Music Of Yann Tomita @ Noon 2009-01-11
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実は先週アタマの時点では旅行疲れもあって行くのをやめようかと思っていたのだけれど、僕の信頼するMarginal RecordsのTuttleさん仕切りのイヴェントであることが判り、迷わず参戦を決めました。
Yo-hey、TuttleのDJを経て、開場から1時間を過ぎた頃、ステージにヤン先生登場。「あけましておめでとうございます!」の挨拶のあと、サージ・モジュラーシンセサイザーの演奏で「Love Songs」がスタート。
この1曲目がいきなりヤヴァかったなー。クラブでのライヴという環境を考えたかのようなプログレッシヴとも言えるダンス・サウンドの波。もちろん低音のベースドラムがビートを打っている訳ではないが、ループで構成されるむき出しの野蛮な電子音のランダムな羅列は時にアシッドですらあり、そして細かく一定に刻まれるハイハット代わりの高音と、サウンドシステムを震わせるベースライン代わりの重低音の効果で、最高にグルーヴィーな電子音楽。何でみんなこれで踊らないんだ? あっけに取られていたのかい? ツカミはもう僕的にはバッチリでした。素晴らしい!
2曲目は、ライヴでやるのは初めてだというバイオ・フィードバック・サウンド。人間の脳波の電気信号を変換してシンセサイザーを動かすという、あれです。今回脳波を提供するのは高木完! 豪華ですねー。ただセッティングに手間取り(高木完のおでこがアブラギッシュで電解質を塗布した電極がうまくつかない。リハでもやった油を取る作業を忘れていたらしい・笑)、結局Grandmaster Flashにも使ったというハチマキ型電極を使用してスタート。エクスペリメンタルでした~。途中、サウンドロボットと高木完(の脳波)とのセッションも。
3曲目も引き続きバイオ・フィードバック・サウンド。今度はヤンさん自身の心拍の電気信号をシンセサイザーに入力。ほぼ一定に打ち鳴らされるエレクトロニックなビートには揺らぎがあり聴いていて飽きない。心拍による演奏は、どんな機械でも再現出来ない揺らぎがあるのだそうで、面白い。この2曲は本当に面白いことをやっていたと思うんだけど、お客さんのほとんどは、ぽかーん、といった感じでした。
4曲目は「Forever Young~Moon Light~Forever Yann」。浮遊感のあるオプティミスティックなハウスビートによりようやく開場がクラブっぽくなる。後半でいとうせいこうと高木完登場。エントロピーを否定せよ! 泣いた(全米が)!!
ここでメンバーおよびスタッフの紹介とシャウト。Yeeeeeesss!!!
5曲目から第2部ということで、実に70年代以来という、ヤンさんによるギターの弾き語りで「だいじょーぶ」。染みた・・・。レアなもの見せていただきました。
そのまま6曲目に移行。前日がBuffalo Daughterのライヴだったせいで、今回キャロライン・ノバクこと大野由美子は不参加。「今日はDoopeesがいないんで。」とテープでキャロラインのコーラスが流れた。この時もヤンさんはサージを使ってたのかな? そうそう、『Doopee Time 3』をいつか作ると言ってくれましたよー!!
7曲目は、いよいよ登場のスティールパン。今回のライヴの機材は、ヤンさんがクルマで大阪まで持って来たそうです! ただドラム缶だけはグレート・ザ・歌舞伎町氏のクルマにも分乗。おかげで今回計4台のパンを拝むことが出来ました。先ずはダブル・セカンドでの演奏。ヤンさん曰く、南国の音ではなく石油や工業的な音のするダブル・セカンドの音が好きだとのこと。
8曲目は、ドラム缶をたたき始めた頃使っていたというパンに代えて「Over The Rainbow」を。
クルマを駐めていた駐車場が閉まる時間が近づいたので、後ろ髪を引かれながら僕と相方はここで退場。帰り際、アンコールを促す手拍子が聞こえていたから、ここでヤンさんはバックステージに引っ込んだのだろう。この後アンコールがあったのかなかったのか、もしあったのなら何をやったのか、本当に見たかったなぁ。でもヤンさんのスティールパンの演奏を2曲も観ることが出来て、満足でした。
ただ、不満な点もいくつか。NoonってハコはJR京都線の高架下にあるのですが、電車が通る度にその音と振動がかなり響いた。テクノやハウスが爆音でドンチキ鳴ってる時のNoonしか知らなかったので(いや、そもそも電車の走ってる時間にハコに居たことがないかも)、ヤンさんの音を聴こえにくくしていた。ま、そんなときもヤンさんは「ほら、トランス・ヨーロッパ・エクスプレス!」と冗談に昇華されていたけど。これも含めて音楽なんだよ、と。
もうひとつ、フロアがいつもの爆音じゃないせいで、バーやラウンジで談笑している音がフロアまで聞こえて来て、これは本当に邪魔だった。特にヤンさんが訥々と弾き語りしているときに向こうから爆笑や騒ぎ声が聞こえた時は、ええかげんにせえよと思った。
もしも次回があるのなら、難しいだろうけど、カフェとかバーで聴きたいなぁ。音響面を除いて、クラブでやる必然性は感じなかったもん。ヤンさん、これに懲りずにまた大阪でライヴやって下さい。
※ 2009/01/17 00:45 追記
今回のライヴ主催者であるTuttleさんのMarginal Recordsのblogで、ヤンさん自身の手によるセットリストが公開されています!
Marginal Records > 感謝!music of ヤン富田 >>
Marginal Records > 1・11のヤンさん自身が作成した演目表到着しました! >>
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コメント
「環境」とセッションしちゃうヤンさん。
さすがに音に対する捉え方にユーモアがありますね。
ある意味、これが本当のアンビエントミュージックかも。
さすがに音に対する捉え方にユーモアがありますね。
ある意味、これが本当のアンビエントミュージックかも。
最近発覚した事実の中で一番衝撃的だったのが、僕の親友がヤン富田の息子と友達だったことでした(笑
下手すりゃ行ってましたよー(墓参りだったので)。
今度ヤンさんグッズ自慢大会やりましょうね。ウソです。
今度ヤンさんグッズ自慢大会やりましょうね。ウソです。
>> kohさん
まぁ端的に言うと「4分33秒」の精神ですよ。
すべての音楽はつながっている、ヤンさんも色んな音楽から影響を受けている、実は当たり前のことなんだけど、そんなことを思ったライヴでした。
すべての音楽はつながっている、ヤンさんも色んな音楽から影響を受けている、実は当たり前のことなんだけど、そんなことを思ったライヴでした。
>> ヨサさん
親友の友達の親って、近いように見えて実は遠いよね・・・。
>> NOW!さん
一瞬、NOW!さん来てるのかなー、と思いました。
いや、ヤンさん自慢グッズはNOW!さんには負けると思いますわ。
僕は持ってるものないですから!
いや、ヤンさん自慢グッズはNOW!さんには負けると思いますわ。
僕は持ってるものないですから!
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