水曜日のカンパネラ - 羅生門 

Artist: 水曜日のカンパネラ
Title: 羅生門
Label: Tsubasa Records
Catalog#: TRNW-0043
Format: CD
Released: 2013/10/09
昨年から目下ハマり継続中の水曜日のカンパネラの作品を逆時系列に遡って聴いていくこのコーナー(そんなもんあったのか)。今回は2013年10月に出た2ndミニアルバム『羅生門』を紹介します。

『羅生門』が出たのは、同年5月の1st『クロールと逆上がり』からわずか5ヶ月後。さらに3rd『シネマジャック』がその5ヶ月後の翌年3月。つまり10ヶ月の間にアルバム3枚出してんですよね。何と言うのだろうか、この持続し続けるスタートダッシュみたいなタイム感。密度濃過ぎ。このジェットコースター・リリースラッシュをリアルタイムで体感出来なかったのはほんと口惜しい。
前作『クロールと逆上がり』と今作『羅生門』の間のタイミングで、サウンド・プロデューサーのケンモチヒデフミの制作環境が、サンプラー主体からAbleton Live中心へと一新されており、そのことは音の変化として如実に表れていると思う。

アルバムは、まだ前作やケンモチソロの雰囲気を残した(ただしケンモチヒデフミの特徴的なガットギターの音は使われていない)、東京の地名を連呼するラップ曲「モノポリー」からはじまる。
続くキャッチーなシンセリフが印象的なトランスを基調とした歌モノの「素子」を聴くと、ケンモチヒデフミはトランスやプログレッシヴ・ハウスっぽい曲をやっても10年代のEDMっぽい音(大箱エレクトロ・ハウス)にはならないのが面白いなぁと思う(つまりそこを参照点にはしていないのだ)。
「星一徹」は初期水カンのライヴの定番曲。観客を座らせてみんなでいっせいにちゃぶ台返しするの。でも最近(『私を鬼ヶ島に連れてって』以降?)のライヴではあまりやってない曲なのかな? 先日の初ワンマンではやったみたいだけど、僕が過去2回体験したライヴではやらなかった。
僕がこのアルバムの中でいちばん好きなトラックは(おそらく他の多くの水カンファンと同じく)「マリー・アントワネット」だ。この曲はケンモチヒデフミ曰くBasic Channelのダブ・テクノから影響を受けているらしいけど、「お七」~「マリー・アントワネット」~「ミツコ」まで綿々とつながるプログレッシヴ・ハウス調のライヴで超盛り上がるキラーチューンの類型でもある。"フランス革命!" "お菓子を食べればいいじゃない!" のコールとともに、かごに入ったブルボンのお菓子を投げまくるコムアイのパフォーマンスは、水カンのライヴのピークのひとつ。

とまぁ、要は僕にとってこのアルバムはほぼ "「マリー・アントワネット」が入ってるアルバム" という価値であり位置づけなんですよね、とこの記事を書くために改めて聴きなおして再確認しました。
他の曲のコムアイのヴォーカルが前作からの流れにあるゆるふわ系なのに対し「マリー・アントワネット」はキレキレで、個人的にはこの曲がその後の水カンの音楽性を決定的に方向付けたと思ってる。
とは言え、例えば「不二子」のひねくれた歌メロであったりとか、やっぱり全曲愛おしいわけですよ。それはこのアルバムに限らず、水カンのすべての曲に対してそうなんですが。本当に不思議な魅力のあるユニットだと思います。

羅生門羅生門
(2013/10/08)
水曜日のカンパネラ

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Tracklist
01. モノポリー
02. 素子
03. 星一徹
04. シャア
05. マリー・アントワネット
06. アリババ神帝
07. 不二子
08. 竹久夢二
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