Underworld - 1992-2012 The Anthology 

Artist: Underworld
Title: 1992-2012 The Anthology
Label: Underworldlive.com
Catalog#: UWR00042-1
Format: MP3
Released: 2011
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先日UPしたUnderworld『Rez (Bassnectar Remix)』のエントリのコメント欄にて、dj mizutaさんが興味深いことを書いて下さいました。僕がdj mizutaさんに質問した、「Rez」以前のUnderworldの知名度についての回答です。
引用します。

「"Rez"がDaft Punkで言うところの"Da Funk"に近い位置づけ。つまり、知る人ぞ知るレベルでした。Boy's Ownの中では一番人気があったと思うけど、そのBoy's Own自体の知名度が知れてますから。結果、"Rez"が掛かっていたのはRocketsとMushroomの一部イベントだけだったと思います。」

ここで比較対象としてDaft Punkを用いられたのは、そのひとつ前の返信コメントの中で僕がDaft Punkを持ち出したからだと思います。
Daft Punkに関しては僕は1994年にSomaからデビューした頃から知っているので、当初どういう受け入れられ方をして、そしてどんなふうにメジャーになっていったのかをリアルタイムで知っているのですが、Underworldに関しては1993年のアルバム『dubnobasswithmyheadman』リリース直後からのリスナーなので、くだんの「Rez」という曲が発表された時のUnderworldを取り囲む状況や空気感がどういうものだったのかがわからなかったのです。ラジオ番組『電気グルーヴのオールナイトニッポン』で、卓球さんがリリースされたばかりの「Rez」をかけたのを憶えている程度。
Daft Punkの「Da Funk」は1996年に出たメジャー移籍第一弾シングルで、ロックリスナーなどの一般的な知名度はほとんどなかったと思いますが、その前年、1995年にThe Chemical Brothersの「Life Is Sweet」をリミックスしていたことで、テクノ好きにはすでに注目されていたと記憶しています。
つまり「Rez」リリース当時の1993年のUnderworldの認知度もその程度。そして「Rez」がドカンとヒットしてロックリスナーにまで一気に知名度を広げた・・・わけでは決してなく、1995年リリースのシングル『Born Slippy』収録のB面曲「Born Slippy (nuxx)」が、翌1996年公開の映画『トレインスポッティング』に使われたのを機にブレイクするのです。そのあたりの経緯は、僕にはDaft Punkが2000年の「One More Time」のヒットで一気にメジャーに駆け上がった部分と重複して感じたりします。

ここでふと感じた僕の疑問。たまたま上に登場したThe Chemical BrothersとDaft Punkという、Underworldともよく並べられがちな2組と比較して、Underworldはクラブシーン、大衆音楽シーンにどんな功績があるというのだろうか。
The Chemical Brothersの場合、彼らの登場はクラブにおけるロック的サウンドの復権を象徴するとともに、直ちにビッグビートという一大ムーブメントを用意した。
Daft Punkの場合はリアルタイムではないが、前述の「One More Time」とアルバム『Discovery』を聴いた世代により、エレクトロ(ニューエレクトロ、フレンチ・エレクトロ)のブームが生まれた。
ひるがえって、Underworldは何か特定のムーブメントの源になったり、新たな音楽の流れのルーツとなったりしたのだろうか。いや、ない(反語)。
Underworldの場合、自らのオリジナリティを持って他者に強い影響を与えるといったタイプではなく、どちらかと言うと既存の音楽の流れに寄り添うことでステップアップを試みるバンドだったように思う。「Rez」にしても、あれは当時のアシッド・リヴァイヴァルに対する反応ですよね。

ではUnderworldは何の功績も残さなかった二流バンドなのかというとそんなことはなくて、僕が思うには、Underworldの残したいちばんの大きな功績は、"ロックリスナーの打ち込み音楽アレルギーを消し去ったこと" なんじゃないだろうか。
今では日本の音楽業界でも例えばサカナクションみたいに打ち込みを使ったロックバンドはたくさんいるけど、昔は打ち込みはちょっと・・・って敬遠して聴きもしないロックリスナーが多くありませんでしたか?
で、何故Underworldはロックリスナーに受け入れられたか、なんですけど、これはやはりUnderworldは音楽のスタイルはテクノ寄りだったとしても、本質的にロックバンドだったからですね。換言すると、Underworldからはロックスター志向がにじみ出ていた。
この "ロックリスナーの打ち込み音楽アレルギーを消し去ったこと" って、The Chemical BrothersやDaft Punkの残した功績とは比べ物にならないくらいに大きな功績ではないかと思う。

そんなことを、もう1年以上前にリリースされた2枚目のベストアルバム『1992-2012 The Anthology』を聴きながら考えていました。このアルバムはCDの3枚目に当たるレアトラック集に価値のほとんどがありますね。

1992-2012 The Anthology [3CD] , from UK](UWR000424))1992-2012 The Anthology [3CD] , from UK](UWR000424))
(2011/12/28)
UNDERWORLD

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1992-2012 The Anthology [帯解説付・国内盤仕様・3CD] (BRUWR042)1992-2012 The Anthology [帯解説付・国内盤仕様・3CD] (BRUWR042)
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A Collection [帯解説付・国内盤仕様] (BRUWR044)A Collection [帯解説付・国内盤仕様] (BRUWR044)
(2011/12/10)
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Tracklisting:
01. Bigmouth
02. Mmm Skyscraper I Love You
03. Rez
04. Cowgirl
05. Spikee
06. Dirty Epic
07. Dark And Long (Dark Train)
08. Born Slippy (Nuxx)
09. Pearl's Girl
10. Jumbo
11. Eight Ball
12. Moaner
13. Two Months Off
14. To Heal
15. Crocodile
16. Scribble
17. The Hump
18. The Big Meat Show
19. Minneapolis
20. Why Why Why
21. Oich Oich
22. Second Hand
23. Parc (Live 2005)
24. Simple Peal
25. Jal To Tokyo
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コメント

こんにちは。

個人的にライブのステージにミキサー卓がある(カールのギター以外に、シンセ等の楽器が無い)というのを認知させたのは、彼らじゃないかと思うのですがどうでしょう?
Rainbow2000やライブDVD発売以降、そういうスタイルが日本(のロックリスナーの間)でも認知された様に感じます。

電気とどっちが早かったかな?オレンジの頃はまりんがシンセを弾いてたはずなので、A以降だったと記憶してます。
  • [2013/03/02 17:49]
  • |
  • 赤い惑星
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

>> 赤い惑星さん

> ライブのステージにミキサー卓がある

これは確かにUnderworldが認知させたかもしれないです。

電気は野球ディスコあたりからかな?
Underworldの方が間違いなく早かったですね。
  • [2013/03/03 22:10]
  • |
  • びびんば
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

はじめまして。度々拝見させてもらっております。
東京在住の者ですが、rezが発売された当時は、ヤバいのが出たってうわさになり、渋谷のレコード店Wave(後にcisco techno店長の星川さんが当時努めてました)やciscoでピンクのアナログ盤をかなり探した記憶があります。その頃は情報が少なく、rezのヒットでUKでは先にリリースされていた「Skyscraper I Love You」のシングルが日本ではrezより少しあとに入荷されていたような記憶があります、確か。。。
丁度時期的に青山のmaniac loveもオープンしたりとかでクラブでも結構かかっていました。新宿のautomaticなどでDJ wadaさんやDJ Tobyさんがかけていた記憶があります。automaticとmaniac loveは好きなクラブでした。tanaka fumiyaさんのDJを初めて体験したのもautomaticでした。ヤバいDJが大阪から来たと。良い想い出です(笑)
  • [2013/03/04 13:45]
  • |
  • shin
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

>> shinさん

はじめまして。コメントありがとうございます。

貴重な当時の東京の様子、ありがとうございました。
当時も今も大阪在住なので、その辺りの雰囲気は雑誌くらいでしか伝わって来なかったのですよ。
当時はネットも普及してませんでしたから。

頂いたコメントを読んで、やっぱり京阪神と東京でも若干雰囲気は違ったのかな、と思いました。
  • [2013/03/05 19:47]
  • |
  • びびんば
  • [ 編集 ]
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