【ビール】 キリン 一番搾り 大阪づくり 


昨年、日本全国9種類の一番搾り(北海道、仙台、取手、横浜、名古屋、滋賀、神戸、岡山、福岡)が期間限定で販売されましたが、今年は全都道府県47種類の一番搾りですよ奥さん。

47都道府県の一番搾り >>

まずは我が地元、大阪づくりを飲んでみました。ちなみに大阪にはキリンの工場はないので、神戸工場謹製です。"ブラボーホップのおだやかな香りと、めっちゃ豊潤な飲みごたえ。" だそうです。飲んでみましょう。
んー、第一印象はホップの持つ香りや苦みを存分に感じるし、モルトの重みもあるのだが、飲んでしばらくするとそれらが何事もなかったかのようにスッと消えてなくなってしまう。余韻らしき余韻が一切ないという。
大阪らしいかと問われると判断に迷うけど、なかなか変わったタイプのビールだなぁ。いちどお試しを。




【ビール】 アサヒ クリアアサヒ 関西仕立て 


関西地方限定のクリアアサヒのヴァリエーション、クリアアサヒ 関西仕立てという商品が出ておりました。まずはいつものように商品情報のコピペを。

本年「クリアアサヒ」ブランドでは、「食卓の彩り」や「季節の食との連動」を念頭に置いた限定商品を発売するなど、「理想の食中酒」を目指した様々な取り組みを行っています。今般、この取り組みの一環として、関西エリアの「食」特性とのマッチングを狙いとして開発した、『クリアアサヒ 関西仕立て』を発売します。
関西エリアのユーザーを対象に行った調査(※)によると、「関西の人が普段の食卓で食べるものとして思いつくもの」のトップ2は、「お好み焼き」「たこ焼き」でした。また、「関西の代表的な食として思いつくもの」の調査(※)でも、「お好み焼き」「たこ焼き」がトップ2となっています。
『クリアアサヒ 関西仕立て』は、「関西の食卓を、もっとおいしく」という商品コンセプトのもと、関西の食卓で最もポピュラーである、「お好み焼き」や「たこ焼き」など、ソースを用いた料理との相性を追求した中味設計で開発を行い、一緒に飲んだ時に口の中で調和し生まれる、ふくらみのあるまろやかな味わいを実現しました。
(※)当社調べ

ニュースリリースからコピペ)

関西のみんなは普段の食卓でお好み焼きやたこ焼きばっかり食ってんの…。ウチの家は異端だったのかな…。
今回は粉もんじゃなくてゴーヤチャンプルーとともにいただきました、サーセン。

飲んでみます。クリアアサヒ特有の透明感ある飲みくちはそのままに、飲後にやや残る水っぽさ。
まー確かにソース系の味の濃い食べ物には合いそうだ。水に流してくれそうと言うか。






水曜日のカンパネラ ワンマンライブ2016 未確認ツアー @ 京都 萬福寺 2016/07/18 

僕にとっては7ヶ月振り、通算8回目の水曜日のカンパネラのライヴは、メジャー・デビューEP『UMA』(過去記事)の発売を記念した全国ツアー "未確認ツアー" の最終公演。場所は京都府宇治市の黄檗萬福寺。
ツアー・ファイナル、しかも会場はお寺というロケーションと、スペシャル感が半端なく、しかも超ひさしぶりの水カンのライヴということもあり、僕は当日を心待ちにしておりました。

ちなみに、前回のライヴ(過去記事)から7ヶ月も空いたのは、今年2月のワンマンライヴ "NANIWA!" のチケットをあえて取らずに "1回休み" を入れたからですが、これにはまったくネガティヴな意味合いはなく、逆に今後も末永く水カンのファンとしてい続けるための、完全にポジティヴな休憩であったことをここに記しておきたく。

さて、会場の黄檗萬福寺に到着すると、シネマTを制服のように着そろえた若い女の子たちや、コムアイさんみたいなファッションの若い女の子たちがたくさん。
あれ、水カンのライヴの客層ってこんなんだったけ…。僕の知ってる水カンのライヴはもっとこう、おっさ(以下自主規制)

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えー、いきなりだけど、今回のライヴを観終わって感じた、今後改善が必要と思われる点をみっつほど。
あっ、と…。本来この手のライヴレポにおいては、ライヴの良かった点、楽しかった点を逐次述べたあと、最後に指摘事項を申し添えるという構成が一般的だと思うのですが、そうすると読後感にネガティヴな印象を引きずってしまうおそれがあり。しかし僕がこの記事で伝えたいのは、あくまでも今回のライヴがいかに良かったか、いかに楽しかったかということなので、あえて、先に指摘事項だけ済ませておきたい。もちろんこれはdisでもなんでもなく、健全な批判こそがアーティストのさらなる成長の助けになると信じてやまないからだ。

ひとつめは、水カンのワンマンライヴでは不名誉な恒例行事と言ってもいい、開演時間の遅れについて。
今回の萬福寺でも入場開始が20分遅れ、開演時刻は30分の遅れを見せた。開演が予定よりも遅れる理由が毎回同じなのかそれとも違うのかはわからないが、どうも偶発的に起こるトラブルとかではなく慢性的な原因を抱えているように思える。特に、今回のように屋外の炎天下で長時間にわたってお客さんを待たせるのはとても危険だ。
ちなみに僕の真後ろにいた若いカップルは、彼氏が水カン好きで彼女が初めて水カンのライヴに連れて来られた、といった様子だったが、開演時間が延びるに従い彼女の機嫌がみるみる悪くなっていき、険悪な雰囲気にこちらもいたたまれなくなるほどだった笑(笑うんかい・笑)。

ふたつめは、ひとつめとも関連するのだけれど、ライヴ本編の時間の短さについて。
今回のライヴはMCやアンコールを含めて、実質80分程度しかなかった。演ったのは全15曲。未確認ツアーの他の会場と比べても3曲ほど少なくなっている。
この3曲が、開演時間が押したために削られたのか、それとももともとの予定通りだったのかは定かではないが、ワンマンライヴである以上、やはり120分間をひとつの目安としてほしいところだ。コムアイさんの体力的な問題なのかはわからないが、まだまだワンマン慣れしていないといった印象を拭えない。
初めて来たお客さんは、えっこれでおしまい!?って絶対がっかりすると思うんだよなぁ。僕も未だにがっかりしているけど。

みっつめは、不可解なセットリストについて。
今回、宇治のお寺でライヴを演るということがわかって、ほとんどの水カンファンは "あの曲" を演るだろうと思っていただろうし、期待もしていたはずだ。また、7月の夕刻、蝉の声が鳴りやまない中30分も待っていると、どうしても "あの曲" のイントロを思い浮かべずにはいられなかっただろう。
しかし結局 "あの曲" は演らなかった。
宇治のお寺などという会場を押さえておきながら "あの曲" を演ることを思いつきもしなかったとすれば、残念ながら水カンチームは無能だ。しかし決してそんなことはないだろう。きっとあえて演らなかったのだ。ファンの期待を逆手に取ってあえて裏切ってみせたのだ。わざとハズしたのだ。スカしたのだ。
思えば、昨年11〜12月のジパングツアーのときも、アルバム『ジパング』(過去記事)において重要な位置を占めていたはずの「西玉夫」と「マッチ売りの少女」の2曲を、ツアーの全日程を通してセットリストから除外していた(その2曲は今年2月のNANIWA!とOEDO!において始めて披露された)。
だが、そんな90年代のサブカルにありがちな逆張りの態度は、今後さらに大きなステージを目指すであろう水カンにとってはむしろ障害にしかならないと思う。ファンの期待に向き合って正面突破を図る実力とアイディアは、すでに水カンには備わっている。水カンはもっとファンの期待に対して意識的に正面から応えることによって、より大きなポピュラリティを得るようにしたほうがいいと思う。

以上、重ねて言うけどdisじゃないのよ。これはあくまで僕の水カン愛なんですよ。そこんとこよろしくお願い申し上げ!

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ライヴは、「ラー」のイントロとともに、建築用移動式足場のローリングタワーに乗ったコムアイさんとカレーメシくんが会場後方から登場してスタート。

ステージは本堂前の月台と呼ばれる舞台のようなスペースに設営されており、とても広くて奥行きがある。しかしそのせいで、コムアイさんが舞台中央後方の定位置に陣取ると、ただでさえ小さいコムアイさんは僕の立ち位置からは例のMacBookを乗せている台の後ろに隠れてしまって、ほぼほぼ見えなかった。
しかも僕の立ち位置が、背中に松の木、目の前に灯籠、という状況で(そりゃそうだ、ここは境内だもの)、背中や首筋にチクチクと刺さる松の葉の痛みに耐えつつ、灯籠に空いた穴の隙間からコムアイさんをのぞき見るという、なんともレベルの高いプレイを強要される羽目に。

しかしコムアイさんは会場中を縦横無尽に動き回るので、実際のところはモウマンタイ。
「小野妹子」で、コムアイさんの "フロムジャペン! フロムジャペン!" の歌声とともに登場した萬福寺の僧侶たちが、客席中央に設けられた花道を合掌したまま隊列を組んで練り歩く様は、これ…が…遣隋使…と、絶句と大爆笑を同時に経験することが出来た。この強烈な画ヅラこそが僕にとっての今回のライヴのピークであったと言えよう。

屋外で聴く水カンのトラックは、重低音がピーカンの空に響き渡り、最高に気持ちが良かった。
と同時に、僕は屋外で水カンを見るのが今回で2度目だったが、今回1500人の聴衆の前で響き渡った「ユタ」でゆらゆら踊りながら、200人ほどのお客さんだったタワレコマルビル店のインストアライヴ(過去記事)で聴いた「ユタ」を思い出し、感慨深くて涙が出そうになった。

メジャー・デビュー作『UMA』に収録の外部プロデューサーによる楽曲については、特に「フェニックス」の印象が良かった。CDで聴いたときはいまいち良さの分からなかったラテンハウスだったが、屋外でその大箱向けサウンドの本領を発揮したと言えよう。

2匹のイエティが登場したり、さなぎの着ぐるみのコムアイさんが羽化したり、「チュパカブラ」のMVの登場人物が登場したり、沙悟浄がきゅうりを投げたりと、とにかく情報過多な演出がまったく飽きさせることなく。
今回に限ってはコムアイさんのMCも自虐的でキレキレで、つい先日発売されたフライデーの記事を読み上げ、「ここに書いてあるのは全部事実です!」とあらためて告白。かつて岡村靖幸は "Baby 週刊誌が俺について書いていることは全部嘘だぜ" と歌ったが、これが俺たちのコムアイさ。リアル・ロックスターさ。
2月のNANIWA!で初お目見えとなり、水カンのライヴではいまや定番の演出となっている、ウォーターボールを使ったクラウドサーフィングも登場した。僕もコムアイさんの入ったウォーターボールを追いかけて、追いかけて、追いかけて…

かつて僕が水カンのライヴで感じていた多幸感は祝祭的に昇華され、"なんだかよくわからないもの" だった水曜日のカンパネラは、いつの間にか、"似たものがどこにも思いつかない唯一無二のなんだかよくわからないもの" になっていた。
水カンはまだまだ大きなところを目指すだろうし、実際に想像もしなかったような大きなところに立つことができるだろう。
僕は彼女たちがどこまで行ってしまうのか、見続けたい。これからも確認していきたい。そう心に誓っています。

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水曜日のカンパネラ ワンマンライブ2016 未確認ツアー @ 京都 萬福寺 2016/07/18 セットリスト
01. ラー
02. シャクシャイン
03. ディアブロ
04. 小野妹子
05. 雪男イエティ
06. フェニックス
07. チュパカブラ
08. ウランちゃん
09. バク
10. ユタ
11. 猪八戒
12. ユニコ
13. ツチノコ
14. 桃太郎
15. ドラキュラ

【ビール】 ビアフェス大阪2016 @ マイドームおおさか 2016/07/17 


ビアフェス大阪2016 >>

ビアフェスには、今年で8年連続8回目の参加となります。
入場料だけで何度も試飲できるクラフトビールの祭典、それがビアフェスです。

今年は、あらかじめiPhoneにメモ帳のチェックボックス機能を使ったリストを作成しておいて、飲んだビールをチェックしていきました。以下、その結果です。順不同。

滝川クラフトビール 空知エール
猪苗代地ビール ブラウンヴァイツェン
猪苗代地ビール ゴールデンエンジェル
妙高高原ビール ダークラガー
こぶし花ビール ベルギーホワイト
Far Yeast 東京ブロンド
足柄地ビール うめびあ
足柄地ビール ぶどうびあ
箱根ビール おだわられもん
富士桜高原麦酒 シュバルツヴァイツェン
富士桜高原麦酒さくらボック
タッチダウンビール ヴァイス
金しゃちビール プラチナエール
ナギサビール ヴァイツェン
堺収穫麦酒 ほんまもんやさかい(ミュンヘナー)
丹後クラフトビール ロンドンエール
丹後クラフトビール アンバーエール
いずし浪漫 ケルシュ
KAMIKATZ PALE ALE
KAMIKATZ PORTER STOUT
ピルスナーウルケル
ブルックリン・ラガー
ラーデベルガー ピルスナー

今年も傾向としてはIPA強し。僕はあまり飲みませんでしたが。アメリカン・スタイルのビールも現在のトレンドのようです。フルーツビール、ジャーマン・スタイルのビールはもはや定番化していますね。

ちなみに見事に酩酊先生の僕は、このあと友だちん家ですべって転んでそのまま2時間ほど眠りにつきましたとさ。ビバ・ヨッパラリ!

過去のビアフェス記事一覧 >>

The Best Discs of 2016 1st Half (2016年上半期ベスト) 

※ アーティスト名のアルファベット順です。

BABYMETAL / Metal Resistance

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David Bowie / Blackstar

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Especia / CARTA

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Have a Nice Day! / Anthem for Living Dead Floor

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Isabella / Viscous Positions

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岡村靖幸 / 幸福

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おやすみホログラム / 2

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水曜日のカンパネラ / UMA

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Fumiya Tanaka / You Find The Key

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Hiroshi Watanabe / Multiverse

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【ビール】 Birra Venezia Bionda 


ビッラ・ヴェネツィア。その名のとおり、ヴェネツィアのビールだ。ビオンダはブロンドの意で、おそらくピルスナーであることを表している。

Birra Venezia Bionda è una Lager Hell non filtrata, prodotta nel rispetto della legge di Purezza del 1516 (Reinheitsgebot) con puro malto d’orzo, dai riflessi dorati e dalla schiuma cremosa, fragrante nei profumi, al gusto presenta un piacevole sentore di luppolo.
Dissetante e beverina, si accompagna perfettamente ad antipasti, primi piatti, carni e selvaggina, piatti di pesce grigliato o fritto, salumi e pizza

Birra Veneziaのサイトから抜粋)

スッキリとしていて苦みも少なく、だけどホップの香りがやたらと高くって。ああ、イタリアのマイナー・ビールも馬鹿にできないな、と感じた1本。また買いたいな〜。
しかしこのビールどこで買ったんだっけ…


Planet Of Drums ‎- Acid Over LA 

Artist: Planet Of Drums
Title: Acid Over LA
Label: Missile Records
Catalog#: M 71
Format: File
Released: 2016/06/27
Planet Of Drums最新作! Planet Of Drums最新作!
大事なことなので2(略)

Planet Of Drumsは、1994年から1996年にかけてリリースしていた、Tim TaylorとDan Zamaniを中心としたプロジェクトだ。アフリカン・パーカッションを大胆に取り入れたアシッド・テクノで一世を風靡し、国内盤のCDもリリースされた。90年代にテクノやアシッドハウスを聴いていたひとはみんな好きだったんじゃないかな。

本作は「Acid Over LA」なるトラックのリミックスが3ヴァージョン、という構成のEP。
「Acid Over LA」のオリジナルが存在するのかそれともしないのかは、ちょっと調べたところではわからなかった。1995年のシングル『Planet Of Drums 03』に「Acid Over Manhattan」というトラックがあったけど、そのアンサーソング的な位置づけと考えて良いのだろうか。
(ちなみに当blogのタイトル "acid over the rainbow" は、この「Acid Over Manhattan」と電気グルーヴの「虹」をかけ合わせて作られたということは、あまり知られていない。)

さて、本EPに収録の3ヴァージョンの中では、最近のアシッド関連のリリースでは必ずと言っていいほど名前を見かけるClemens Neufeldがやはり出色の出来。除々にビルドアップしていくミニマリスティックなアシッド。切迫感のあるシンセのフレーズがかっこ良いけど、決して音は90年代っぽくはないです。ツルッとした近年のアシッドハウスっぽい作風。
じつはこのClemens Neufeldのヴァージョンがオリジナルなんじゃないか、とも思うけどこれは想像の範囲を超えないですね。



Tracklist
01. Acid Over LA (Trax-X vs Sinesweeper Mix)
02. Acid Over LA (Sturgeon808 Mix)
03. Acid Over LA (Clemens Neufeld Mix)

水曜日のカンパネラ - UMA 

Artist: 水曜日のカンパネラ
Title: UMA
Label: Atlantic Japan
Catalog#: WPCL-12388
Format: CD
Released: 2016/06/22
水曜日のカンパネラがようやくメジャーデビューを果たした。
個人的な感覚を言えば、水カンはメジャーに行くのが半年から1年遅いと感じていたこともあり、本当にようやく、という思いが強い。
おそらく、昨年の今頃にはすでにメジャー数社からの誘いはあったことだろう。水カンの活動形態や楽曲の内容を鑑みると、メジャー行きにはそれなりに慎重にならざるをえないことも理解できるので、今回契約を交わしたAtlantic Japan(Warner Music Japan)とは、特にアーティスト・コントロールの面で万全に近い条件が整ったことと思いたい。

というわけで水カンのメジャーデビュー作『UMA』。一応 "7曲入りのEP" という扱いのようだ。少なくともメンバー(特にコムアイ)はそのように発言しているし、Warnerのサイトにもそのように記載がある。
ただし水カンのオフィシャルサイトには "アルバム" と書いてあるし、そもそも3月のSXSWのステージ上でのリリース発表の際は間違いなくアルバムと言っていた。
これもおそらくだけど、当初アルバムとしてリリースを進めていたものが、何らかの事情(後述します)によりEPとしてのリリースに切り替えざるを得なかった、という裏事情が存在するのではないだろうか。
まぁ結果的には7曲もそろったのだから、過去の自らの例に習って "ミニアルバム" と称すればよかったのではないかという気もするが、その辺りの整合性に頓着しないところもまた水カンらしいという気がする。

前述のとおり本EPには7曲が収録されている。「チュパカブラ」、「ツチノコ」、「ユニコ」の3曲を水カンのメンバーでありサウンド・プロデューサーのケンモチヒデフミが作詞・作曲・トラックメイクを手がけ、残りの4曲は外部のプロデューサーが作曲・トラックメイクを手がけている。
「雪男イエティ」はMUST DIE!(LA)、「フェニックス」はClub ChevalのMyd(パリ)、「バク」はBrainfeederのMatthewdavid(LA)、「クラーケン」はBrandt Brauer Frick(ベルリン)がそれぞれトラックを担当し、コムアイが作詞を担当している(「雪男イエティ」の歌詞はコムアイとケンモチヒデフミの共作)。

つまり、これまで水カンのほとんどすべての楽曲を生み出してきたケンモチヒデフミは、今回、全体の半分ほどにしか関わっていないのだ。
そもそも本作は初めからそのようなコンセプトで企画が進められていたのか。それとも別の要因でこのようなリリース形態とならざるを得なかったのか、仮にそうだとすればその何らかの事情とは。
ここで誰しも思いつくのは、『UMA』製作時期にケンモチさんが長期入院されていたということだ。
もしかすると、そのために歌詞も楽曲も当初の計画通りに制作が進まず、急遽外部のトラックメーカーに発注し、コムアイ主導で制作が進められたのではないか(特に「フェニックス」「バク」「クラーケン」の3曲)。これが僕の予想です。
ただし、外部プロデューサーの選定にはケンモチさんも関わっているような気がする。MUST DIE!やMydはレーベル側からの提案だったかもしれないけど、MatthewdavidとBrandt Brauer Frickに関しては音楽的にもケンモチさんの趣味に近く、違和感がほとんどないから。

さて、7曲中4曲を外部プロデューサーに依頼した効果についてだけど、ケンモチヒデフミの手による冒頭の2曲(「チュパカブラ」と「ツチノコ」)が本当に素晴らしすぎて、他の楽曲の魅力がかすんでしまっている。
これは楽曲のクォリティの問題というよりは、楽曲をどのようにリスナーにアピールさせるか、という考え方の違いが大きい。
『ロッキング・オン・ジャパン』平成28年6月号のインタビューで、ケンモチさんは

"「えっ、何この曲!?」ってなる人間の集中力ってたぶん5秒ぐらいだと思うんですよね。だったらそこで勝ちにいくという感じですかね。"

と語っていて、この言葉は単純に楽曲のイントロ等の時間軸での話をしているのではなく、歌詞であったり歌メロであったりシンセリフであったり、楽曲内に何かしらのフックとなるキャッチーな要素を作ることでリスナーの興味を集中させるという手法であり考え方を明かしているのだと思う。
そういった手法のある・なしの違いが、アルバム…じゃなくてEP(笑)を通して聴いたときに感じるケンモチ楽曲と他アーティストの楽曲の印象の違いにつながっていると思う。

嗚呼、全曲ケンモチさんが作った『UMA』も聴いてみたかったなぁ。これは本当に残念としか言いようがない。
年末にはフルアルバムが出るそうなので、100パーセント・ケンモチサウンドになるであろう次回作を今から心待ちにしております。

なお、外注作に関しては、今後のライヴでどのように化けるかによって、ようやく正確な評価が定まると思う。
ちなみに、『UMA』収録の外注作の中で僕がいちばん好きなのは「クラーケン」なんです。この曲は『トライアスロン』(過去記事)収録の「ユタ」にも通じるゆるやかさとサイケデリアの同居具合がヤバ気持ちよくって、ぜひともライヴで体験したい。…と思ったら、すでに始まっている "未確認ツアー" では、今のところ「クラーケン」は演ってないのか! ツアー・ファイナルの京都・萬福寺では「クラーケン」演ってくださいよ〜たのむよ〜。





Tracklist
01. チュパカブラ
02. ツチノコ
03. 雪男イエティ
04. ユニコ
05. フェニックス
06. バク
07. クラーケン