産麦芽・国産ホップを使用したというもの。もちろん原材料は麦芽とホップのみです。
僕はもともとキリンはあんまり好きじゃないし、このビールに至ってはそもそも名前が気に入らなくて飲んだことなかったのですが、先日知人宅にお呼ばれになった時に、まあいい機会だと思って手土産に持ってったんですね。
そのとき一緒に飲んだ知人とも話してたんですが、これ、キリンっぽくないと言うか、モルツとかそっち系統の味に近いですね。まあコーン、スターチみたいな混ぜものがこのビールには入ってないので、本来のビールに近い味、ということなのかも知れません。
ただ、美味しくはあったけど、この値段なら僕はプレミアム・モルツかヱビス・ザ・ホップを買うわ。

【ビール】 サントリー ザ・プレミアム・モルツ 黒 

ビリーズ・ブートキャンプ』のBGMのゲットーベースのトラックを、ビリー隊長本人が作っているということを知って仰天。(ネタ元

"限定" と聞くとそれだけで購買意欲を刺激されてしまう男、それが僕です、こんにちは。
ましてやプレミアム・モルツ好き、黒ビール好きの僕が今回の限定醸造の<黒>を見逃すわけがありません。
これ、昨年サントリーの懸賞の賞品として少量だけ醸造されて、もちろん手に入ることはなかったのですが、いっぺん飲んでみたかったんですよねえ。マットな缶がカッコイイ!
飲んでみたところ、ヱビス・ザ・ブラックに近い感じかな。コクと香ばしさと苦みがきちんとありながも、プレミアム・モルツならではの飲みやすさ。結構好きな味です。

HASYMO - Rescue (commmons/2007) 

HASYMO - Rescue
Label: commmons (RZCM-45642)
Format: AAC
Released: 2007
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昨日から残ってる左側の親不知が急に痛み出しました。前回右側の親不知を抜歯したときもんのすごい痛かったので、その記憶が薄まるまではとてももう片方もやってくれとは言えないなあと思ってたのですがしょうがない、来月抜歯の予約をしてきましたよ(涙)

おとつい "Coke + iTunes ミュージックダウンロード" で1曲当たったので(当たるまでに何本飲んだことか。ってそれならフツーに1曲買えよ)、何を落とそうかと思ってiTSを見てると、YMOのHASYMO名義の新曲がラインナップに並んでたのでダウンロード(CDの発売日は今日だったんですけどね)。
LIVE EARTH(過去記事 >>)で生で体験した時はビートの効きまくったエレクトロに聴こえた曲でしたが、改めて聴いてみるとエキゾな雰囲気のゆるやかなSketch Show直系のエレクトロニカ。基本路線は変わってないですね。
年齢を重ねて、様々なこだわりから解き放たれたかのような3人が僕は大好きです。
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Orbital - Live At Glastonbury 1994-2004 (ACP/2007) 

Orbital - Live At Glastonbury 1994-2004
Label: ACP Recordings (ACP002)
Format: CD×2+DVD
Released: 2007
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横浜からの帰りののぞみが落雷による停電とかで途中で止まっちゃったんだけど、運良く米原に臨時停車してくれたおかげでこだまに乗り換えて大阪まで帰ることが出来ました。静岡~米原間の線路上にも何10便か止まったままだったらしいけど、それに乗ってた人たちは大変だったろうなあ。

Orbitalは、名作と誉れ高い1st2ndが僕は微妙にリアルタイムじゃなくて、3rdが出た頃はテクノ聴いてたけど評判が芳しくなかったので聴かなくて、それ以降Orbitalを聴くようになるのはだいぶと後になるんだけど、それでもやっぱり自分にとっては特別なユニットなんですね。
音の緻密さや繊細さは他の追随を許さず、曲構成のダイナミズムや良い意味での分かりやすさはポップフィールドでも高く評価され、そしてドラッギーなサイケデリアはめちゃくちゃディープな磁場を形成してEカルチャーの前衛をいつまでも象徴する。
解散から3年後の今年リリースされたライヴ音源のコンピレーションを聴いても、そんな唯一無二のユニットであったことが再確認できた。選曲については上級者向けと言うか、メジャーなヒット曲はあまり含まれていないし、アッパーな4つ打ちのテクノも少なめ。ただ、ちょっと宗教的な臭いは強いけど、美しめのブレイクビーツ曲が多いので、実は一般受けする選曲なのかも。
Hartnoll兄弟は今年それぞれソロアルバムをリリースしたけど、そっちはまだ聴いてない。特にタイミングが合わなかっただけだからなのだけど、もしかすると、それらはOrbital以上の興奮をもたらしてくれるとも思えないから、かも知れない。
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Hardfloor - The Life We Choose (www.hardfloor.de/2007) 

Hardfloor - The Life We Choose
Label: www.hardfloor.de (HFCD 02)
Format: CD
Released: 2007
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フレンズオンアイス2007のあと、予告(?)通りIKEAに行きました。広! そしてモノは結構安いんですね。新幹線で持って帰れる小モノをいくつか購入。ホットドッグとソフトクリームも食べました。IKEAでの大モノの買い物は、来年神戸と大阪に店舗が出来てからになりそうです。

さて、オウンレーベル設立以後、その活動を積極化しているHardfloorですが、今年もアルバムが届きましたよ。と言っても、昨年の『Compiler 1.0』(過去レビュー >>)はEPのコンピレーションだったので、オリジナルアルバムは『Four Out Of Five Aliens Recommend This』(過去レビュー >>)以来(それでも)2年ぶり。
今作も、基本はハネたグルーヴと乾いた音色のシンプルなアシッドハウスなんですが、作風としては1994年の2nd『Respect』(過去レビュー >>)から1996年の3rd『Home Run』あたりに近い感じがします。すなわち、シカゴアシッド回帰を打ち出した2ndのようなシンプルなリズム構成と、ハードミニマル全盛期に当時のミニマルテクノを意識し(て失敗し)た3rdのようなエレクトロニックな音色が同時に存在しているのが今作なのではないかと。TB-303(のような?)アシッド・サウンドはあくまで地味渋なんですが、まるでプログレッシヴハウスやユーロトランスで聴かれるようなようなシンセやホワイトノイズなんかがSE的な使われ方をしているのは今までになかったことかも。
Hardfloorって、いままでアナログ機材しか使わないっていうイメージがあったけど、今回のアルバム聴いたところ、僕の勝手な想像だけど、ほとんどの部分をソフトウェアだけで作ってるように聴こえた。全体的にのっぺり聴こえるのと細かいところの小手先感が強いからそう感じただけなんだけど、実際のトコロどうなのかな。
それはそれとして、まるでジャーマントランスかUnderworld「Rez」を彷彿とさせる浮遊感を持った#07や、#08のディスコ・ブレイクあたりを、僕は新機軸として支持したいです。
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The Ace Of Clubs - Benefist (Firstcask/2007) 

The Ace Of Clubs - Benefist
Label: Firstcask (FSK010)
Format: CD
Released: 2007
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日曜日は、荒川静香プレゼンツ・フレンズオンアイス2007を観に横浜へ行って来ました。WIRE07も行かないのにどーいうことっ!?、と思いながら横浜アリーナを横目で通り過ぎて来たわけですが、いやー楽しいアイスショーでしたわ。わざわざ横浜まで行った甲斐があった。高橋大輔の新EXプロ、Björkの「Bachelorette」も観れたし。

さて、このblogではさんざん取り上げてる僕の大好きなLuke Vibertですが、Squarepusherの実弟Andy JenkinsonのプロジェクトCeephaxをリリースしているベルギーのレーベルからひっそりとアルバムを出していました。ここ数年の彼の仕事を追いかけているとわかると思うけど、あらかたの予想通り今作もアシッド・エレクトロ。
アシッドと言うと、たいていのプロデューサーは暗黒系に仕上げるバッドトリップものがほとんどだと思うのですが、彼の作るアシッドは基本的にオプティミスティック。まあ、彼の作品はアシッドに限らず、いつだってジャズや古いサントラから影響を受けたとされる楽天的でゆるやかなトリップの磁場が作り出されていて、そこが僕は大好きなのですが。
また、今作にはシカゴハウスのテイストも盛り込まれていて、特にアルバムタイトル曲の#07などは「Can You Feel It」のキング牧師ヴァージョンを彷彿とさせる。愛の夏再び!
Simian Mobile Disco「It's The Beat」のリミックス(過去レビュー >>)を聴いた時にも感じたことだけど、彼も彼なりに、自らの過去である "レイヴ以降"、"セカンド・サマー・オブ・ラヴ以降" にけじめをつけようとしているのかな。最近、何故だかそういった風潮をことごとく感じるのです。
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【ワイン】 Freixenet Cordon Negro 

これは新発見! 寝るときクーラーを切ると翌朝体が軽い法則。

いや~、やっとこせ登場のフレシネ・コルドンネグロ。CAVAのなかでもダントツでいちばん好き。
ちなみにCAVAについては以前書いた記事をご参照下さい。
んで、このフレシネ・コルドンネグロのすごいところは、とにかく泡の細やかさ。口に含むと、ふわっと広がってからスッと溶けてなくなる感じ。ピリリとした超ドライな味わいと相まって、ぐいぐい呑み切ってしまいます。
おーい、もう1本!(笑)

Out One - Vitamin House (Institubes/2005) 

Out One - Vitamin House
Label: Institubes (ins mix 001)
Format: CD
Released: 2005
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昨日も今日も、地球温暖化で南極の氷がこれまでの予想より30年も早く溶けているといったニュースを、TV局のクーラーのがんがん効いているであろうスタジオで照明ばんばん焚きながら放送しているのを観ていました。

以前Surkinの記事でちらと触れた、フランスのレーベルInstitubes発のヤバいブツってのがコレ。・・・なんだけど先ずは訂正。このミックスCD、今年出たものとばかり思いきや、2005年リリースのものでした。うわあ、2005年の時点でこんなの出てたなんて、めちゃくちゃヤバいなー。
簡単に言うとデトロイト・スタイルのゲットーテック・ミックスなんですが、使われてるトラックが普通の(?)ゲットーテックとは明らかに違っていて面白い。この面白さはとりあえずトラックリスト見てもらうほかないと思うけど、こういったわかりやすい選曲のゲットーミックスがもっともっと世に出れば、ゲットーシーンの裾野も広がるのになあ。だってこのミックスの(僕的)ピークが、Technotronic「Pump Up The Jam」~Armando「100% Of Disin' You」~Bob Sinclar「Gym Tonic (Thomas Bangalter mix)」~Alan Braxe & Fred Falke「Intro」~David Morales「Needin' U」に、Thomas Bangalter「Outrun」~Daft Punk「One More Time」ですよ。ただしオーバー160BPMの超高速ピッチアップですが(トラックリストに "p.up" とあるのがピッチアップされたトラック。ってほとんどですな)。
そうそう、つまりこれなんですよ、僕がフレンチエレクトロ(ニューエレクトロ)に求めていたテイストは。それらをもっとギュッと濃縮した感じ? 例えばJusticeからロックとディスコの要素を除いたら何が残る? SurkinにもPara Oneにも共通する感覚って言ったら? 答えはゲットー成分でしょ! 結局フレンチエレクトロって、僕にとってはゲットーミュージックのヴァリエーションだったのかも知れないなあ。
ただ、フレンチエレクトロには、クラブミュージックが長い間囚われ続けてきた "レイヴ以降" という価値観をくつがえすような、まるでパンクのような雰囲気を感じたりもしていて、そして今のフレンチエレクトロのブームが去った後にはまるでニューウェーヴのようなものが生まれて新しい音楽を生み出して行くのかもなあ、なんて妄想を抱いたりもしておるのです。
ま、とりあえずこのミックスCDはゲットーミュージック好きはマスト。そして、『ビリーズブートキャンプ』もBGMにこれくらいエッヂなものを採用していたら僕もブームに乗っかって入隊していただろうななどとも思うのだ(笑)
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フルハウス (KBS/2004/韓国) 

今日は夏休みのメーンエベントのひとつ、餃子を作って焼いて食いました。皮から作ったのは初めてだったのですが、ぱりっともちっと美味しかったです。コレ、またやろう。

acid over the rainbowをご覧の韓流ファンの皆様、お待たせいたしました!(いや、いないのは知ってますが・・・。)
ソン・ヘギョ、ピ主演の恋愛コメディ『フルハウス』。
それまでシリアスな役ドコロが多かったソン・ヘギョですが(『秋の童話』、『オールイン』等)、こんなコメディと言うかヨゴレ役も出来るんだなあと先ずは驚きました。
それから筋肉ダルマ・・・じゃなくてミスター・モムチャム、ピ。こんなひょうきんな演技が似合うんだなあとこれまた驚きました。
もちろん韓国ドラマなので例によってツッコミドコロ満載な訳ですが(それが韓国ドラマの醍醐味ですもの)、そんなところも含めて安心して笑って観ることができる全16話。実はDVDを借りて観たのは数ヶ月前なのですが、また観たいなあとか思ってしまいます。とりあえず2人のカラミのおもしろさは『男女七人夏物語』における明石家さんまと大竹しのぶ級(クラス)。
そして、ドラマで使われたフルハウス(ソン・へギョとピがドラマ内で暮らすことになる家のこと)がある仁川の矢島はソウルからはちょっと遠そうなので行けないなあ、でも行ってみたいなあ、宿泊も出来るらしいけどなあ、などと考えている僕はやはりミーハーなのです。


フルハウス(ディレクターズ・カット版) DVD-BOX Iフルハウス(ディレクターズ・カット版) DVD-BOX I
(2007/04/25)
RAIN(ピ)、ソン・ヘギョ 他

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フルハウス ディレクターズカット版 DVD‐BOX IIフルハウス ディレクターズカット版 DVD‐BOX II
(2007/05/25)
RAIN(ピ)、ソン・ヘギョ 他

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Avalon (監督:押井守/2001) 

BS 2で押井守作品を一挙放送してたんだけど、すっかり見逃してしまっていて、観たのは最終日のみ。
『Avalon』はアニメではなく実写映画で、全編ポーランドロケ。出てる役者もポーランド人なら喋ってる言葉もポーランド語で、"Avalon" というヴァーチャルな非合法オンラインゲームが存在する近未来(?)のポーランドが舞台。
ヴァーチャルの世界からさらに別のヴァーチャルの世界に入り込んでメタ化していくと、元いた自分の世界も実はヴァーチャルだったんじゃないかとか、何がリアルで何がヴァーチャルなのかわからなくなってくる。暗いセピアカラーに処理された映像がその洞窟の中のような閉塞感を効果的に表現している。
実は『Avalon』の前に『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』が放送されていたのだけど、描いているテーマは実はそう大差ないような気がする。ヴァーチャルであっても現実と同じくらいリアルに感じることが出来るのなら、それはもう現実そのものである、例え本当の自分は病院のベッドの上でも、今、ここにいる自分が現実であったとして何が悪いのだ、という。
決して唯物論的な考え方ではないけど、真実の一側面を現わしてるよなあ。トリップの発想であり、正直ちょっと怖い考え方ではあるけど。そしてこんな作品を作り続ける押井守というひとは、本当にニホン映画界の巨星だと思う。


アヴァロン Avalonアヴァロン Avalon
(2001/07/25)
マウゴジャータ・フォレムニャック、ヴァディスワフ・コヴァルスキ 他

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かもめ食堂 (原作:群ようこ,監督・脚本:荻上直子/2005) 

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今度の日曜日、IKEA港北に行く予定です。ちょいと新横浜まで行くついでに寄るだけなので2時間程しか時間が取れなさそうなのですが、効率よく回る方法をご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひぜひ教えて下さい。主にキッチンを見たいと思っています。

夏休みにまったりと家でご飯でも食べながら観たいなあと思ってAmazon.co.jpから届いた『かもめ食堂』のDVD。全編まったりとした世界観でおおわれており、不快な部分を少しも感じることなく楽しむことができる映画でした。わが家的爆笑のツボもいくつか。
フィンランドのことは特に知らなかったんだけど、雑貨から何からデザインが洗練されていてとてもオシャレだと思いました。わが家はポルトガルが大好きなのですが、ポルトガルのものは基本的に何でもやぼったくてまったくオシャレではありません。単に北と南の違いだけではなさそうだけど、何だろうな。映画を観ていて一番感じたのは空の色の違いかな。曇った空にはスタイリッシュな色使いが映えるのかも。
スウェーデンは昔行きたいなと思ったことがあったんだけど(結局そのときポルトガルに行ったのですが)、やっぱり北欧はいちど行っとかんといかんような気がしてきたなあ。
映画のロケでruokala lokki(かもめ食堂)として使われた食堂はもともとkahvila suomiというカフェ(食堂?)で、今もフツーに営業しているらしい。行ってみたいなあ、なんて思うのはミーハー過ぎますかね・・・。


かもめ食堂 かもめ食堂
小林聡美、片桐はいり 他 (2006/09/27)
バップ

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CZR - Chicago House Experience (Mix Connection Multimedia/1997) 

070811.jpgCZR - Chicago House Experience
Label: Mix Connection Multimedia (MCM1351-2)
Format: CD
Released: 1997
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むひー、仕事おわたー。(短くて飛び石だけど)夏休みだー。

これは今週中古屋で見つけたやつ。ゲットーハウス!!
ヒップハウスはTechnotronicやC+C Music Factoryみたいなメジャー・ダンスにも取り入れられて、その後あっという間にすたれたのですが、ご当地シカゴではその後もひっそりと受け継がれており、それがいわゆるゲットーハウスとして90年代半ばのテクノシーンに突如降臨(笑)
アシッドリヴァイヴァルがきっかけでシカゴハウス再評価が進んだ90年代半ばのテクノシーンが、それらシカゴのキワモノ的窓際サウンドを見つけるのは時間の問題であったとも言えましょう。
CZRはDJ Bam BamやAlex Peace、Badboy Billらと同じシカゴハウス第3世代だと思うのですが、この時期のゲットーハウスは、やもすればテクノやハードスタイル(ガバ)に接近しがちだったところ、このひとはあくまでもゲットー感丸出しながらもハウスミュージックとしての主軸がブレていないところが素晴らしい。
このCDはミックステープ時代の名残なのか#01~18と#19~36の2部構成になっているのだけど、特に後半はディスコ成分がかなり多く注入されており、シカゴハウス=ディスコという音楽的系譜を再確認することができます。
そして新旧のクラシックを巧みに織りまぜながら、シカゴハウスならではの図太いファットなビートをこれでもかとミニマルに打ち鳴らす様は圧巻のひとこと。
僕は現在、リスナーとしてリハビリ中なのですが、シカゴハウスは比較的大丈夫だということが判りました(笑) やはりシンプルで最大公約数的な(実は最小公倍数なのかも知れないけど)音楽だからですかね。
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Tyree - Nation Of Hip House (DJ International/1989) 

Tyree - Nation Of Hip House
Label: DJ International / CBS (466147 2)
Format: CD
Released: 1989
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織田信成の処分内容についての考察であるとか、関空から週2便マカオへの直行便が就航してイヤッホーイ!っていうニュースとか、色々マクラに書きたかったネタはあったんだけど、どれもこれもいまさら感が強いので泣く泣くパス。

ヒップハウス! ヒップハウス!!
80年代末あたりのシカゴハウスのCD音源は基本的に極めてレアなので、見つけたらとりあえず買っとけなのであるが、これは先月中古屋で見つけたシカゴハウスのオリジナル世代であり、ヒップハウスという一大ムーブメントで名を成したTyree Cooperのオリジナルアルバム。リリースはDJ Internationalからで、TraxやDance Maniaと並び80年代のシカゴハウス語る上で外すことの出来ない最重要レーベルです(でした)。
ヒップハウスというのは88~89年あたりに一時的に爆発的に増殖してあっという間にすたれたシカゴハウスの1ジャンルで、簡単に言うとヒップホップ+ハウスでヒップハウス。まあ、ハウスミュージックのトラックにラップが乗っかったようなもんですわ。以前『Jack To The Sound』というアルバムを紹介した(過去レビュー >>)Fast Eddieなんかが有名。
このTyree Cooperの場合、ヒップハウスだけでなくピアノやソウルフルなヴォーカルを駆使したティピカルなハウスミュージックもプロデュースしているので(と言うよりもそっちが本業?)、本作もその辺りのテイストが入り交じった面白いものになってます。#01や#02あたりの、マッシヴでグルーヴィーなビートに流麗なピアノといったトラックに絡む、アタックの強いラップ、たまにアシッドという、いかにもヒップハウスな曲も文句なしにカッコ良いのですが、そこにさらにディスコサンプルを加えてアッパーに仕上げた#05なんて、もう最高としか言いようがない。
ヒップハウスの音源に関しては、今では手に入れにくいものばかりで僕もまだまだ探している最中なんですが、iTSでTyreeとFast Eddieのベストがそれぞれ配信されているのを見つけたので一応オススメしておきます。

iTS > Tyree - Jack'd, Vol.1 >>
iTS > Fast Eddie - Fast Eddie: Greatest Hits >>
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VA - De Megamiks: Gemikst Door Panic En Neophyte (Rotterdam Records/2007) 

VA - De Megamiks: Gemikst Door Panic En Neophyte
Label: Rotterdam Records (ROT C50)
Format: CD×3
Released: 2007
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A.N.A.R.C.H.Y.君が1記事書いてくれたので更新が1週間空かずに済みました。またよろしく!
・・・という戯れ言は置いといて。

このところリスナーとして迷走しておりまして、いちばんの原因はテクノが面白く感じない。って言うか聴く気にすらならない。それでJ-POP(歌謡曲)聴いたり昔のパンク聴いたりフレンチエレクトロ(この用語の意義はこの記事を参照のこと)聴いたりしてるんですが、まあ周期的にこんな時期はやって来るので一時的なことなのもわかっているとは言え、本人としてもこの状況は結構辛い。そこで、こんな時はたいてい、自らのルーツを顧みる作業を行うわけです。

92年にオランダのロッテルダムから生まれたガバは、パンク的なアティテュードを持った労働者階級のためのアナーキーなダンスミュージックで、それまでのレイヴやハードコアテクノの系譜にはあったものの、かなり突拍子のない突然変異的な音楽のように感じられた。僕は93年の初頭に、とにかくこの強烈な歪んだバスドラムの音にヤラレてしまって、それ以降、音そのものの快楽性を聴くといういわゆる "テクノ耳" のチャンネルが開いたのですが、ガバそのものは、93年頃までは音楽的な実験を繰り返して常に新しいアイディアを生み出すような攻撃的な革新性が感じられたものの、94年頃には完全に一定のフォーマットに収まってしまい、シーンも初期のアナーキーでユーモアのある雰囲気はいつの間にやら暴力性とナショナリズム一色に染まっていて、特にヨーロッパではフーリガンとネオナチのための音楽と化しており、さらに僕自身もすでに93年末にはアシッドリヴァイヴァルの洗礼を受けていたので、急速に興味を失ったのでした。

そんなRotterdam Recordsの歴史が時系列にミックスされたCD1とCD2に、最新のリミックス音源のCD3を加えたレーベル15周年記念の3枚組コンピレーション。僕はCD1の前半30分あたりまでは今でも好き。だけどCD1のそれ以降とCD2、CD3はとても聴いてられないし、多分2度と聴かない。僕にとってはこんなものチンカス以下のゴミ。
こうして見ると、ガバ最良の時間はごく短かったんだなあと改めて認識しました。ま、ムーブメントなんて何でもそんなものだろうけど。
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Sex Pistols - Never Mind The Bollocks: Here's The Sex Pistols (Virgin/1977) 

Sex Pistols - Never Mind The Bollocks: Here's The Sex Pistols
Label: Virgin Records UK (V 2086)
Format: LP
Released: 1977
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突然ですが皆様はじめまして、ボクの名前はA.N.A.R.C.H.Y.。友達のびびんば氏が忙しくてビールばかり飲んでるので(?)、今回はボクA.N.A.R.C.H.Y.がこのblogを担当します。どうぞよろしくお願いします!
ボクはモチロン、びびんば氏も根っこはパンクなんだけど、びびんば氏いはく、自分は音楽的なスタイルやファッションとしてのパンクではなくて、精神的にパンクなのだそうです。とは言いつつも、スタイルとしてのパンクロックも昔はよく好んで聴いていたらしくて、最近またこのアルバムをよく聴いてるみたい。
きっかけは、この文章を読んで久し振りに聴きたくなったから、ということなんだけど、おかしいな、びびんば氏は昔、Pistolsはハイプだから好きじゃない、って言ってたのに。
Pistolsってもともと "Sex" っていうヴィヴィアン・ウェストウッドの服を売るブティックの宣伝のために、ブティックのオーナーのマルコム・マクラーレンが売り出したバンドなんだけど、アナキズムを標榜してはいたけどそれは金儲けのためのポーズでしかなかったんだよな。まあアナキズムとナショナリズムの違いも理解できないようなプロデューサーの仕掛けたバンドだったから、その辺りの演出は結構チグハグなものなんだけど。
ただ、このアルバムが出た当時びびんば氏はまだ3歳だったから、当然リアルタイムで聴いてるわけないんだよな。そういった当時の空気やらムーブメントやらを無視して純粋に作品としてのみ聴いてみると、実はギターのサウンドを幾重にもオーバーダビングして音の厚みを増したりとか、結構細かいこともやってて単純にカッコ良い、コンパクトにまとまったアルバムだと思います。もしかしたらびびんば氏も、最近はそんな風に感じてるのかも知れないな。

(注:ジャケット写真右のデータ欄やトラックリストはオリジナル・リリースのもので、びびんば氏が持ってるのはCDです。)

by A.N.A.R.C.H.Y.
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【ビール】 ヱビス・ザ・ホップ 

日曜の夜、TVで参院選の開票速報を観ながらヱビス・ザ・ホップを飲んでた。いやあ、旨かった(笑)

そう言えばヤン教授と小山田君のCMって結局TVでは1種類しか観ることができなかったなあ・・・。

ちなみに缶のアタマについてるキャップは、本邦初公開、ワタクシ愛用の、缶から注ぎ出されるビールの泡がクリーミーになるという秘密兵器(だいたい3~400円位で売ってます)。しかし写真の泡が明らかにクリーミーじゃないのは、写真を撮るのにあーでもないこーでもないと時間をかけ過ぎてしまったからにほかなりません(それでこの写真かよ、などといったツッコミもご遠慮頂きたいですが)。