VA - Bleeping Subway Volume One: Ginza Line

Title: Bleeping Subway Volume One: Ginza Line
Label: HTC Communications
Catalog#: VHSDISC002
Format: CD
Released: 2012/9/5
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このアルバムは、国内アーティストたちによる、いまどき "ブリープ・ハウス" をテーマにしたコンピレーションだ。
ブリープ・ハウスは、1989年頃にシカゴハウス/アシッドハウスとデトロイトテクノがイギリス中北部のウェアハウス・パーティー/レイヴで出会い、その地で醸成された、発信音(ブリープ)を用いたダンス・ミュージックだ。ノーザン・ソウルをもじってノーザン・テクノとも呼ばれたやつで、むろんブリープ・テクノとも言う。
シカゴ・アシッドとデトロイトテクノがヨーロッパでミックスされて漂白され醸成された音楽としては、ブリープ・ハウスの1~2年後に生まれたジャーマントランスも同様であるが、ジャーマントランスはシカゴ・アシッドやデトロイトテクノとともにEBM(EDMとちゃうよ)/ニュービート~ベルジャン・ハードコアの影響も大きかった(だからジャーマントランスには独特の耽美な世界が存在するんだよね)。
ひるがえってブリープ・ハウスはと言うと、シカゴ・アシッドやデトロイトテクノの影響だけでは説明できない強烈なベース・サウンドを特徴として持っている。これは、ジャマイカ系移民が多いロンドンでは60年代からサウンドシステムが普及していたことは広く知られているとおり、イギリス中北部でも同じくサウンドシステムとレゲエのベースが定着していたことによると思われる(ゴメン、ここは推測。ちゃんと調べてない)。
で、このコンピ・アルバムの話に戻るけど、これまで発信音(ブリープ)というウワものばかりに注目されがちであまり積極的にフィーチュアされて来なかった感のある、ブリープ・ハウスの "ベース・ミュージックとしての側面" をとらえたものになっている。それは、ここ5年くらい続いているベース・ミュージックの隆盛によるところも大きいのだろう(例えば、いわゆるニューエレクトロのひとたちはよくDJのときに好んでLFOとかをかけていたよね)。
15組のアーティストが、ベース・ミュージック、発信音(ブリープ)、そしてそれらにもとらわれない解釈の楽曲をそれぞれ提供していて、いろんなスタイルのトラックが聴けるのだけれど、オリジナルのブリープ・ハウスのスタイルを意識したトラックがやはりいちばん多くて、どの曲も当時の音の特徴をうまく捉えていて、しかもカッコイイ。
ブリープ・ハウスとひとくくりで言っても当時からいろんな出自のアーティストがいたわけで、どの曲がどれとはいちいち言わないけど、意外と雑多な雰囲気もあった当時のブリープ・ハウスのバリエーションの幅なんかも感じられて面白い。
![]() | BLEEPING SUBWAY volume one:GINZA Line(紙ジャケット仕様) (2012/08/24) オムニバス 商品詳細を見る |
Tracklisting:
01. Yabemilk - chewing beans
02. tanaka scat - ONIBABA
03. coook - thundervolt
04. 909state - BABEL
05. Asohgi - tochka
06. madmaid - the forest of manga
07. Guchon - TanTakaTan
08. Woodman - Brooklyn Soloban Corner Asakusa
09. 座久拓郎 (Taquro Zaqu) - 阿ンノ吽 (A-NNO-UN)
10. takuya as Urban Suburbanite - BLEEPTRAK
11. 吉田哲人 (Tetsuto Yoshida) - FreeTalk
12. LASVEGAS from Harley&Quin - eight positions, eight conductors
13. hitachtronics - Bleep File under GINZA Line (銀座線のブリープ)
14. Carre & Exo-Magics - Bleep Rhapsody
15. ACIDWHITEHOUSE - NORMAL BITCH
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- [2012/10/06 12:40]
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