季節料理 おでん 黒百合 (金沢) 

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金沢駅のエキナカ「金沢百番街 あんと」内にある金沢おでんを中心とした居酒屋「黒百合」は、昭和28年創業(写真は公式サイトから)。
観光客だけでなく、案外地元の旦那衆で賑わう老舗です。

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金沢を発つ前に軽く飲みながら、金沢の名残を惜しむにとても便利なお店です。
いつも混んでるけどね。



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金澤 鮨 洋次郎 (金沢) 



柿木畠の「金澤 鮨 洋次郎」は2019年5月開業。
有名な居酒屋「いたる」本店の並びと言えばわかりやすいでしょうか。

我々の中では以前から候補に挙がっていたお店で、ようやくの訪問となりました。
『ミシュランガイド北陸2021』ではビブグルマンに選出されています。

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ランチタイムは11:00~と13:00~の2回転一斉スタート。
8貫3,850円と10貫4,950円の2コースが用意されています。

一ノ箱から三ノ箱までの3つのネタケースから、好きなタネを指定の数選ぶという独特のシステムのプリフィックスコースとなっています。
これは楽しいなぁ。

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訪れた3月某日のネタケースの中身はこんな感じ。

私は一ノ箱からのどぐろ、煮穴子、能登牡蠣、縞海老、能登メジ。
二ノ箱から平目、平政、いわし。
三ノ箱からこち、さよりをそれぞれチョイスしました。

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この日も3月の金沢のくせに最高気温20℃を超え、本当に暑かった。
よく冷えたプレモルがウマい。

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ガリはこんな感じ。

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さよりからスタート。
なるほど、単純に一ノ箱、二ノ箱、三ノ箱のタネの順に提供されるわけではないんですね。

クリスタルのような美しい個体であり、本日も「吉永サヨリ」「石川サヨリ」のフレーズが登場。

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平目。

シャリはかなり芯の残るアルデンテな炊き上がりで、攻めの姿勢を感じる。
昨今流行りの赤酢ではなく、しかしかなりパンチの効いた酢具合。
俺…この店のシャリ、とても好きだ…!!

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日本酒も何種類かいただきました。

シャリの味わいがしっかりしていることもあって、これはお酒を飲まらさる鮨だ。

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平政。

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こち。

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牡蠣はリゾットと言うか雑炊風に。

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縞海老。

ところで、当然お客さん毎にチョイスしたネタはそれぞれバラバラなわけですが、それを個別に、提供するペースは合わせて、提供する順番はそれぞれのタネの特性を考えながら握ってる大将の頭の中は一体どうなってるのだろうか、とつい考えてしまった。

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のどぐろ。
これは飛び上がるくらい美味しかったですねぇ。
人生最高ののどぐろだったかも知れません。

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いわし。

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能登メジ(メジマグロ)。

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煮穴子。
これで10貫フィニッシュです。

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ここからは追加で、あじ。

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〆に追加の、穴子胡瓜巻。

お酒を飲まらさるかなり挑発的な鮨ですが、決して喉が渇くことはありませんでした。
ってこれ、いい鮨の条件だと思うんだけどなぁ。

以上、10貫に2貫追加してビールと日本酒を何度かおかわりして、おひとり1万円でお釣りがきました。
いい店。この店はいい店だ。
次回は是非夜に、つまみもあるコースでお願いしたいですなぁ。
金沢の鮨は本当に奥が深い。そのことを垣間見たような気がします。



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広坂ハイボール (金沢) 

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柿木畠にあるバー「広坂ハイボール」には、金沢を訪れた際にはほぼ毎回おじゃましています。
多い年は金沢1回の滞在中に2度訪問したことも。

1989年開業ということなので、今年で34年を迎えることになるのですが、「本物の酒と泣かせるつまみ」のスローガンの通り、おいしいお酒と多岐に渡る手作りのおつまみ、そしていつまでも若々しいバーテンダーの宮川元氣さんの人柄が、地元客にも観光客にも愛されているのを感じます。

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私は普段はハイボールという飲み物をそれほど好みませんが、この店のハイボールだけは別格。
店名を冠した広坂ハイボールは、スコッチウイスキーのデュワーズを使ったクラシカルな一杯で、自家製のスモークナッツとの相性は抜群です。

いろんな種類のハイボールだけでなく、クラフトビールや旬のフルーツを使ったカクテルなどが楽しめるほか、オムレツやサバサンドからパフェまで、看板メニューも豊富。

この店のカウンターに座ると、ああ金沢に戻ってきたなぁと感じる、気持ちの落ち着く私の好きな酒場です。



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ビストロユイガ (金沢) 



明治から戦前の昭和の趣を持った住宅地の中でひっそりと営業する古民家ビストロで、コース料理とワインのペアリングをいただきました。
店内の雰囲気がとても素敵です。

料理はメインを魚か肉から選べるということでお肉を選択。

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料理は寡黙で少し早口のご主人、接客とワインのセレクトと店内BGMのプレイリストを奥様が担当されていました。
地元の食材をふんだんに使用したクラシカルな料理はどれも美味しく、ワインも物語性のあるおもしろいものが次々と出てきました(気付けば8杯も)。
店内BGMもチルアウト、シューゲイザー、ドローン、インストゥルメンタル・ヒップホップといった感じでおもしろかった(ちなみに奥様は偶然にも私と同郷でした。驚き)。

これだけたくさん飲んで、ひとり1万円でお釣りがくるというお値打ち価格にも満足。
紹介してくれた友人のおかげでまたひとつ金沢で素敵なお店に出会うことができました。



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鮨 いくた (金沢) 



2020年9月開業の「鮨 いくた」。
『ミシュランガイド北陸2021』では早くもミシュランプレートに選出されています。

大将は、ひがし茶屋街にあるミシュラン1ツ星店「鮨 みつ川」で修行をされたとのこと。て言うか、みつ川がミシュラン掲載後六本木に支店を出してみつ川の親方が東京に常駐するようになってからは、金沢のみつ川を任されていたのがいくたの大将のようです。

私は2022年3月以来2回目の訪問。
前回訪問時に、この店は近い将来予約困難店になると確信し、すぐさま1年後の予約を取ってもらいました(金沢には年1回しか来ないので)。
そんなわけで1年越し待望の再訪。
ランチに7,700円の握りのみのコースをいただきました。



この日は3月の金沢にしてはあまりにも暑く、うすはりのヱビスがあまりにもおいしい。



当店の生姜は、酢漬けのかたまりをその都度厚めにスライスしてくれるスタイル。

大将も誠実に聞いたことを親切に教えてくれる方ですが、女将さんも気さくな方で、おふたりのバランスが居心地の良いお店にしているような気がします。
ちなみに前回女将さんと仲良くなった友人が、今回の予約や色々な調整をしてくれました。



握りはホウボウからはじまりました。脂の乗った極上の白身。
そうそう、当店の酢飯は赤酢を使ったものですが、一般的なものと比べてかなり温度が高めなのが特徴です。



鰆を藁焼きにとは珍しいですね。燻感が加わり私の知ってる鰆とはまた違った味わい。
ちなみに釣りがご趣味の大将が自ら釣り上げて来られたとのこと。



いかそうめんのように細工されたアオリイカは、当店のスペシャリテと言ってもいいでしょう。ねっとりとした甘みが一際際立つような気がします。



ところで私は鮨には基本ビールなのですが、日本酒もおまかせでいただきました。
奥能登の白菊(石川)。



カジキマグロの漬け。マグロの熟成された酸味って本当に好きだ。



なんとメタリックな美しいサヨリでしょう。同席者からは「吉永サヨリ」「石川サヨリ」といった単語が漏れ聞こえました。



ガス海老は炙りで。炙ることで甘みが1.3倍は出るような気がします(当社比)。



バイ貝は北陸ならではのタネですが、コリコリとした楽しい歯応えだけでなく強い旨みがあり、貝好きの私にはたまりませんでした。



大トロの中でも砂ずりという希少部位。四捨五入すればほぼ脂ではないかと思うくらい口の中で秒で溶けました。



菊姫(石川)。珍しい限定の鶴乃里をいただきました。



小肌の締め方もバッチグー。



ウマヅラハゲ(カワハギ)には安定の肝乗せ。



黒部峡(富山)。観光客なので北陸のお酒をたくさん出していただけるのもありがたい。



ノドグロ。これはしかし観光客向けのタネだろうとたかを括っていましたが、何だかんだで美味いよなと再認識。



ネギトロ。海苔の香りにも心が躍ります。



お椀。



隣の席の方達が食べているのが気になって、鰯を追加でお願いしました。炙ることでさらに映える脂。炙ら脂。

以上、鮨12貫に1貫追加してお酒をそこそこ飲んで、ひとり1万2千円でした。
昨年と比べて確実に予約困難店になってきていますが、半年前ならまだまだ余裕で予約は取れるとのこと。次回はつまみ込みのコースにしたいなぁ。



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おりょうり田なべ (大阪・香里園) 

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以前は京阪本線香里園駅から線路を渡った場所で営業していた「旬田なべ」が、2022年3月に駅側に移転して「おりょうり田なべ」としてリニューアルオープン。
ご夫婦で切り盛りされている和食のお店です。

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消費税込み7,000円ポッキリの店主おまかせ懐石は、二十四節気 に基づき13日毎に内容が変わります。われわれが訪れた2月のある日は「雨水」という献立でした。

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裏面に献立の詳細が記されています。
使用食材自体は更新される度にインスタでもチェックできるのですが、料理の具体的な内容は当日お店に来ないとわからないので、今回も楽しみにしていました。

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そうそう、おまかせ懐石には消費税込み2,000円をプラスした飲み物付きというプランがあり、生ビール、グラスワイン、日本酒、焼酎から各種サワー系までが100分間飲み放題になるのですが、特に日本酒はその日オススメの各地の地酒が複数用意されていてたいへんお得です。

われわれも当然飲み物付きをオーダー。
生ビールがプレモルなのもポイント高しです。

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前菜その1は鮑の肝粥。
鮑そのものはそれほどではないものの、肝の濃厚な味わいにピンクペッパーがいいアクセントとなっています。

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前菜その2は和風のブイヤベース。
端的に言ってエエ出汁である。

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これは間違いなく酒を合わせないとだろうと思い、生ビールを温存しつつ日本酒をお願いする。
前回おじゃましたときは、お代わりする度に違う日本酒が出てきて驚いたのですが、今回は2種類の銘柄から選ぶようになっていました。

あと、今回途中で気づいたのですが、飲み放題の飲み物がグラス交換制になっていました。
前回はビールと日本酒は料理に合わせて飲み替えたいタイプの人間なので両方同時に持ってきてもらったりしたのですが。

以上、今回少し残念に感じたポイントふたつです。
グラス交換制については、もっと通って常連になったらわがままを通させてもらおう。

1種類めの日本酒はばくれん(山形県)。

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とらふぐのてっさ。
ふぐの刺身を関西では「てっさ」と呼びます。
グミ感のあるしっかりとした歯ごたえのある個体。

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献立表には「よこわえ」とありましたが、よこわのお造りに山芋短冊を和えたもの。やあこれは日本酒ですね。

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とらふぐのから揚げが入ったにゅうめん。
個人的にふぐの調理方法で一番好きなのがから揚げであり、嬉しく美味しい。

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2種類めの日本酒は亀齢(広島)。
こちらのほうが好みだったので、以後このお酒をリピートすることに。

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八寸が出てきました。
鱈白子の茶碗蒸し。菜の花が添えられており、冬の食材と春の食材が同居する、季節を感じられる一皿。

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あおさとかにの山芋まんじゅう。
これはビールですねぇ。

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牡蠣キャベツ蒸し。このお皿も冬と春のコラボレーション。

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「肉寿司」ということだが、酢飯のローストビーフ丼であり、マスコの舌の上で弾けるプチプチとした食感も楽しい。

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サービスです、と出されたカニクリームコロッケ。蟹のほぐし身の比率が高く、四捨五入するともはやこれは蟹と言っても過言ではない。
蟹味噌が添えられてあり、ビールにも日本酒にも合う一品です。

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メインは、坂本牛炭火焼き、下仁田ねぎ醤油焼き、卵の天ぷらがワンプレートで供されます。
実はワンプレートなのには理由があって、半熟の卵の天ぷらを割り、流れた黄身を肉やねぎで拭って食べると、口の中ですき焼きになるという面白いプレゼンテーション。

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ご飯は鯛釜飯。ここまで充分飲み食いしてるはずなのに、美味しくてひと釜(2合くらいかな?)完食してしまいました。炭水化物万歳。

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デザートはわらび餅と果物に白味噌のアイスクリームが添えられたもの。
わらび餅には一家言あるワタクシですが、本蕨粉を使ったと思わしききちんと作られたものでした。

前述のように、それぞれ工夫を凝らした季節の感じられるお料理のコースにお酒を好きなだけ飲んで、消費税込みで9,000円ポッキリという尊すぎる費用対効果。え、本当にいいんですか?というお気持ちを表明したい。
これからもしっかりと通って常連を目指します。



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