電気グルーヴ - Fallin' Down 

Artist: 電気グルーヴ
Title: Fallin' Down
Label: Ki/oon Music
Catalog#: KSCL-2554~5
Format: CD+DVD
Released: 2015/02/25
昨年11月の25週年記念盤『25』(過去記事)からわずか4ヶ月のブランクで届けられた電気グルーヴのニューシングル(を、買って2ヶ月経ったタイミングで紹介します)。
「Fallin' Down」は、卓球お得意の叙情的な泣きメロのエレクトロ・ディスコ。
「Baby's on Fire」のHoshina Anniversaryリミックスは、ラフなグルーヴのミニマル・(ニュー)エレクトロ。
「Baby's on Fire」の(((さらうんど)))リミックスは、快楽指数の高いエレクトロニックな音色を駆使したソリッドな(オールドスクール・)エレクトロ。
おまけDVDは、昨年の塗糞祭から3曲。そのうちフルでソフト化するんでしょ?
大根仁監督による『Denki Groove The Movie』のトレーラーは気になるところではあるが…。
このリリースには、タイアップのタイミングに合わせた、という以上の意味や価値はないよなぁ。来年あたりにまたアルバムが出るんなら、「Fallin' Down」がアルバムの中で違った聴こえ方をするんだろうなぁ、という期待と楽しみは残りますけどね。

Fallin' Down(初回生産限定盤)(DVD付) (デジタルミュージックキャンペーン対象商品: 200円クーポン)Fallin' Down(初回生産限定盤)(DVD付) (デジタルミュージックキャンペーン対象商品: 200円クーポン)
(2015/02/25)
電気グルーヴ

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Fallin' Down(初回生産限定盤)(DVD付)Fallin' Down(初回生産限定盤)(DVD付)
(2015/02/25)
電気グルーヴ

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Fallin' DownFallin' Down
(2015/02/25)
電気グルーヴ

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Tracklist
CD
01. Fallin' Down
02. Fallin' Down (Instrumental)
03. Fallin' Down (TV Size)
04. Baby's on Fire Hoshina Anniversary Remix
05. Baby's on Fire (((さらうんど))) Remix
DVD: 25周年記念ツアー "塗糞祭" 2014.11.08
01. 完璧に無くして
02. Baby's on Fire
03. スマイルレス スマイル
04. COMING 2015 SUMMER TRAILER

背徳と恍惚と 〜讃岐うどん巡礼2015〜 恍惚編 

(背徳編はこちら

びびんばです◎

前夜の痛飲前と痛飲後の2度のハイチオールC服用もむなしく、きっちりと二日酔いで迎えたうどん巡礼2日目の朝。
3度目のハイチオールCと、ついでにバファリンとアレグラをファミマのコーヒーで流し込み、高松から三豊へとクルマを走らせました。

須崎食料品店(三豊市)



1軒目は須崎。
行列がほとんど延びていないという奇跡的なタイミングで到着。

須崎は、田舎の食料品店の隣にある民家の奥でうどんを打ってるというそのロケーションも、もちろんうどん自体も、ほんとに大好きです。
讃岐うどん巡りの魅力が複合的に詰まってるお店だと言っても過言ではないでしょう。
しかしガイドブック等に載らないのには、やはり理由というかこだわりがあるのでしょうか。



冷たい小に、家から持参した鎌田のだし醤油をかけていただきます。
少しちぢれた不ぞろいな麺の歯ざわりとかみごたえ、そして小麦粉の味わいは、個人的には水で締めた冷たい麺の方がよくわかるんじゃないかと思っています。
もちろん温かい麺に生卵を落としてかまたまにしてもOK。

須崎の麺には、毎度毎度、感動しかありません。

やまうち(まんのう町)



須崎→良心市たかせ→やまうち、というコースは、もはや定石中の定石と化しつつあります。
完全に山の中の一軒屋ですが、クルマが次から次へとやってきては駐車場をうめていきます。



ひやあつの小。

冷たい麺に熱いだしをかけた食べ方を "ひやあつ" と呼びます。
例えばほかに、熱い麺に熱いだしは "あつあつ"、冷たい麺に冷たいだしは "ひやひや"。この呼び方は宮武(閉店)が発祥だといわれています。やまうちをはじめ宮武ファミリーのお店ではこういった呼び名がデフォルトのようです。

いりこのだしの香りと味わいがしみじみと旨い。身にしみる。
旨いわー、旨いわーと言いながら、だしもすべて飲み干す。

日の出製麺所(坂出市)



日の出は製麺所なので当然うどんの販売を主な業務としているのですが、1日のうち11時半から12時半までの1時間だけ、お店でうどんを食べることが出来ます。
ちょうどタイミングが合ったので向かったところ、奇跡的にほとんど待ち時間なく入店。今回のうどん巡礼、昨日も今日もほんとに順調に進むなぁ。



冷たい小に、自分ではさみで切ったネギ、しょうが、天かすなどをふりかけ、醤油をかけていただきました。
日の出の麺には国産小麦粉の甘さがぞんぶんに感じられます。

このあたりで完全にうどんハイ状態に。炭水化物って過剰に摂取するとキマるよね。恍惚。

ところで食べながら、前回に日の出に来たときに、次回は "ぬるい" のを頼んで醤油で食ってみよう、と思っていた記憶がよみがえった。ま、また来なければ…。

おか泉(字多津町)



讃岐うどんの完成系であり最終形態、おか泉の冷や天おろし、いただきます。

おか泉は一般店なので、うどん巡りのコースに入れてしまうと胃袋の残容量をたいそう圧迫してしまうのですが、それでも悪いことは言わない、香川県に行ったらおか泉の冷や天おろしだけは食っとけってマジで!
うどん巡りのラストにおか泉で〆る、というコース取りがオススメです。
(うう苦しいもう食えねぇ…。)

うどん はゆか(綾川町)



はいラストです(おか泉がラストじゃなかったのか)。

高松空港にもほど近い、はゆかに来てみました。『プロフェッショナル 仕事の流儀』に取り上げられたもり家(高松市)で修行された方が開いたというセルフ店です。



ラストなので、かけ小で〆。
だしは讃岐うどんにはめずらしく(?)いりこではなくかつお節が効いており、ちょっと甘めでホッとする味。いい余韻です。

今回のうどん巡礼、2日間で10軒、S級有名店の再訪や初訪問、そして新規開拓のお店まで、かなり充実しておりました。
塩分過剰摂取による身体のむくみと、炭水化物過剰摂取によるうどんハイと引き換えの体重増にめげることなく、今後も聖地巡礼に文字通り身も心も捧げる所存であります、押忍!

背徳と恍惚と 〜讃岐うどん巡礼2015〜 背徳編 

びびんばです◎

2015年4月、7ヶ月ぶりの讃岐うどん巡礼です。
今回も高松市内に1泊しました。

田村(綾川町)



まずは初日の1軒め、初訪問の田村。
写真左側の建物の奥が製麺所になっており、その手前のスペースにあるカウンターで食べさせてもらう感じです。



うどん小をかけで。
だしのいりこの香りは、今回の旅の成功を予感させるには充分でした。
少しねじれのあるわしわしとした麺は、今度は醤油でも食べてみたい。

山越うどん(綾川町)



ご存知讃岐うどんのテーマパーク、山越。
奇跡的に、短い行列のタイミングで到着しました。



かまたま(小)と、つい出来心でいか天を取ってしまった。

なかむら(飯山町)



続いてはなかむら。
かつては客が自分で裏の畑に行ってネギをちぎってきて、自分で洗ってうどんにかけて食べる店として有名だった製麺所型店です。ここも初訪問。

ちなみに、ここまで『恐るべきさぬきうどん』におけるS級の店が続いております。



熱いうどんの小。
エッジの立った美しすぎるしなやかな麺。

あやうた製麺(綾歌町)



前の週にたまたま放送のあった『プロフェッショナル 仕事の流儀』で取り上げられたもり家(高松市)直営のセルフ店。

実はもり家にも行ってみたかったんだけど、一般店なのでうどん巡りに組み込むには少しハードルが高いのと(一般店は麺の量が多い)、放送後最初の週末ということで激混みになるのが予想されたので、もり家と同じ麺が食べられるはずだと、今回、あやうた製麺の方を選びました。



店の裏にはのどかな田園風景が広がる。



冷たいぶっかけ(小)。

つやつやでぴかぴかの驚きの麺。これは旨い(写真はボケてますが)。
おか泉(字多津町)の麺に近いなぁとも思いましたが、もり家の大将とおか泉の大将はともにかな泉(閉店)で修行した兄弟弟子だと知るとそれも納得です。



揚げたてのかきあげは、this is もり家 style。
ちなみにアスパラの天ぷらもたのんだのは、映画『UDON』の大泉洋にちなんでのことです。

食後、たまたま知り会ったあやうた製麺のオーナーに、自宅の一室にある鉄道部屋(オーナー所有のNゲージのジオラマ)に案内してもらいました。このオーナーがこの場所にもり家の直営店を誘致したらしいのですが、僕は、自分の鉄道部屋をたくさんの人に見てもらいたいがためにうどん屋を誘致したんじゃないかと、半ば本気で疑ってる(オタクの業ってそういうもんでしょ)。

鶴丸(高松市)



さて、あやうた製麺から14時間後の深夜1時40分。
地元の瀬戸内の海の幸をいただける居酒屋を2軒はしごした後、宿の部屋でもしこたま飲んで、その勢いでやってきた鶴丸。
深夜であるにも関わらず、店内ではうどんが打ち続けられています。



カレーうどん with 瓶ビール。
麺はもちもちでつるっとしていて、これまた旨い。

それにしても、深夜に食べるカレーうどんの背徳感は異常。

水曜日のカンパネラ - demo6 

Artist: 水曜日のカンパネラ
Title: demo6
Label: Tsubasa Records
Catalog#: TRNW-0138
Format: CD
Released: 2015/04/15
水曜日のカンパネラの最新EP『トライアスロン』(過去記事)発売と同じ日に、あのdemoシリーズCDが帰ってきた! 今回の価格も、税込100円! 消費税が8パーセントになったのに、それでも税込100円!
まー水カンも売れちゃったし100円CDなんてもう出さないだろうなー、などと考えていたが甘かった。タワーレコードの北海道地区の店舗限定販売ではあるものの(注:タワーレコードオンラインでも買えた)、今回もこうして出してくれました。水カンえらい!

そもそも僕と水カンの出会いがこの100円CDだったわけであり…(ここから回想シーン)。それは、2014年2月に出た『demo4』の話。「ミツコ (セーラー服ver.)」と「二階堂マリ」の2曲が入ったそのCDをタワーレコード梅田大阪マルビル店で見かけ、なんとなしに買って聴いた僕は、脳天に電流が美美美ッと走ってしまい、それ以来身も心も水カンのトリコ…というわけではまったくなかった(ないんかい)。正直言って『demo4』を聴いたときはあまりピンと来なくて、その後にリリース予定だった3rdミニアルバム『シネマジャック』(過去記事)に興味が向かうこともそのときはなかったのである(回想シーン終わり)。
そう、このシリーズは毎回近い将来リリースされるアルバムの予告編とプロモーション的な意味合いが強かったわけです。ということは、やはり今作の後にアルバムのリリースがひかえていると期待していいのかな(ワクワク)。

収録曲にもふれておこう。「シャクシャイン」は、北海道ネタのご当地ソング。北海道の地名や北海道にまつわる単語をマシンガンのように矢継ぎ早に繰り出すお経のようなラップは、あいかわらずものすごいリリックの情報量とそれに反比例するかのような意味のなさ。水カンの曲のなかでも特に中毒性が高い。
トラックは空間のあるシンプルなトライバル・ビートのイントロから、シンセが入り、ピアノが入り、いつしか高揚感に包まれるというビルドアップスタイル。
実はこの曲、2014年11月29日に札幌のmoleにて、仮タイトル「レーザー」の名で少しだけデモが披露されたものであることは、ファンの間ではもはや常識なのですが、そのときの様子はYouTubeで観ることができる

それにしても、同時期に発表された「ディアブロ」「シャクシャイン」「カーネル」は、いずれもお祭りビートであったりと、トライバルなトラックですね。
大阪ネタご当地ソングの「カーネル」については今現在OTOTOYで視聴ができるのみとなっているが、今度は大阪限定で『demo7』として出してくれたりすると、大阪人としては嬉しく思います。どうぞよろしく。

Tracklist
01. シャクシャイン

水曜日のカンパネラ - トライアスロン 

Artist: 水曜日のカンパネラ
Title: トライアスロン
Label: Tsubasa Records
Catalog#: TRNW-0090
Format: CD
Released: 2015/04/15
水曜日のカンパネラの傑作4thミニアルバム『私を鬼ヶ島に連れてって』(過去記事)からおよそ半年。トゥイニー(ついに)新作の登場である。長かった。この半年は本当に長かった。水カンの新曲待望論は全俺の中で煮えたぎり続けていたのだ。
そんな待望の新作は、3曲入りのEP。これまでヴィレッジヴァンガードの一部店舗とタワーレコードのみだった流通が、いよいよ全国販売開始である。

「ディアブロ」は、水カンの頭脳ことケンモチヒデフミ作詞作曲によるお風呂讃歌(Dear風呂)。パーカッシヴなイントロにダブステップっぽいリズムと大仰なシンセが入り、コムアイのラップの冒頭が "いー湯だーねいー湯だね 手のひらの皮がふやけるね" と来た! もうこれだけで名曲の予感がビンビンくるのに、"イボ痔と切れ痔とその仲間たちも あっという間に即完治ー" などという酷い歌詞も健在。あのひと(ケンモチさん)絶対うら若い女の子(コムアイ改め小室愛改め小向さん)にこの歌詞歌わせてハアハアしてるに決まってるんだぜこの変態! ケンモチさん本当にありがとう(笑)。
なおかつ曲の中盤からはケンモチ節ともいうべきガットギターとピアノが加わり、じわじわと…いや、ぽかぽかと多幸感あふれる展開に。お風呂大好き! お風呂最高!
もう一点特筆すべきは、超ぶっといベース。さっきイントロではダブステップっぽいって書いたけど、むしろ2 Stepだわこれ。どちらかというとダブステップの暴れるベースじゃなくて、ドラムンベース由来のブーンッ!って鳴るベースだもん。超いい!

で、実は残る2曲は、水カン初の外部プロデューサーの手による作品。
先ず「ナポレオン」を手がけたのはN.O.R.K.のOBKR。先行してMV(YouTube)が公開されてファン界隈では大きな話題となったのも記憶に新しいところだが、これがフロア強度抜群の超クールなディープハウス! コムアイってこんなヴォーカルの乗せ方もできるのかって思いました。たぶんこの曲は水カンの活動史の中でもエポックメイキングであり分水嶺になると思う。
最後の「ユタ」はオオルタイチ作。"ユタ" は宮古島の巫女のことらしいけど、荘厳で土着的でちょっとサイケデリックなトラックと、宮古島の神歌を基とした歌詞を歌うコムアイのアシッドな声質の相性は、とても良いように思う。水の音で組まれたリズムも面白い。

三者三様、まさにトライアスロンな本作を聴くと、次の来るべきアルバムを作るのはまぁ大変だろうなぁ、などといらない心配をしてしまう。
6~7月のワンマンツアーまで、この3曲(と、もう1曲。詳細は次回のエントリで)を聴きながら乗り切ることにいたしましょう。

トライアスロントライアスロン
(2015/04/15)
水曜日のカンパネラ

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Tracklist
01. ディアブロ
02. ナポレオン
03. ユタ

VA - TB Will Survive 

Artist: VA
Title: TB Will Survive
Label: AcidWorx
Catalog#: ACIDC3
Format: File
Released: 2015/03/03
オーストラリアと日本を活動のベースとするアシッド・ハウス/アシッド・テクノ専門レーベルAcidWorxは、相変わらずものすごい勢いのリリース・ラッシュを続けているんだけれど、3月3日(303の日!)には、Roland TB-303の発売33周年(!)を記念したコンピレーションをリリースしている。今回の参加アーティストは、海外勢2組に対し日本勢8組の計10組。
やはり本コンピの最大の目玉、略して大目玉は(と書くとものすごく怒られているみたいに見えるが、まったくそういう意味ではない)、独テクノの大ヴェテラン、Thomas P. Heckmannの参加だろう。
Thomas P. Heckmannは90代初頭から、様々な名義で、様々なスタイルのテクノ(アシッド、トランス、アンビエント、エレクトロ、EBM、ミニマル…)を繰り出してきた。ここ数年はアシッド回帰とも取れるスタイルのミニマルやテクノのトラックを散発していたが、トゥイニー(ついに)リアル・アシッド・ハウスの新興総本山たるAcidWorxへの参加ですよ。今回のコンピだけのゲスト的な参加なのか、それとも今後のソロ・リリースの布石なのかは定かではないが、これはなかなかにエキサイティングなニュースではありませんか。
それに対しAcidWorxクルーは、TB-303やTT-303の実機を手に迎え撃っている。AcidWorxのアーティストのトラックは、毎回クォリティ・コントロールが行き届いて、唸らざるを得ない。
最近は海外発のアシッドをやるアーティストやレーベルが再び増加傾向にあるが(俺調べ)、ただ単に303風の音を鳴らしてるだけにしか聴こえない単調でグルーヴもおもしろみもないトラックがほとんどで、ハッキリ言って食傷気味。そんな中、AcidWorxの質の高さ(具体的にはアシッド・フレーズの面白さとフロア強度の維持、それからシーンのモードからの逸脱のなさ)は世界的に見ても際立っているし、もはやブランド化に成功しているとすら思える。



Tracklist
01. Thomas P. Heckmann – Cherry 303 (Original Mix)
02. SERi – TB Will Never Die (Original Mix)
03. Metro – MTR308-01 (Original Mix)
04. Mitaka Sound – Flare Stack (Original Mix)
05. Parahoria303 – Savile Row (Original Mix)
06. 909state – Turret Track (Original Mix)
07. Metro – 14steps (Original Mix)
08. Narita – Sweet Metal (Original Mix)
09. Yokushe – Red Zone (Original Mix)
10. Acid Child – Just an Acid Child (Original Mix)

DJフクタケ - ヤバ歌謡2 Nonstop DJ Mix -TVテーマ編- 

Artist: DJフクタケ
Title: ヤバ歌謡2 Nonstop DJ Mix -TVテーマ編-
Label: USM Japan
Catalog#: UICZ-8163
Format: CD
Released: 2015/02/25
前作が好評だった(そうな)7インチ・マスターDJフクタケによるミックスCD『ヤバ歌謡』の2作め。
今回も60年代から80年代の歌謡曲の中から、DJフクタケのフィルターを通して "再発見" された "ヤバイ歌謡曲" が紹介されている。

今作は "TVテーマ編" と銘打たれているとおり、テレビ番組で使用された楽曲しばりでの選曲となっているが、これに関しては、実際に聴いてみても、例えば選曲の幅が限定されてしまっているといった違和感は特に感じなかったですね。というのは、この時代の歌謡曲は、そもそも主にテレビを媒介して人々に聴かれていた音楽だったと思うからです。
ただ、アルバムのシリーズ続編として、前作とまったく同じコンセプトではなく少しだけ変化(制限)を加えることによって、購買者(リスナー)の興味を改めて惹く手法は上手いと思うし、間違ってないと思います(そうしてまんまと買ってしまったのは何を隠そうこの私である)。

いわゆる和モノレアグルーヴの発掘はここ10数年花盛りで、昨今のシティポップ再評価もその一部だと僕は捉えているけれど、不況が故に、レコード会社は過去の遺産を使った元手のかからない都合のいいリリースを求めるだろうし、若い購買者(リスナー)は新譜に回すお金がなくてBOOK OFFなどの100円コーナーに埋もれた過去作品をディグる、そういった状況が後押ししたムーヴメントであるという側面も一部にあることを、ここで指摘しておきたい。いや、指摘させてください(笑)。

ただ、DJフクタケについては、7インチのアナログのみを使用するというこだわりようでその付加価値を高めているのみならず、選曲者の知識とセンスで楽曲に新たな視点を加えて再提示することによって、これまで意識していなかった楽曲の新たな面を認識させてくれるというクォリティを誇っている。ハッキリ言って、知ってた曲も知らなかった曲も、聴いていると驚きの連続でしたわ。

ところで、このアルバムは60年代から80年代までの歌謡曲からの選曲と言っておきながら、実は1曲だけ90年代の曲が入っている。1990年の森川美穂「Blue Water」(「ふしぎの海のナディア」OPテーマ)がそれで、録音自体はもしかすると1989年にされた曲なのかもしれないけれど、それにしても衝撃に感じたことは、トゥイニー(ついに)90年代がレアグルーヴの範疇で語られる時代がやってきているということだ。『声優レアグルーヴ』なんかはすでにその辺先行してるけど、90年代のレアグルーヴ化はおそらく今後急速に進むだろう。そのとき、90年代をリアルタイムで過ごした僕たちの世代は、はたしてかつて僕たちが目にしたのと同じような老害の醜態をさらすことなくいられるだろうか(自信ないなぁ…)。

ヤバ歌謡2 NONSTOP DJ MIX -TVテーマ編- Mixed by DJ フクタケヤバ歌謡2 NONSTOP DJ MIX -TVテーマ編- Mixed by DJ フクタケ
(2015/02/25)
DJ フクタケ

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ヤバ歌謡 SUPER NONSTOP MIX~MIXED BY DJフクタケヤバ歌謡 SUPER NONSTOP MIX~MIXED BY DJフクタケ
(2014/02/19)
VARIOUS ARTISTS

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Tracklist
01. C-C-B - Romanticが止まらない (1985年/TBS系ドラマ「毎度おさわがせします」主題歌)
02. 芦部真梨子 - ガラスの仮面 (1984年/日本テレビ系アニメ「ガラスの仮面」OPテーマ)
03. 小林泉美 - Dancing Star (1983年/フジテレビ系アニメ「うる星やつら」OPテーマ)
04. 石井明美 - CHA-CHA-CHA (1986年/TBS系ドラマ「男女7人夏物語」テーマソング)
05. 沢口靖子 - Follow me (1988年/TBS系ドラマ「痛快!ロックンロール通り」劇中歌)
06. 宇野ゆう子 - サザエさん (1969年/フジテレビ系アニメ「サザエさん」より)
07. 松尾清憲 - サニー シャイニー モーニング (1987年/フジテレビ系アニメ「めぞん一刻」OPテーマ)
08. H2O - 10%の雨予報 (1983年/フジテレビ系アニメ「みゆき」OPテーマ)
09. 中原めいこ - ダイヤモンド見分けなさい (1990年/テレビ朝日系「いつか行く旅」テーマソング)
10. 鈴木宏子 - 薔薇は美しく散る (1979年/日本テレビ系アニメ「ベルサイユのばら」OPテーマ)
11. THE FANG (インストゥルメンタル) (1979年/テレビ朝日系ドラマ「江戸の牙」テーマ曲)
12. 白石冬美 - 怪物くんの子守歌 (1968年/TBS系アニメ「怪物くん」(モノクロ版)より)
13. 山田隆夫 - スーパーカーなーんちゃって (1978年/東京12チャンネル「対決!スーパーカークイズ」より)
14. 山田隆夫 - 僕はカウンタックマン (1978年/東京12チャンネル「対決!スーパーカークイズ」より)
15. ハニー・ナイツ - ジョー90 (1968年/毎日放送系「ジョー90」OPテーマ)
16. ヤング・フレッシュ - 河童の三平 (1968年/NET系「河童の三平 妖怪大作戦」OPテーマ)
17. 水木誠&ヤング101 - オレンジ (1972年/NHK「ステージ101」より)
18. ヤング101 - 怪獣のバラード (1972年/NHK「ステージ101」より)
19. 加藤みどり - レッツ・ゴー・サザエさん (1970年/フジテレビ系アニメ「サザエさん」より)
20. 岡崎友紀 - 風に乗って (1973年/TBS系ドラマ「ラブ・ラブ・ライバル」主題歌)
21. 高見恭子 - 忍者はどこじゃ (1986年/NHK「みんなのうた」より)
22. 西尾えつ子 - ド・ン・マ・イ来々少年 (1989年/フジテレビ系アニメ「らんま1/2」EDテーマ)
23. 東芝児童合唱団他 - 大魔王シャザーン (1968年/NET系アニメ「大魔王シャザーン」OPテーマ)
24. すぎうらよしひろ - マッハバロン (1974年/日本テレビ系「スーパーロボット マッハバロン」OPテーマ)
25. 森川美穂 - Blue Water (1990年/NHKアニメ「ふしぎの海のナディア」OPテーマ)
26. 1980チューインガム・カンパニー - 未知へのロマン (1979年/TBS系「まんが はじめて物語」OPテーマ)
27. 子門真人 ブッシュ・シンガーズ - UFO少年団 (1976年/TBS系アニメ「UFO戦士 ダイアポロン」EDテーマ)
28. 上條恒彦 - 愛は傷あと (1978年/東京12チャンネルアニメ「超スーパーカー ガッタイガー」EDテーマ)
29. つちやかおり - 答えはいらない (1986年/フジテレビ系アニメ「生徒諸君!」EDテーマ)
30. 中村由真 - Dang Dang気になる (1989年/日本テレビ系アニメ「美味しんぼ」OPテーマ)
31. 中原めいこ - ダンス・イン・ザ・メモリーズ (1988年/日本テレビ系アニメ「きまぐれオレンジロード」EDテーマ)
32. 石川セリ - 遠い海の記憶 (1974年/NHK「みんなのうた」より、少年ドラマ・シリーズ「つぶやき岩の秘密」主題歌)

水曜日のカンパネラ - 羅生門 

Artist: 水曜日のカンパネラ
Title: 羅生門
Label: Tsubasa Records
Catalog#: TRNW-0043
Format: CD
Released: 2013/10/09
昨年から目下ハマり継続中の水曜日のカンパネラの作品を逆時系列に遡って聴いていくこのコーナー(そんなもんあったのか)。今回は2013年10月に出た2ndミニアルバム『羅生門』を紹介します。

『羅生門』が出たのは、同年5月の1st『クロールと逆上がり』からわずか5ヶ月後。さらに3rd『シネマジャック』がその5ヶ月後の翌年3月。つまり10ヶ月の間にアルバム3枚出してんですよね。何と言うのだろうか、この持続し続けるスタートダッシュみたいなタイム感。密度濃過ぎ。このジェットコースター・リリースラッシュをリアルタイムで体感出来なかったのはほんと口惜しい。
前作『クロールと逆上がり』と今作『羅生門』の間のタイミングで、サウンド・プロデューサーのケンモチヒデフミの制作環境が、サンプラー主体からAbleton Live中心へと一新されており、そのことは音の変化として如実に表れていると思う。

アルバムは、まだ前作やケンモチソロの雰囲気を残した(ただしケンモチヒデフミの特徴的なガットギターの音は使われていない)、東京の地名を連呼するラップ曲「モノポリー」からはじまる。
続くキャッチーなシンセリフが印象的なトランスを基調とした歌モノの「素子」を聴くと、ケンモチヒデフミはトランスやプログレッシヴ・ハウスっぽい曲をやっても10年代のEDMっぽい音(大箱エレクトロ・ハウス)にはならないのが面白いなぁと思う(つまりそこを参照点にはしていないのだ)。
「星一徹」は初期水カンのライヴの定番曲。観客を座らせてみんなでいっせいにちゃぶ台返しするの。でも最近(『私を鬼ヶ島に連れてって』以降?)のライヴではあまりやってない曲なのかな? 先日の初ワンマンではやったみたいだけど、僕が過去2回体験したライヴではやらなかった。
僕がこのアルバムの中でいちばん好きなトラックは(おそらく他の多くの水カンファンと同じく)「マリー・アントワネット」だ。この曲はケンモチヒデフミ曰くBasic Channelのダブ・テクノから影響を受けているらしいけど、「お七」~「マリー・アントワネット」~「ミツコ」まで綿々とつながるプログレッシヴ・ハウス調のライヴで超盛り上がるキラーチューンの類型でもある。"フランス革命!" "お菓子を食べればいいじゃない!" のコールとともに、かごに入ったブルボンのお菓子を投げまくるコムアイのパフォーマンスは、水カンのライヴのピークのひとつ。

とまぁ、要は僕にとってこのアルバムはほぼ "「マリー・アントワネット」が入ってるアルバム" という価値であり位置づけなんですよね、とこの記事を書くために改めて聴きなおして再確認しました。
他の曲のコムアイのヴォーカルが前作からの流れにあるゆるふわ系なのに対し「マリー・アントワネット」はキレキレで、個人的にはこの曲がその後の水カンの音楽性を決定的に方向付けたと思ってる。
とは言え、例えば「不二子」のひねくれた歌メロであったりとか、やっぱり全曲愛おしいわけですよ。それはこのアルバムに限らず、水カンのすべての曲に対してそうなんですが。本当に不思議な魅力のあるユニットだと思います。

羅生門羅生門
(2013/10/08)
水曜日のカンパネラ

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Tracklist
01. モノポリー
02. 素子
03. 星一徹
04. シャア
05. マリー・アントワネット
06. アリババ神帝
07. 不二子
08. 竹久夢二