Justus Köhncke - Safe And Sound (●KOMPAKT/2008) 

Justus Köhncke - Safe And Sound
Label: ●KOMPAKT (●KOMPAKT CD63)
Format: CD/MP3
Released: 2008
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世間の例にもれず、僕も昨日ガススタに駆け込んで満タンにした。しかしまだ営業時間中にも関わらずスタンドのタンクが空になったらしく、僕らが店を出た10分後に再び店の前を通ると、スタンドの電気はすでに消えてた。いやぁ、あんなの初めて見たなぁ。

元Whirlpool ProductionsのJustus Köhncke、ソロとしては5枚目のアルバム。コ・プロデュースは同じく元Whirlpool ProductionsのFred Heimermannが担当。
ジャーマン・プログレのような肉厚のシンセ音がゆらめくテックハウスから、ノイエ・ドイチュ・ヴェレ(ジャーマン・ニューウェーブ)っぽい湿り気のあるトラック、そしてもちろんお得意のディスコ・サウンドまで、まるでジャーマン・ハウスの良心とでも言うべきポジティブなヴァイヴに満ちたアルバム。
わりと●KOMPAKTあたりが得意とするジャーマン・ハウスの陰湿な部分が僕は苦手なのですが、このアルバムは清涼感には欠けるけど美麗な世界がある。Sascha Funke『Mango』(過去レビュー >>)にも通ずる世界だなぁ。
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【ワイン】 Morgadio da Torre Alvarinho Vinho Verde 2004 

昨年5月、澳門(マカオ)のスーパーマーケット百利來 (Pavilions) の地下ワイン売場で買ってきたヴィーニョヴェルデの白、Morgadio da TorreというメーカーのAlvarinho。先日のポルトガル記念日に開けました。
Morgadio da Torreって聞いたことないワイナリーだなあと思ってポルトガルワインの紹介サイトSogrape Vinhosで調べたところ、それ程大きな会社でもなく、作ってるのはこのAlvarinhoというヴィーニョヴェルデだけみたいだ。[URL]
Alvarinhoの名を冠したヴィーニョヴェルデはQuinta da Aveleda(過去記事 >>)やCasal Garcia(Tinto: 過去記事 >>)でお馴染みのAveledaにもありますが、12.5%という、ヴェルデにしてはやや高めのアルコール度数が物語っているように、かなり濃厚でどっしりしたぶどうの味わい。しかし飲後感はヴェルデ特有の爽やかさに満ちているのだから恐れ入ります。
このワイン、ニホンでは買えなさそうなのが非常に残念。次回飲めるのはいつのことになろうか・・・。

ジュンヤマベ (エー、ケー、エー、メキシコ) - ロストワークス1999-2007 (azamiso.com/2008) 

ジュンヤマベ (エー、ケー、エー、メキシコ) - ロストワークス1999-2007
Label: azamiso.com
Format: MP3
Released: 2008
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耳かきが好きです。
放っておくと、毎日血が出るまで耳かきに明け暮れるほどです。最近耳かき禁止令が発令されました。
以前から色んな耳かきを見つけては買っているのですが(こんなのとかこんなのとか)、最近買ったのがコレ。しかし、実は耳の中で光ったところで、自分でする分にはほとんど意味がないのです。そんなわけで、今いちばん欲しいのはこういうやつ。誰か買ぉてくれんかのぅ・・・。

先日mixiの "MEXICO(azamiso/thiyea project)" コミュ運営期間1000日を記念して公開された山辺さんのmexico名義時代からの過去作品集が、現在サイトでも公開されているのでこれ幸いとご紹介。ちなみにジャケット画像が添付されていなかったので、サイトのプロフィール写真を勝手に拝借しました。
淡い色調のゆるやかなテックハウスといった印象だったmexico名義の1st『Park Avenue』(過去レビュー >>)から、徐々に彩りの深みとビートの硬さを増していった2nd『Forgiveless』(過去レビュー >>)と3rd『Bit Suite』(過去レビュー >>)、そして浮遊感ある繊細なメロディに回帰したかのようなJun Yamabe名義の1st『Bisai』(過去レビュー >>)という、アルバム単位で見た大ざっぱな歴史を思い起こせばずいぶん納得出来るような、ゆるやかなアンビエンスに包まれたやさしい印象の曲が大半を占める。と言うのも、1999-2007と銘打ってはいるものの、半分以上は『Bit Suite』以降のものと思われる曲が並んでいるからなんですね。何より僕は、このひとのやわらかさと強靭さをかねそなえた作風が大好きなのです。もちろん可憐な(?)ヴォーカルも。これ、CDで出してくれたらいいのに!
ところで、サイトの方にも告知されている『home/homer/homest』という作品、聞くところによるとこちらはキチンとCDプレスするみたい。なのに売らないんだって。何でだ(涙)
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DJ Sega - Rockstars vs. Clubheadz (51:51/2008) 

DJ Sega - Rockstars vs. Clubheadz
Label: 51:51 (5151002)
Format: CD
Released: 2008
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すっかり書くタイミングを逃してしまったけど、おとついの『SMAP×SMAP』は凄かった。僕的にはメインアクトは当然TM Networkだったのですが、世間的にはバービーボーイズ一夜限りの再結成の方がメインだったようですね。確かにTMも米米も現在活動中だからなぁ。いやでも80年代感満載で懐かしかったです。あと、翌日のmixiの日記ワードランキング1位が "バービーボーイズ" なのを見て笑った。

さて、ゲットー・ミュージック大好きなワタクシびびんばですが、今、ゲットーと言えばやはりB-Moreでしょう。matsさんが紹介していたのを読んで欲しくなったDJ SegaのミックスCD、ようやく買いましたー!
いやあ、とにかく痛快過ぎる!!
ざっくりとしたボトムへヴィーなエレクトロビートやブレイクビーツに、ひたすら大ネタサンプリングのオンパレード。This is B-More! どんなネタが使われているのかはトラックリストを見て想像して下さい(トラックリストだけではわからんのもあるけど)。一応前半(#01~16)が "Rockstars"、後半(#17~28)が "Clubheadz" という構成で、サンプルもロックネタとクラブ(ヒップホップ)ネタに分けられてるみたい。・・・なんだけど、その境界線は曖昧というかいい加減で、よく理解できん部分もある。そしてアホさ加減に拍車をかけているのが罰ゲームのように延々繰り返される「セ~ガ~」のジングル。最高にアホな勢いだけの音楽なんですね、B-Moreって。ファンキ・カリオカ(バイレファンキ)ほどチープ過ぎない辺りも僕好み。
ただ、全体の構成というか簡単な流れは結構考えられているのかな?という瞬間が何度かあってドキッとした(それとも気のせいかしら)。どす黒いゲットーの中から微細に感じるインテリ臭(笑)
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ヒガ アロハ - しろくまカフェ (小学館/2008) 

相方がたまに買ってくる『月刊フラワーズ』掲載作品で、僕が毎号楽しみにしていた漫画がコレ。待望の単行本化で迷わず購入。
登場人物は "しろくまカフェ" マスターのシロクマくん、常連客のパンダくん、同じく常連客のペンギンくん、そしてシロクマくんの古い友人グリズリーさん。
とぼけた感じのシロクマくんと、動物園でパンダのバイトをしているパンダくん(パン様)が最高に可笑しいです。オススメ。
しかし、連載初期はイマイチ煮え切らないダジャレマンガだったんですね・・・。

しろくまカフェ (フラワーコミックススペシャル) (フラワーコミックススペシャル)しろくまカフェ (フラワーコミックススペシャル) (フラワーコミックススペシャル)
(2008/03/26)
ヒガ アロハ

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【ビール】 クリアアサヒ 

"うまみだけ。雑味なし。" が売りのアサヒの新ジャンルビール、クリアアサヒ。
基本的に僕が大手国産ビールを買うときの最小単位は360缶×6なので、初めて買う銘柄の場合、旨かろうが不味かろうが少なくとも6本は飲むことになるのですが、この商品は1本目、2本目あたりの印象がはっきり言って良くなかった。「うん、確かに雑味がない。しかしうまみもない。」というのがファーストインプレッションで、その名の通りクリア過ぎて、何に重点を置いたビールなのかよくわからん中途半端なものに感じてしまったんですね。
しかししばらく飲み続けてみると、新ジャンルビールにありがちな不自然な甘みやアルコール臭がほとんどないし、キレや爽快感に依存したような安易さもない。これは実は及第点だったのではないでしょうか。もしかしたら "アサヒ=スーパードライを作ってる会社" という偏見が、僕の眼鏡を曇らせていたのかも知れませんね。
かと言って今後も買うかと聞かれると、多分答えは「否!」ですが(笑)

Butch - Mushroom Man (A.F.U./2008) 

Butch - Mushroom Man
Label: A.F.U. (AFULTD.13)
Format: 12"/MP3
Released: 2008
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おとついの木曜日、またIKEAポートアイランド店に行って来ました、今度はひとりで。前回、レジに並んでおきながら時間切れで買えなかった商品たちを回収して来ましたよ。朝9時45分に着いて開店10時に入店、11時には買い物を終えて店を出ていたので、在店時間はおよそ60分(笑) さすがにガラガラでレジの待ち時間もゼロでした。皆さーん、可能なら平日の朝イチに行くことをオススメしますよー。
そのあと久しぶりに摂津本山のパレルモさんでランチ。タイ風カレーとコエドビール(瑠璃)を頂きました。ごちそうさまでしたー。

T.P.H. (Thomas P. Heckmann) のレーベルA.F.U. (Acid Fuckers Unite) から、ButchことBülent Gürlerのシングル。A.F.U.は最近はPopofとか、T.P.H.以外のアーティストも積極的にリリースしているようですね。
音の方は、昔のようなギトギトのアシッド・チューンではなく、ミニマル・・・なんだけど、#Aはなんとスーパーマリオネタ。だからMushroom Manなのね、ははは。30代には懐かしすぎる。しかし単なるネタものかと思いきや、マリオのジャンプ音で展開を作っていてなかなかハマる。それでもやっぱり飛び道具かなあ。
#B1もゲームか何かのサンプリングを使用してるっぽいけど、元ネタがわからん(昔からゲームはほとんどやらないので)。3トラックとも地味なミニマルなれど、ごくわずかに(いやもうわからないくらい)アシッド感が感じられます。
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浜崎あゆみ - ayu-mi-x 6 -GOLD-/-SILVER- (avex trax/2008) 

浜崎あゆみ - ayu-mi-x 6 -GOLD-
Label: avex trax (AVCD-23551)
Format: CD/MP3
Released: 2008
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浜崎あゆみ - ayu-mi-x 6 -SILVER-
Label: avex trax (AVCD-23552)
Format: CD/MP3
Released: 2008
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リミックスワークで神懸かり的な冴えを見せるPara Oneを讃えるエントリその2。

ま、まさか僕のblogで浜崎あゆみを(略)
リリース前からその豪華なリミキサー陣のおかげで話題になった2枚同発のリミックス集(まぁ浜崎に関しては、ブレーンにCMJKがいることを知ってからは自分の中の評価がちょっとだけ甘くなってしまうのですが)。ニューエレクトロ系のみならず、ドラムンベースやテクノからハードダンスに乙女ハウス(笑)まで、ああなるほど納得という人選から何でこんな仕事受けたん!?と思わざるを得ないひとまで、幅広いリミキサーをカバー(やっぱりみんなカネなのか!?)。そしてここでもヤツはやってくれた。
Para Oneは「Greatful days」という曲をリミックス。イントロではまだ普通にヴォーカルを残しているのですが、ビートがダダダンッと入った瞬間ヴォーカルはカットアップされ、Para Oneの跳ねまくるグルーヴを生み出す道具と化す。後半、うねるベースラインが入ってくると、縦ノリと横ノリがぶつかり合わさってグルングルンともう大変な事態になってしまって、Para Oneにはぜひとも、こんなビキビキのダンストラックが8割くらい入ったアルバムを出して欲しいと思うわけです。
ほかのリミキサーにも一応触れておきますが、Para One以外でカッコ良かったのはArmand van HeldenとCarl Craigですかね。Carl Craigって器用なひとなんだなあ。Soul Centralはまんま「Strings Of Life」で笑った。avexから指示があったのかしら。いちばん雰囲気に合ってたのは実はDaishi Danceで、これくらいキャッチーでわかりやすいサウンドの方が浜崎あゆみには合うんですね。
ただ、どのトラックも浜崎のヴォーカルが入ってなかったらもっと良かったのになあ。って、これは思っても書いたら駄目なのかな(笑) 一応配信限定で各トラックのインスト・ヴァージョンも発表されているので、DJの諸氏はそちらをチェックしてみてはいかがでしょう(AACファイルがクラブでの使用に耐え得るのかどうかはよくわからんのですが)。
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Boys Noize - Oi Oi Oi Remixed (Boysnoize/2008) 

Boys Noize - Oi Oi Oi Remixed
Label: Boysnoize Records (BNR CD003OI)
Format: CD/MP3
Released: 2008
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リミックスワークで神懸かり的な冴えを見せるPara Oneを讃えるエントリその1。

Boys Noizeの昨年のアルバム『Oi Oi Oi』(過去レビュー >>)からのリミックス集。ほとんどはEPで既発のもの、なのかな? Para Oneの手がけた「My Head」は、アルバムからのリカット・シングル『Lava Lava』からの再録。
いかにもPara Oneな、硬い、ミニマルなスカスカのビートに、脳みそを掻きむしるようなブリープシンセ。もうこれだけでご飯何杯でもの世界ですわ。Para Oneは跳ねた独特のグルーヴを作るのがホント巧い。このひと、レーベルはInstitubesやし、フレンチ/ニューエレクトロのアーティストとして一括りにされるのも理解出来るけど、でも、特にこのひとの4つ打ちのダンストラックは、いわゆるエレクトロとは全然触感が違うんですよねぇ。そこが、僕が「Para Oneだけは残る。」と言い続けてる根拠であり最大の理由なのです。どちらかと言うとテクノヘッズにこそもっと聴いて欲しい。
このリミックス・アルバム、ApparatもSurkinもいい仕事してるんだけど、通しで聴くとどうしてもPara Oneの所為でかすんでしまいますな。
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Boys Noize - BuggedOut! presents Suck My Deck (New State/2008) 

Boys Noize - BuggedOut! presents Suck My Deck
Label: New State Recordings (NEWCD9024)
Format: CD/MP3
Released: 2008
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今日は珍しくクルマでFMを聴いていたのですが、いつからニホンのポップスやロックはこんな道徳臭い歌ばかりになっちゃったのだろう。ちょっと吐き気がした。こんな音楽ばっかり聴いて育った子どもたちがどんな大人になってしまうのか、考えるととても怖いです。

このところ、DJミックスCDではニューエレクトロの中に面白いのが多くて、このジャンルもそろそろネクストレヴェルに移行しつつあるのかなという印象を受けるのですが、その中でも僕の心をわしづかみにしたのがこのBoys NoizeのDJミックスでした。
何度か書いてるかも知れませんが、僕はニューエレクトロ/ニューレイヴ系のDJミックスの中で、現在のテクノ系のDJがあまり使うことのないシカゴハウスのクラシックや89年あたりのハードコア・レイヴが隠し味的に使われているのを聴くのがすごく好きなのです。ここでは#15「Stakker Humanoid」(ただしFeadzによるリミックス)、ニューエレクトロ系ミックスではお馴染みの#18「Video Crash」、#25「I Like To Move It」、そしてこれも「Video Crash」同様大人気の#31「Vamp」などを聴くことが出来ます。まぁ今回の場合は結構ベタなセレクトですが。そのほかにも、Soundhackなんかを使ってるあたりはドイツ人っぽいなと思うし、そしてラストのRomanthonyで、ああ、やっぱりDaft Punkが大好きなのね、とフレンチタッチ以降のアーティストであることを再確認。
おそらく、FabricはJusticeにこんな感じのミックスCDを作って欲しかったんだろうな。そして、それをスカしたJusticeよりも、若さ故の(?)真っ向勝負に出たBoys Noizeの方に僕は軍配を上げたい。
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Riow Arai - Electric Over Drive (Lesson Breed/2008) 

Riow Arai - Electric Over Drive
Label: Lesson Breed Records (LBCD-34)
Format: CD
Released: 2008
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昨夜は、4月14日(月)にオープンするIKEAポートアイランド店のプレオープンに行って来ました。昨年のお盆に港北店に行ったときよりも空いていたのでゆっくり買い物が出来て、レストランで食事もしたのですが、閉店30分前に「蛍の光」が流れ始め(この辺りがニホン的)、ぼちぼちレジに、と向かい始めると、ありえない長蛇の列(照明売場辺りまで続いてた)。しばらく並んではみましたが、終電の時間が近づいて来たので泣く泣く買い物袋に入れた商品を置いてレジの列から離脱。結局昨日買ったのは、レジの外で売ってるお菓子やチーズだけでした・・・。後から聞くと、このときのレジ待ち時間は1時間半を超えていたそうです。ちょっと見込み違いだったんじゃないの、IKEAさーん? そんなわけで、正規オープン後、近々リヴェンジ予定。

リョウ・アライと言えば、細かく切り刻んでエディットしまくったざっくりとした感触のサウンドが魅力のブレイクビーツ職人というイメージがここ数年強かったひとですが、昨年のアルバム『Electric Emerald』では90年代初め辺りのジャパニーズ・テクノ黎明期を思い起こさせるテクノ・サウンドに回帰していて、ああこのひとも変化の季節なんだなあと感じていたところ、新作ミックスCDのトラックリストを見てびびった。一発目にBoys Noizeを配し、Justice、SebastiAn、MSTRKRFT、Simian Mobile Disco、DigitalismにPara Oneって、一体どうしちゃったのさ!? どうやら最近のDJプレイはこんな感じらしいのですが、ここへ来て(今更?)リョウ・アライがニューエレクトロに接近するとは思ってもみなかった。そして実際に聴いてみてさらにびびった。使われているトラックは細切れに砕かれ、再構築されて、それぞれのトラックの特徴的なリフやフレーズが次々と現れては消えて行くという、Richie Hawtin『DE9: Transitions』(過去レビュー >>)のニューエレクトロ版とでも言うべき内容で、前回紹介したSteve Aokiとベクトルは違えど、単にトラックをミックスしただけではない、ひと手間かかったミックスCDになっています。それからSteve AokiのミックスCDが選曲の展開で緩急をつけていたのに対し、このリョウ・アライのミックスでは瞬間瞬間のビートで緩急をつけており、ニューエレクトロのビート・ミュージックとしての側面がフィーチュアされている。そうか、ニューエレクトロにこういうアプローチの仕方もあったんだと目から鱗の1枚。
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Steve Aoki - Pillowface And His Airplane Chronicles (Thrive/2008) 

Steve Aoki - Pillowface And His Airplane Chronicles
Label: Thrive Dance (651249077)
Format: CD/MP3
Released: 2008
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笑い飯と言えば吉本興業所属の漫才コンビで、ボケとツッコミといった従来の固定された役割構造を持たない特異な漫才で人気を博しており、先日若手の登竜門的な劇場であるbaseよしもとを卒業したばかりである。M-1グランプリでは決勝進出の常連で、特に "奈良県立歴史民俗博物館" のネタは半ば伝説とされているが、意外や優勝経験はない。また、西田幸治(ヒゲの方)は芸人業の傍らクラブDJとしてのキャリアも長く、"Steve Aoki" を名乗ってダンスフロアをロックさせている。本作『Pillowface And His Airplane Chronicles』は、笑い飯の西田幸治の、Steve Aokiとしては初のDJミックス作品であり、漫才のときのソリッドなボケ同様の切れ味鋭いフレンチ/ニューエレクトロが纏められている。

・・・えっ別人!? 笑い飯のひとじゃないの? や、失礼しました。ハリウッドのセレブDJなんですってね、このひと。
トラックリスト見た限りでは、駄目なニューエレクトロのDJミックスの典型的な例だろうとか思っていたのですが、ぜんぜんそんなことなくって、付け焼き刃感もなく、スムースなミックスと緩急の効いた展開は聴いていて単純に楽しい。この楽しいって感覚は現代のポップダンスである(と僕は思っているのです)ニューエレクトロにはけっこう大事なんじゃないかな。
あと、単に音源をミックスしているだけではなく、大半の曲にゲスト・ヴォーカルを迎えてエディットされているあたりは、このひとの人脈の面目躍如たるところではないでしょうか。
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Fantastic Plastic Machine - Sound Concierge JAPAN "Japanese Lyric Dance" (avex trax/2008) 

Fantastic Plastic Machine - Sound Concierge JAPAN "Japanese Lyric Dance"
Label: avex trax (AVCD-23586)
Format: CD
Released: 2008
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日曜日によそん家の子どもと本気で遊んだら(背中に子どもを乗せて段ボールで土手を滑ったりした)どうも腰を痛めたようです(笑)。そんな、30代もうすぐ半ばが本日もお送りするacid over the rainbow。

田中はんのミックスCDシリーズ "Sound Concierge" の第10弾は、国産クラブミュージックの中でもニホン語ヴォーカルの楽曲を纏めた、と言うよりも、クラブミュージック的なアレンジを施されたJ-POPの楽曲を集めたミックス仕様のコンピレーションで、昔出てた☆Taku Takahashi (from m-flo) のミックスCD(過去レビュー >>)を思い出させる汎用性の高い選曲となっています。要するに、普段クラブ音楽とかに慣れ親しんでいないひとにも遊びに行くクルマん中なんかで聴かせられる便利な1枚ということ。
僕の好きな「WORLD’S END SUPERNOVA」(くるり)、「浴室」(椎名林檎)、「東京は夜の七時」(ピチカートV)、「美しく燃える森」(スカパラ)なんかも入っていて、ドライブ中に聴き流すにはちょうど良い塩梅。こういうアルバムは田中はんが出すからこそ意味があるんでしょうね。
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電気グルーヴ - J-POP (Ki/oon/2008) 

電気グルーヴ - J-POP
Label: Ki/oon Records (KSCL 1228-9)
Format: CD+DVD
Released: 2008
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皆さん今年はどこでお花見をしましたか。わが家はおとついの日曜日、友人家族の住む愛知県に遊びに行って、河原で桜と菜の花を愛でましたよ。今年は久しぶりに造幣局の桜の通り抜けにも行きたいなあ。

電気グルーヴ8年振りのニューアルバム!! しかし8年振りと言えど、その間2枚組ベスト2枚にライヴCD1枚、ライヴDVD2枚、スチャダラパーとの一連のコラボレーションに卓球ソロやミックスCD、それからInKなんかのリリースもあったので、正直そこまでブランクが開いたという印象はなかったのですが、それでも待ちわびた待望のリリースであることに変わりはない。
『J-POP』というアルバムタイトル、80'sニューウェーブっぽいジャケット、そして音圧のあるシンプルなサウンドも含めて、かつては変化球を好んで投げていた電気グルーヴも、今回ほぼ直球勝負に近いアルバムを投げて来た。この8年で電気も変わったし、またニュートラルな環境と心境で制作出来たということだろう(もっとも、このご時世に直球を投げるということが実は何よりも変化球になるということを、本人たちも意識的か無意識かは別として理解していたのかも知れない)。
アルバム前半にはエレポップ~ジャーマン・エレディスコ系のトラックがかためられている。歌詞の意味性は意図的に排され、ヴォーカルは言葉の響きそのもののみを重視して、曲の中の楽器のひとつのような役割を果たしている。言葉の響きや語感にフォーカスした曲作りは以前から電気が取り組んで来たことではあるが、今まではそれがうまく行ってるとは言い難い部分も感じられた。それが今回のアルバムではほぼ完成している。ヴォーカル曲からヴォーカルを取り除いたときに成立し得ない曲ばかり。本作でいちばん凶暴な#02「エキスポ ヒロシマ」なんかはその典型で、ヴォーカルも含めてビキビキな直線的グルーヴを作り上げている。これはクラブで聴きたいし、ニホン語を理解しない外国人にもウケると思う。
アルバム後半、#06「モノノケダンス (Album Mix)」以降はよりシンプルな響きのエレクトロニック・ミュージックに深化。「Dream Baby Dream」(※『Dove Loves Dub』収録・過去レビュー >>)を思わせる涅槃ライクな#07「アルペジ夫とオシ礼太」で深く沈み込んだ後、#09「スーパースター」以降の流れは電気グルーヴ初かも知れないポジティヴな雰囲気のトラックが並ぶ。「Snow and Dove」(※『Vitamin』収録)やKraftwerkを思わせるアンビエントの#11「シュチェチン」から、そして拍手で迎えられる#12「リンギンベル」で祝祭的なフィナーレ。ああ、何だかまりんの傑作アルバム『Take Off And Landing』を聴いているかのようだ。
1曲1曲が短めで、しかも珍しくミックスもされていない構成(ノン・ノンストップ?)はまさしくJ-POP的。コンパクトにまとまっていて何度も聴きやすいアルバムにもなっていると思う。このアルバムが自分にとって電気の最高傑作になるかどうかの評価にはまだもう少し時間がかかりそうだが、それでも結論を言うとこのアルバムはとんでもない。わかりやすく言うとヤバイ。そして仮にこれが電気のラストアルバムになってしまうと、ものすごくおさまりが良い。ただ、今年の秋にはもう新しいアルバムが出るそうなので(!)その感じ方は杞憂だとは思うけど。
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Jun Yamabe & Enitokwa - Bisai (Klik/2007) 

Jun Yamabe & Enitokwa - Bisai
Label: Klik Records (KLCD042)
Format: CD
Released: 2007
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Macが起動しなくなってしまい、バックアップも取れず泣く泣くリストア(Winでいうリカバリね)したのですが、案の定HD内のデータはすべて消えてしまいまった・・・。HDの容量を食っていた大半は多分今後一生聴かないであろうネットで落としたDJミックスのMP3ばかりだったので、HDの空き容量が増えたのは良かったのですが、ここ数年のデジカメで撮った写真がすべて消えてしまったのは本当に痛い。昨晩は泣きました・・・。旅行の写真とかも全部入ってたんだもの。半分人間だもの。

元mexicoさんこと山辺純さんと、今年6月をもって閉店する東京のClub Yellowが90年代はじめに立ち上げたEast Edge RecordsからリリースしていたEnitokwa氏、その2人の楽曲が5曲ずつ収録されたスプリット・アルバムがギリシャのKlik Recordsよりリリースされました。しかしなんでこんな形式で発表されたんだろうか。本当言うとそれぞれのフルアルバムが聴きたかった気もするけど、取りあえずはリリースされたことを喜びましょう。
基本的に2人の曲がほぼ交互に並べられているのですが、不思議と、アルバム全体としての統一感が感じられます。そんな中でも、エレクトロニック純度が高く、おそろしいまでに美しく研ぎ澄まされたアンビエンティッシュなEnitokwa氏の音と、柔らかで有機的な響きの中から時折性急な凶暴さを覗かせる山辺さんの音の対比も感じ取ることが出来ます。
山辺さんについては、僕はファンなのでもうどの曲も良いのは当然なんですが、今回は幾分メロディやウワモノに比重を置いた芸風に感じましたね。本人のヴォーカルをもっと聞きたかった気もしますが。一方Enitokwa氏の透明感のある音はなんだか懐かしい。90年代はじめのニホンにはこんなテクノを作るひとがもっとたくさんいたような気がするなぁ。Enitokwa氏はずっと活動を続けておられたようで、頼もしい限りではありませんか。
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Sascha Funke - Mango (BPitch Control/2008) 

Sascha Funke - Mango
Label: BPitch Control (BPC167CD)
Format: CD/MP3
Released: 2008
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昨日のエイプリルフール、電気グルーヴがライヴを行ったそうですね。まりんも出演したそうじゃないですか(NOW!さんの記事参照)。本日発売の8年振りのアルバム『J-POP』は先ほどウチにも届きました。2回ほど聴いたけど、もうちょっと聴き込んでから記事にしたいと思います。

初期のKompaktからリリースしていたイメージの強かったSascha Funkeですが、気付けば活動の中心をEllen AllienのBPitch Controlに移してからもうずいぶんと経つんですよね。本作はSascha Funke約4年半振りの2ndアルバム。
まるでワタナベヒロシの昨年の傑作アルバム『Genesis』(過去レビュー >>)を思わせる、壮大で感動的な美しいテックハウス・アルバム。さらにはスパニッシュギターのサウンドを取り入れるなど、バレアリックで開放的な雰囲気も素晴らしい。・・・でもこのひとこんな芸風だったっけ?(笑)
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Andreas Hörlén - Kamprad (Kupei Musika/2006) 

Andreas Hörlén - Kamprad
Label: Kupei Musika (12S03)
Format: 12"/MP3
Released: 2006
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【B2B DJ風ユニットTheめがね~ず presents Kupei Musikaフェスティバル08 ~"Kupeiの拳2" 湯けむり旅情まんが道青春片道切符編・さらばユリア!強き男は死しても愛を語らず!!~】第3回は、すべてはここから始まった、Kupei03番、スウェーデンのAndreas Hörlénの登場。Kupei01番Lowfour(過去レビュー >>)にリミキサーとして参加した後、満を持してのオリジナル・リリースとなります。リミキサーにAndreas TillianderとTomi Kiioskという、つまりはKupei01番Lowfourと同じ布陣。この流れで次はTomi KiioskことFolieことStefan Thorのオリジナル・リリースも期待出来たはずなんですが、今のところ(2008年4月現在)リリースはないっすね・・・。
A1の「Kamprad」オリジナル・ヴァージョンは、丸めのキックながらもマッシブなハウスビートの上に、もっさりしたエレクトロ・ディスコっぽいフレーズが次々と表れては消えていくという、展開の多めのキラキラしたトラック。
A2のAndreas TillianderとB1のTomi Kiioskは、ともに原曲のエレクトロなもっさりした部分を上手く生かした好リミックス。
B2の「Billy」は、田中フミヤの「Billy」・・・じゃなくって「Animal Attack」(過去レビュー >>)を思い出してしまった切迫感のあるブレイクビーツ・トラック。
それにしても、彼らや、FujasakiやFamiljenなど、スウェーデンのプロデューサー達の持つディスコ感覚はちょっとほかと違ってておもしろいですね。ディスコダブやイタロディスコなんかとも微妙に違うこのもっさり感は一体どこから来ているのかが気になります。

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