フルカワミキ - Very (Ki/oon/2010) 

フルカワミキ - Very
Label: Ki/oon Records (KSCL-1519)
Format: CD/MP3
Released: 2010
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今日の『たかじん胸いっぱい』でTV復帰した北野誠ですが、内容的にはまぁこんなもんかなと。彼はそのスタンスと持っている思想が面白いのであって、元々TVでのフリートークなんかで笑わせるタイプの芸人(とあえて書こう)ではないから。今後も使いにくいTVタレントであることには変わりないだろうけど、(いろんなものに)負けずにがんばって。

元スーパーカーのベーシスト、フルカワミキのソロ3作目。前作『Bondage Heart』(未レビュー)はギターサウンド全開のガールズロックだったけど、本作はELE-KINGのインタビューで野田努も言及していたように、スーパーカーの4枚目のアルバム『Highvision』(過去レビュー >>)の再来。ただしそれはエレクトロニック・ダンスミュージックを取り入れたその手法についてであって、両者の作品性にはかなりの隔たりがある。『Highvision』の持っていたシューゲイザーあがりの気怠い陰鬱さと刹那さは、虚無的なまでの楽天指向に取って代わっている。この時代に作品を通してポジティブな幻想を見せるのはファンタジーでしかないと思うのだが、ひとつ間違うとリアリティーのなさ、現状認識の甘さをあげつらわれるおそれもあるにもかかわらず、彼女はあえてこの時代にファンタジーを生み出そうとしているようだ。サウンド面では4つ打ちのエレクトロポップやインディー・エレクトロから、彼女自身DJ時に使うというMachines Don't Careばりのベースが暴れるトラックまで、聴かせる。ただし、彼女の声質もあるだろうけど、聴くひとによってはPerfumeなんかとの相違性を見つけにくいんじゃないかといらん心配をしてしまったり(つまりセールス的に売れる要素はあるということか)。前作『Bondage Heart』のリミックス盤『Bondage Heart Remixes』(未レビュー)や、本作のリードシングル『サイハテ』(未レビュー)でのテイ・トウワのリミキサー起用などに見られるような、本作からさらに展開が可能な現行のクラブミュージックとの接点にも期待したい。
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Dinky - Anemik (Wagon Repair/2009) 

Dinky - Anemik
Label: Wagon Repair (WAG056CD)
Format: CD/MP3
Released: 2009
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いよいよ女子シングルが始まりました(注:フィギュアスケートの話題です)。SPでのキム・ヨナと浅田真央の得点差は4.72。リザルトを見ると、キム・ヨナの方がジャンプ等の要素にものすごいGOE加点をもらってるのがわかる。PCSも高め。まだTV放送は見てないので、それぞれどんな演技をしたのかがわからないのだが、これはFSがますます楽しみになってきた。それにしても、オリンピックってナショナリズムをとことん刺激されますね(笑)

僕は行かなかったけど(こっちに行ってたので)、先々週来阪していたチリ出身ベルリン在住のDinkyことAlejandra Iglesiasによる4枚目(かな?)のアルバムは、Mathew JonsonらによるWagon Repairからのリリース。なんでもMathew Jonsonからの熱烈なオファーがあったのだとか。
前作『May Be Later』(未レビュー)は、同郷のRicardo VillalobosとLucianoを足して2で割ったような有機ミニマルにアシッド少々という感じの内容でしたが、今作も有機ミニマルの片鱗は残しつつも、もっと晴れやかにポップでかつ実験的。Dani Sicilianoの現代版もしくはミニマル版とでも言ったらいいのか。
彼女、相当の機材マニアらしく、すべての楽器(電子楽器、生楽器を問わず)を自らが演奏しているそうです。そのあたりも高感度高し。
アルバムの中では唯一異質な、ストレートで覚醒的なダンストラック「Epilepsia」も天晴だ。
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【ビール】 サントリー ジョッキ生 のみごたえ辛口 

バンクーバーオリンピック男子シングル(フィギュアスケート)の感想。
[エヴァン・ライサチェック]
2005年のNHK杯の表彰台で、1位の織田、2位の高橋よりもまだアタマ1つ分くらい背が高くそして黒いので、腰をかがめて3位らしくしていた(笑)ライサチェックの姿を見てから早4年。昨シーズンの世界選手権で金メダル、そして今回オリンピックでも金メダル。黒いながらも感慨深いものがあります。
[エフゲニー・プルシェンコ]
ジャンプの軸がぶれまくっていてGOE加点がほとんどもらえなかったことに加え、SPでもそうだったがスピンやその他の要素があまりにも雑だったので、まぁ妥当な結果なのでは。結果を知ってから家に帰って演技を見るまでは、また余裕こき過ぎたんじゃないかと思っていたけど、そんな感じでもなかったし。4回転跳ばなくても金メダルを取れる現在の採点方法に批判的だったらしいけど、逆にそれってフィギュアスケートという競技の幅と奥行きが広がって素晴らしいことじゃない?
[高橋大輔]
これはもう「おめでとう!」しかないよねえ。昨晩、銅メダルを乾杯しながら相方が点数計算をしたのだが、仮に4回転をクリーンに降りていても、あるいは4回転を回避して3回転にしていたとしても、多分順位は変わらなかった。逆にもう少しランビエールに点数が出ていたら3位と4位が入れ替わっていた可能性も高いわけで、結果論だけどこの結果は考えられる中で最良の結果だったのだ。ところでcobaのblogがアツかったんだけど、エキシビションにはcoba出ないのかな?
[ステファン・ランビエール]
おそらく怪我の所為でもう3Aは跳べないのだと思うが、それでも彼のスピンを見て、僕は今回オリンピックに出ているスケーターの中でランビエールがいちばん好きだと思った。復帰してくれてありがとう。
[パトリック・チャン]
自国開催マジックで点数出過ぎだという意見もあったが、演技を見たら全然そんなことないのがわかる。あれだけのスケーティングスキルを、一体他のどの選手が持ってるというのだい?
[ジョニー・ウィアー]
点数の取れるジャンプの構成ではなかったので技術点は伸びなかったが、いいんです、彼(彼女?)はアーティストだから。
[織田信成]
殿にまたしても不運なアクシデントが・・・。4年後のソチでこの悔しさを晴らしてもらいたい。
[小塚崇彦]
坊ちゃんは4回転も跳んだし、やり切った感が出ていたので良かったんじゃないでしょうか。布袋のblogもアツイです(笑)
[ジェレミー・アボット]
彼の活躍で佐藤有香コーチの仕事が増えれば良いな(笑)
[デニス・テン]
香港映画に出てきそうなルックスの、今回の男子シングル最年少。多分ソチの星。しかしカザフスタンには18歳から2年間の徴兵制度があるので、彼は今後どうするのでしょうか。
[ハビエル・フェルナンデス]
スペイン人。今回の男子シングルの掘り出し者。オリンピックは全選手をTVで放送してくれる希有な例であり、こういうときに今後伸びそうな無名の選手を見つけるのが楽しいのだ。
[ブライアン・ジュベ―ル]
SPの失敗を1日空けたFSでも引きずってしまったのでしょうかね。やっぱりオリンピックには魔物っているんだなぁ・・・。
[ケヴィン・ヴァン・デル・ペレン]
彼も2005年のNHK杯で見てるんです。今シーズンで引退の噂もありますが・・・。ジュベール同様サイバーな衣装が多いので(今回は "骨" でしたが)、こいつきっとテクノ好きだ(笑)
[トマシュ・ベルネル]
嗚呼、勇名トラ・・・。魔物その2。まぁ今シーズンはもともと不調だったみたいだけど。
[ステファン・リンデマン]
ドイツのベテランとっちゃん坊やも今回で引退ですかねぇ・・・?

ターゲットがどこなのかイマイチつかめない、ジョッキ生の新しいヴァリエーション。あいかわらずものすごく多くの食品添加物が記載されておりますな・・・。ビール以外のヘンな風味があり、また、特にのみごたえがあるわけでも、辛口なわけでもありませんでした。

【ワイン】 Moura Basto Vinho Verde 2008 

ペアの次はいよいよ男子だ! また仕事中にオンラインリザルトをチェックしてたんですが、まさかSPでジュベールが沈むなんて!! 使い古したSafri Duoの「Rise」を、わざわざこのオリンピック・シーズンにも持ってきたのに・・・。上位3人(プルシェンコ、ライサチェック、高橋大輔)は横並びだけど、4-3跳んだプルシェンコに対し、4回転を入れていないライサチェックと高橋大輔。これはFSでみんなノーミスだったらプルシェンコは勝つの難しいんじゃない?

呑みました報告。
某デパートでまとめ買いしたヴィーニョヴェルデです。わが家の地元の酒屋さんが輸入しておりました。普段飲みに最適な、汎用性の高いバランスのワイン。こういうのは常に買い置いておきたい。

Zinc - Killa Sound Remixes (Bingo Bass/2010) 

Zinc - Killa Sound Remixes
Label: Bingo Bass (BBASS.002)
Format: 12"/MP3
Released: 2010
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川口悠子/アレクサンドル・スミルノフ組、残念でした・・・。昼間、仕事のPCのデスクトップの端にリアルタイム更新のオンラインリザルト出しっ放しで結果をチェックしていました。川口/スミルノフ組には是非4年後のソチも目指して欲しいです。

悪~い感じの女性MC (No.Lay) がカッチョ良かった昨年のZincのクラックハウス・トラックを、SkreamとHeavyFeetがリミックス。
Skreamのは、いわゆるダブステップと聞いて思い浮かぶビート感とはちと違うブレイクステップ。リズムもベースも幾分淡白な分、ヴォイスサンプルとSEのエグさが引き立ってます。(こういうの聴くと、今までテクノ聴いてたひとがダブステップ聴く気持ちもわかる。ミニマルにはない刺激があるもん。)
一方のHeavyFeetというひと達のことは知らなかったんだけど、ベースライン・ヒップハウスの新鋭みたいですね。こちらは凶悪なベースとレイヴ感あふれるシンセがたまらないです。
個人的には、面白いことやってると思うのはSkream、好きなのはHeavyFeet、という感じです。
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World Standard @ Noon 2010-02-13 

久し振りに夜遊びが出来るこの日はDinkyやケンイシイも大阪に来ていたのだが、それらを蹴って須永さんのパーティーに遊びに行ってきました。天五のネパール料理屋と天満のワインバーをハシゴした後だったので、すでにいい塩梅で(笑)

須永さんは僕らが店に入った直後の0:30頃から3:00頃までプレイ。フロアは、ゆったりと踊れる客の入り具合でイイカンジ。須永さんのDJ聴くのは久し振りだったんだけど、モノホンの生ジャズやSchemaあたりのクラブジャズだけでなく、ハウスやヒップホップに果てはJ-POPといった、須永さんの考えるジャズがオールジャンルで、しかも緩急で繰り出されるので、もうひたすら踊らされました。時節柄、ルパン・ネタのトラック比率が高かったのはご愛嬌(リリースがあるんですね)。
ひと言で上手いDJって言っても色んなタイプのひとがいると思うけど、彼はクラウド・コントロールの上手いDJですよね。いや~ジャズで踊るのもいいなぁ。楽しかった~。これだけ楽しい目に遭う(?)と、また遊びに行こうと思わされますわ(仕事がなければ、ね)。

最後に、World Standardクルー選曲のコンピCD-Rをもらったことと、トイレで須永さんと連れションしたことを自慢しておきます(笑)

【ビール】 Singha (缶) 

タイの代表的なビール、シンハー。最近はタイ料理屋で呑む機会も増えた。2年半ほど前のエントリでは "ひとによっては飲みやすいと感じるかも知れないし、薄いと感じるかも知れない" と書いているが、シンハーはタイ料理とともに呑むと抜群に旨い。辛~いタイ料理を頭皮の毛穴が開くくらいに汗をかきながら口の中に放り込み、それらをシンハーで一気に流し込む。するとシンハーの持つ甘みが最大限に感じられる。そうして、あの痛覚すら感じる辛さの料理にまた箸をのばす。やはり韓国料理には超ライトな韓国ビールが合うように、タイ料理にはタイビールが合うものなのだ。いつか、チェンマイあたりの屋台でタイ料理をかっ食らいながらシンハーを呑んでみたいものである。

【ビール】 Foster's 

今日は(今日も?)ウェブで酷い文章を読んだ。あれは本当に酷かった。具体的なソースをいっさい明らかにしないまま、思い込みと妄想だけで書くからあんなことになるんだ(リンクは省略します。ちなみに音楽関係の文章ではありません)。

カルフールのワゴンセールで買ったオーストラリアのピルスナー。泡立ちはイマイチ。色は普通。味は、裏ラベルの紹介文の通り、確かにクリアで爽快ではあるものの、水っぽく、ホップの香りもモルトも味わいもあまり感じられない。唯一感じるのがグレープフルーツに似た苦み。オージーの気候の元で飲んだらまた違った印象なのかも知れないが・・・。

Surgeon - Food For Thought (dj-surgeon.com/2004) 

surgeonmix.jpgSurgeon - Food For Thought
Label: dj-surgeon.com
Format: MP3 (320kbps)
Released: 2004-01/2009-08-25
ダウンロード >> (ミラー >>)
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ちと古いですが。

昨年の8月にSurgeonの公式サイトで公開されたミックスをご紹介。

元々、2004年1月にSurgeonのサイトで128kbpsで公開された音源なのですが。

今回Surgeon自身がマスターのDATからマスタリングし直して、320kbpsにエンコードして公開されたものです。

いつものSurgeonのミックスの通り。

Warp系音源、インダストリアル系音源満載。破壊力抜群。

今日現在、まだSurgeonのサイトからダウンロード出来るので。

まだの方はお早めにということで。
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Surgeon - Communications (Downwards/1996) 

Surgeon - Communications
Label: Downwards (DNCD01)
Format: CD
Released: 1996
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CDで聴くハードミニマル 第8回

Jeff MillsがDJするときにデビュー間もない彼のトラックを使いまくったことで注目されたSurgeonことAnthony Childの1st。音楽的な印象としては今となってはSurgeonのキャリアの中でこのアルバムだけ異質な感じなのだが、Jeff Millsの性急なハードさとBasic Channelのざらついたダブ感覚を併せ持った、シンプルな構造のクラブトラック。当時、ここまでミニマルかつミニマムなテクノはなかった! Surgeonはこの後のハードミニマル全盛期のテクノシーンにおいて重要な役割を果たすことになるのだが、同時に、音楽的にミニマル過ぎるため、リスナーのみんながみんな支持していたわけではなかった。僕もこのアルバム出た当時、買って聴いたけど正直よくわからんかったし(今聴くとめちゃくちゃカッコイイんだけどねぇ)。だから、当時を知っているひとに確認したいんですけど、Surgeonあたりからテクノ聴かなくなっていったひとって多くありません? 踏絵アルバム。
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【ビール】 サッポロ 芳醇辛口 

MacOSX10.3.9などという古いOSを使い続けているので(理由:MacOS9をバンドルしているため)、SafariもFirefoxもとっくに最新ヴァージョンとかけ離れたサポートの終了したヴァージョンを使っていたのですが、この度ブラウザをCaminoに変えてみました。ちょっと使った感じ、まあまあってところです。Firefoxと同じGecko使ってるってことで使い勝手はあまり変わらんのだが、Firefoxよりもちょっとだけ速いような気が。

ニチリウグループ限定のサッポロの第3のビール。あぁ、blogネタのためだけに第3のビール買うのってスゴイ久し振りだ(笑)
で、芳醇辛口という名前と7%というアルコール度数から、もう少しエステリックなアルコール感のあるビールだと思ったらそうでもなくて、後味のヘンなえぐみを除けばなんか可もなく中途半端な感じ。サッポロには麦とホップという素晴らしい第3のビールがあるのに(何度目かのリニューアル、気になってるけどまだ飲んでません)、わざわざこれを世に出す必要は果たしてあったのでしょうか。

【ビール】 サッポロ Craft Brew シトラスアルト 

「朝青龍引退劇」は、元警察・検察官僚(元警視総監・吉野準監事、元東京高検検事長・村山弘義理事)とマスコミ(日経社長・鶴田卓彦横審理事長)が仕組んだ「小沢不起訴」隠しの猿芝居だろ? かくして「検察犯罪」は隠蔽された? >>
結局こーゆーことらしいです。

料理研究家のケンタロウが "鍋料理に合うビール" をコンセプトにプロデュースしたウェブ販売限定のアルト。茶褐色の液体は味の濃厚さを想像させるが、飲んでみると、意外やその名の通り柑橘系のさっぱりとした酸味が印象強く、アルトっぽいエステルの甘みは少し後退している。旨いか不味いかで言うと旨いビールではあるのだけれど、費用対効果を考えるともう少し頑張って欲しかったというのが正直なところ。だって3本セットで1,480円(消費税・送料含む)だよ? ちなみに3本とも律儀に鍋料理に合わせて飲んでみましたが、トマト鍋にはイマイチ、小松菜の豚しゃぶといか団子の塩ちゃんこにはそこそこ合いました。

Fujasaki - What I Look Like? The Remixes (Prowess Records/2010) 

Fujasaki - What I Look Like? The Remixes
Label: Prowess Records (PROWREC001)
Format: MP3
Released: 2010-02-02
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そう言や、長いこと豆まいてないな。

自身のレーベルSudd.を終了(過去レビュー >>)して1年、スウェーデンのFujasaki待望のニューシングルは、2年前の過去曲「What I Look Like?」(過去レビュー >>)のリミックス集。Son of 8-Bits/JordyVisionが主宰するオランダのネットレーベルProwess Records第1弾リリースです。レーベルのニュースレター(メルマガ)に登録したらZIPファイルがダウンロードできます(音はレーベルのサイトでも聴けるけど)。
インディー・エレクトロっぽいリズムとDaft Punkっぽいギターのサウンドが特徴だったイタロ・ディスコを、JordyVisionが何故かダークなアシッド・ミニマルに! 後半、オリジナルの印象的なメロディーとともにブイブイしびれるベースライン! ヤバイ、カッコイイぞ(笑) ナンダ、ジブンこんな技持ってるんや!(エラそうだな)、と思い改まったトラックでした。
もう1曲の元Sudd.アーティスト_aa_のリミックスも牧歌的で良かったし、オススメですわ。
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