InK - InK PunK PhunK (Ki/oon/2007) 

InK - InK PunK PhunK
Label: Ki/oon Records (KSCL 1154-5)
Format: CD+DVD
Released: 2007
試聴 >>
Amazon.co.jp >> iTS >>
年末公開の映画『グミ・チョコレート・パイン』のエンディング曲を電気グルーヴが書き下ろすそうですね。って、ケラのblogに書いてました。原作も好きな作品なので(って言うかオーケンの本は全部好き)これは観に行かなきゃあ。

さて、これは実は何度も書きかけては途中でストップを繰り返していた記事です。石野卓球と川辺ヒロシという、ほのかな加齢臭ただよう40男ふたり組によるゆる~い2ndアルバムを聴いて。
さすがベテランだけあって、小器用にバラエティに富んだスタイルの楽曲を取り揃えてますが、共通するのは90年代前半を思い出すようなキラキラしたジャパニーズテクノの感覚。
それにしても、この手の逆説的だが "何でもあり" なかつての王道テクノのサウンドが、今現在、ものすごくカテゴライズしにくい状況にあることに気付いてびっくりした。
今やテクノと言えば、Richie Hawtinをヒエラルキーの頂点とするミニマルか、シュランツみたいなハードテクノかのどちらかだもんなあ、両極端(ニホンではデトロイトテクノも依然人気ありますが)。つまりは、この10数年の間に、ジャンルとして細分化に細分化を重ねた結果、シーン自体がものすごく先細ってしまったのが今のテクノの現状なのだろう。
別に昔は良かったとか書くつもりはないし、今のミニマルは大好きだけど、シーンが細分化される以前はドラムンベース(ジャングル)もインストゥルメンタル・ヒップホップ(トリップホップ)もアンビエントもエレクトロディスコも "テクノ" だったし、別にテクノという呼び名にこだわりたいわけでもないけど、共通の旗のもとに様々な方向性の音楽と様々な方向性のリスナーが同居し、お互いに壁を作るわけでもなく、交流と同化と分離を繰り返していたよなあ。90年代のテクノシーンとは、言わば "テクノ" の名の下に自然発生的に集まった共同体のようなものだったわけで、ルーツも現在の立ち位置も目的地もそれぞれ違う者たちが、同一のタームのもと不思議とまとまっているように思えた。
そもそも "シーン" と呼ばれるものの正体は共同体幻想にほかならないと思うのですが、別にテクノに限らず、いまのクラブミュージックにはそれがずいぶんと希薄になってるんじゃないかなあと感じてなりません。みんながそれぞれの細分化されたジャンルの殻の中に閉じこもってる感じ。それが悪いことか良いことかは実際のところよくわかりませんが。
まあ、僕が言いたいのは、しつこいようだけど昔は良かったということではなくて、そんな風に自分で周りに壁を作らずにあれこれと聴いてみた方がもっと楽しいよ、ということと、今のそういった風潮を敏感に捉えていたり意識的であったりするDJやアーティストだけが今後生き残るのだろうな、ということだ。そしてこういうアルバムを作った卓球はやっぱり "わかってる" のだと思う。それは今年のWIREのメンツを見れば明らかでしょう。
InK PunK PhunK(初回生産限定盤)(DVD付) InK PunK PhunK(初回生産限定盤)(DVD付)
InK (2007/08/01)
KRE

この商品の詳細を見る
InK PunK PhunK InK PunK PhunK
InK (2007/08/01)
KRE

この商品の詳細を見る

Tracklisting:
CD-01. ...And So Far
CD-02. Take Your Time
CD-03. Garage Phunk 303
CD-04. I.P.P. (InK PunK PhunK)
CD-05. Radio5
CD-06. Junktion
CD-07. Superior
CD-08. Krautjack
CD-09. Hogs
CD-10. Complicated Companion Crew
CD-11. Simply Minds
CD-12. Every Single Light
CD-13. Mr.Denny
CD-14. Feedback Z
CD-15. Z
CD-16. Yamanation
CD-17. 800 Stars
CD-18. My Music Box
DVD-01. I.P.P. (InK PunK PhunK)
DVD-02. Bassline
DVD-03. Good That You Come (Live @ Summer Sonic 06)
関連記事

コメント

あ、ケラさんってブログ持ってたんだ。
早速RSSに登録しました。

びびんばさんのこのエントリは、僕がjusticeのエントリで言いたかったことを一番わかりやすく書いてくれてるように思います。
INKってユニットそのものが内包してるノンジャンル感が僕は大好きです。
  • [2007/08/29 18:28]
  • |
  • mats3003
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

>> mats3003さん

matsさんのJusticeの記事以降、考えたり感じたりしていたことを
書いてみたので、matsさんにそう言ってもらえると本懐です。

InKに関しては、やっぱり雑多に色々聴いてきた人たちの作る音楽は
面白いってことですかね。
  • [2007/08/30 18:05]
  • |
  • びびんば
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

あのう、あのね、全く話の内容が違うんだけど、ネタ見つかったよ。
でも、レコードなの。一昨日パパのレコード漁ってたら見つかったの。
パパに「なんでこんなの買ったの?」って聞いたら、「ギャグ」って即答された。ギャグなの。全くもう。

後ね、45回転のドーナツレコードの軸をずらして聞くと凄く面白いことを発見しました。
ちょっとシャドウケミストみたいにうちらも45回転ドーナツレコード擦ってかき鳴らしちゃう?げへへ
  • [2007/08/31 01:12]
  • |
  • lunemusique
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

音を楽しむ

デトロイトテクノがどんなもんかとか
僕はよく解っていないのですが、
びびんばさんの仰っていることは、よく解ります。

良さを感じる

というのは何だろう?
時々考えます。「語彙」不足で表現しにくいことも多々あります。
  • [2007/09/01 11:51]
  • |
  • 存在する音楽
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

>> miss luneさん

レコードをドライヤーで加熱してぐにゃぐにゃにしてから聴いても
面白いよ。
これは昔ボアダムスのアイちゃんに教えてもらったんだけど。
  • [2007/09/01 15:21]
  • |
  • びびんば
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

>> 存在する音楽さん

「語彙」不足は僕ももっかの課題です。
音楽blogは "わかるひとにしかわからない" 文章になりがちなので
"わからないひとにもわかってもらえる" 文章を書きたいなあと
思います。
じゃないとレビューする意味ないですもんね。
  • [2007/09/01 15:26]
  • |
  • びびんば
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

語彙不足というのは私も感じます。
音楽ブログだとジャンルに当てはめるだけで
大体説明出来てしまう部分があるので、
ついつい多用してしまうのですが、
そうすると知らない人には全く伝わらない文章に
なっちゃうんですよね。
その分音の描写はするようにしてるんだけど、
それもなかなか難しくて。
  • [2007/09/01 23:26]
  • |
  • shooter
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

>> shooterさん

専門用語使うと楽チンですからね。
僕もついつい多用してしまいます。

shooterさんの音の描写は素晴らしいと思います。
僕にはない才能なので、ただただ尊敬です。
  • [2007/09/02 00:26]
  • |
  • びびんば
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

勝手ながら 1部文章を拙ブログの記事に引用させて
いただきゃした。
怒んないでやってくださいm(__)m。
  • [2007/09/05 22:44]
  • |
  • ペログリ
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

>> ペログリさん

全然オッケーでーす。
ご報告ありがとうございました。
  • [2007/09/06 11:57]
  • |
  • びびんば
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://acidovertherainbow.blog54.fc2.com/tb.php/764-5ac3cee2